中野 『チャルケス衣装の女官』 F100号 油彩
土曜日、岩田です。
今回は、チケット制でいらっしゃっている中野さんの作品をご紹介致します。
こちらは、チャルケスというトルコの民族衣装をまとったモデルさんを描いたもの。かの国らしい刺繍などの装飾が施され大変煌びやかな服です。
こちらの油彩は100号、ご自宅で制作を重ねられました。ここ最近は、特に油彩への思い入れが強く、昨年までとは意気込みが違うようです。その証拠に、こちらの作品を見ても画面の隅々にまで意識が行き渡っている感がある上、今まで私が拝見していた油彩に比べると明快さがあり、どこか吹っ切れた印象を受けます。
以前は、背景に関してどこか曖昧で、どう着地すれば良いかを常に模索していたように思います。今回の作品では、具体的且つ様々なモチーフを背景に描いていますが、手前の人物との彩度、明度、色相の対比を明確にし絵を整理整頓しているのです。
100号という大きさを考えても、その労力たるや相当のものがあったと推測されますが、作品の方向性が至って良い方向に舵取りをされていると感じています。
今後は、中野さんご自身も気になっている水彩の方も孤軍奮闘されて下さい。
こちらの作品が下記の日程で展示されます。
以下、中野さんの文章
「示現会に何とか入選しました。初めての100号でしたが、やはり100号というのはいろいろと大変でした。」
第72回示現会
2019年4月3日(水)~4月15日(月) 4月9日(火)休館日
国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2
2月には、松涛美術館公募展でも、P30号の人物画が入選されていました。素晴らしいご活躍です!
皆様、是非ご高覧下さい。