

小学生クラス2月のカリキュラム“読書感想画”がようやくほぼ全員完成しました。
田中先生がストーリーを紹介したアンデルセンの『絵のない絵本』。私は中学生の時に読み理解したような気になっていましたが、今回子どもたちの絵を見て「このストーリーって、そういう意味だったの?」「そんな解釈あったんだ!」と自分の頭の固さに気付かされることが多く、おもしろい授業でした。
一番驚いたこと。
主人公の貧乏な画家は男だと思い込んでいましたが、女性の画家を描いた子を見て、「そう言えば画家が男性とは書いてない!」と気付きました。
私が選んだこの2枚の作品に解説を加えます。
プレゼントされたステキなお人形を兄に意地悪され高い木の上に吊るされてしまう。暗くなるにつれ闇と共に幽霊がやってくる恐怖に怯えながらも、少女はお人形がかわいそうで一緒にいることを約束する。
「お化けだって悪いことをしていない人には何もできないはずだわ。わたし何か悪いことしたかしら…?」
☆恐怖心の克服と決意の強さを向かい風で表現しました。少女の後姿から心の葛藤全てを物語るこの憎い演出力!
生まれつき背中と胸に瘤のあるピエロのポロンシオンは、サーカス仲間の女優コランビーネが婚約し落ち込む。しかしなぜ気が滅入るか自分でも気付かない。コランビーネに「恋をしているからよ。」と指摘されるが信じられず、「この俺様が恋なんてする訳がない!」と笑い飛ばす。
「あなた、恋をしているんだわ。この私に…」
☆おどけの中に悲しみを隠す男と、それを全て悟った眼差しを向ける女。背景のテントや衣装の派手さと対照的に複雑な恋愛心中を見せる作戦です。10歳にして大人の世界を知っている!