モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

トキワ松学園高等学校美術デザインコース合格

2025-03-03 00:07:38 | 美大・美術高校受験生作品


MEIMI

トキワ松学園高等学校美術デザインコースに合格したMEIMIの作品を紹介します。この高校は、併設の横浜美術大学(前身はトキワ松短期大学)に特別推薦枠があるのが特徴。出席状況などの基準を満たせば、他の美大に落ちても浪人したくない人は横浜美術大学に行くことができます。自分を追い込むと逆に実力が出なくなる、背水の陣が精神的に無理なタイプには非常に有難い高校。

そう、MEIMIがまさにそのタイプ。色彩センスの良さが光り、自由自在にたくさんの色を作れ、それを的確な場所に使うことが上手い。ヌルヌルして染まった色味になりやすい油彩の罠も楽々回避…できるのに、試練に弱すぎる!線の細い人で、うっぷんを外に発散するのが苦手、ストレスを溜めこんで苦しくて仕方がない。そしてそんな自分が大嫌い。あげくの果てにしょっちゅう体調不良。ダー!面倒臭せーやっちゃ!こんにゃろう!
でも高校受験って、15歳で自分を知る良い機会ですよね。己の弱さを知り、大学受験や就活や恋愛などで同じようなモチベーションになった時の『自分で自分のご機嫌の取り方』を考案し、対処法を身に付けなければ、人生の荒波は乗り越えられないのですから、そういったことがイヤって程わかって丁度いいです。MEIMIもきっと、嫌いな自分との上手な付き合い方を模索し始めたのではないかな?美術はもう良いよ。楽しんでればどんどん上達する。人間関係も何も心配してない。だからね、高校生活では『自分運転』のテクニックを磨いてください。

合格後、好きな事をして良いと言ったら「油絵!」と即答で、チャチャッと描き上げてしまいました。水族館の幻想的なライティングが美しく、主役のサメと立ち上る泡が十字に交差し神秘的。こういう風に「絵、好きー!大好きー!」って感じで受験前も描いててくれたら、余計な心配しないで済んだのに…。ハ~、苦労したした。(笑)

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ビビッてない

2025-03-01 20:55:12 | 大人 水彩


黒木 透明水彩

岩田です。今回は、黒木さんの作品をご紹介します。
透明水彩で描いた2点の作品。どこか何気なく、ゆったりとした時間の流れを感じさせ、歩いていたり、家でくつろいでいたりする日常の1シーンを切り取ったような、飾らない雰囲気が魅力の作品達です。

左の絵は、小原先生の旅行写真からピックアップした、冬のチェコの川辺。
こちら側が逆光になっていて、川から向こう岸が光に包まれている美しい情景です。暗いセピアトーンの向こうに、うっすらと有彩色で描かれた風景がとても美しい。画像では認識できませんが、近くに寄ってみると、水が絵の具と紙の上で、自在に混ざり合いながら、繊細な滲みの表情を作り出しています。

黒木さんが継続して取り組んでいる透明水彩。特に最近は、紙と道具の扱い方みたいなものを感覚的に掴んできていらっしゃるなぁと感じています。上手くいかなかったことも含め経験が増えることで、描画材との距離感が徐々に分かってきたのかな。そんな印象を受けています。

右手の猫の絵も、まだ階段を登る途中段階にはいるのですが、どこか無理がない。
この紙にこの道具を使って、こう描けばこうなるみたいなものが、理屈ではないところで捉えられてきているので全然ビビッていないんです。猫自体も良いんですが、この絵の背景を見ると、そんな心持ちが垣間見れます。

黒木さんが、描くのが本当に面白くなってくるのはこれからです。良くここまで頑張ってきました。例えば、ちょっと高いかなと思う筆や、種類の違うスケッチブックなどを新調して、今までのものと描き比べてみて下さい。表現の幅が広がってくるかもしれませんよ。

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