馬込 岩絵具・金泥(日本画)
今週は3連休でしたがアトリエは通常通り授業がありました。来週の3連休はおやすみですよ、一平です!本日は水曜クラスの馬込さんの日本画を紹介したいと思います!
今回描かれたのは動物のような、中国の神獣のような、はたまたお化けのようななんだか不思議な生き物(生き物なのかも分からない…)です。
馬のような足に、鬼のように真っ赤なツノをたずさえ、体にはサラサラの白い毛。そしてお腹の部分からはカラフルな巾着のようなものが溢れ出ています。一見、少し不気味ですが、ずっと見ていると可愛らしくエサを待つ犬のようにも見えてきます。
お祭りのヨーヨーのようなポップな色合いと影の部分に少し青を入れた涼しげな白い毛の色の対比がとても美しいです。背景の黄土色(金泥)の濃淡は3パターンほどで床と背景の色がしっかりと描き分けられています。写真屋さんのロールスクリーンのように、同じ色味で背景と床を描き分けるのはなかなか難しいのです!また背景が控えめな色な分、謎の生き物の色が際立ち、とても不思議な存在感を強く感じます。仕上げに左上に雅印を押し、完成です。
ちなみに僕の中での「不思議な」というのは神様のような目に見えないものを絵を通して見ているような感覚の事です。本来見えないはずのものが絵の上なら見ることができる、という特別な感覚は昔の人の方が強かったかもしれません。
昔の人は自然災害のような人間にはどうしようもない脅威、雨や穀物など自然の恵みも全て神様や妖怪のせい、おかげだと考えていました。どうあがいても避けられない事への恐れや感謝、祈りを向ける対象が欲しくてお地蔵様が出来たとも言われています。
今回の馬込さんの絵からは少し怖いけれど惹きつけられる、脅威も恵みももたらす、かつての日本の神様のような捉え方にも似た不思議な力を僕は感じました。
と、ここまで神聖に持ち上げて書いたのに、小原先生からこの絵が自画像だと伺いました!ええー!?自画像だったのですか?もしや目の周りの赤いのは眼鏡?胸の巾着のようなものはおっぱい!?騙された。ちょっとショック…

8月の終わりに水曜夜間大人クラスの皆様に加余子先生、旭先生、僕の3人、通称「平均年齢下げ部隊」を誘って頂き、暑気払いに参加させて頂きました!
アトリエで絵を描かれている皆様しか知らないので、普段やっている事、好きなもの、日本の将来、嫌いな人のタイプ…などなど授業では聞く事ができない話をおいしい串カツを食べながら聞く、とてもおもしろい時間でした!僕の大学での事や好きなものもたくさん話させていただいて、聞くのも話すのも楽しかったです!
僕たち若者三人はご馳走になってしまいました…。皆様本当にありがとうございました!