たしか数年前に嵐の二宮くん主演で映画化されていたように思う。
友人から借りたので今さらながら読む。
冒頭の、傍若無人なふるまいを繰り返す母親の元再婚相手に暗い怒りの炎を燃やす主人公、その姿に大小の差はあれども改善しがたい理不尽にさらされているような人間は一気に感情移入してしまうことだろうと思う。
物語の序盤から中盤までは淡々と殺人計画を練りそれを実行に移す主人公の姿が描かれるが、そこから物語の結末に向かうまではうってかわって罪悪感や後悔にさいなまれ警察の捜査の手に怯え苦悩する主人公の姿が描かれている。
そうだろうと思うし、そうあるべきだろう。
この悲しく切ない物語の落としどころは、使い古された言い方だが「どんなに困難な現実でもその解決策として暴力を用いてはならない」「罪を犯せば必ず罰(報い)を受ける」それしかなかったのだと思う。
目の前の問題を一人で解決しようとすると、選択肢はぐっと少なくなってしまう。
この主人公の周りに腹を割って相談できたり解決策を提案できるような人間が存在していたら、物語はどう変わっていたのだろうか。
友人から借りたので今さらながら読む。
冒頭の、傍若無人なふるまいを繰り返す母親の元再婚相手に暗い怒りの炎を燃やす主人公、その姿に大小の差はあれども改善しがたい理不尽にさらされているような人間は一気に感情移入してしまうことだろうと思う。
物語の序盤から中盤までは淡々と殺人計画を練りそれを実行に移す主人公の姿が描かれるが、そこから物語の結末に向かうまではうってかわって罪悪感や後悔にさいなまれ警察の捜査の手に怯え苦悩する主人公の姿が描かれている。
そうだろうと思うし、そうあるべきだろう。
この悲しく切ない物語の落としどころは、使い古された言い方だが「どんなに困難な現実でもその解決策として暴力を用いてはならない」「罪を犯せば必ず罰(報い)を受ける」それしかなかったのだと思う。
目の前の問題を一人で解決しようとすると、選択肢はぐっと少なくなってしまう。
この主人公の周りに腹を割って相談できたり解決策を提案できるような人間が存在していたら、物語はどう変わっていたのだろうか。