優緋のブログ

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「反日」を捨てる韓国

2005-06-24 13:47:24 | 読書
呉善花著 PHP研究所 2002年3月13日発行

一年ほど前、「あの人の国が知りたい」とばかりに韓国関連の本はないかと図書館の本棚を眺めていた時に「反日」の言葉が目に飛び込んできました。

「反日」…「ああ、そうか。韓国は『反日』なのだ。」
それまで頭の中では知っていた言葉ですが、どこか他人事のような自分とはあまり縁のないことのように感じていました。
このとき初めて身に迫って(せまって)哀しいような感覚とともに何とかしなければ、なんとかならないのかという思いになりました。

私は寡聞にもそれまで「呉善花」という人を知りませんでした。
「スカートの風」でかなり話題になった方だということも後になって知ったほどです。
この本をきっかけに著者の本を10冊以上読むことになりました。

第2章『文化崩壊を招いたハングル』
この項目が大変印象深く残っています。
呉さんはここで「ハングル漬けが韓国をだめにした」と訴えているのですが、これは韓国だけではなく”日本”にも当てはまることなのではないでしょうか。

「いろいろな意味を含む言葉はできるだけ避け、意味を直接指示する言葉を使い、普通の話し言葉で書くように」という「言文一致の強化」によって韓国人は「言葉の概念の広がりと深さを失ってしまった」といいます。

これは日本において「難しい言葉や表現を避けてやさしく表現することが良い」とされていることと同じと思われました。

人間は”言語”で物事を考えるのだということ、”言葉”が浅くなれば”思考”も浅くなってしまうということを考えさせられました。

この本が発行された2000年ごろ、「IMFショック」を経て初めて”自己反省”をするようになった韓国が「戦後の歴史・・・にまで真摯で深い反省意識の視線が入り込むことが可能になった時、あらゆる反日は超えられていくだろう。・・・そうした可能性に向けての重たい扉が今、少しだけ開かれつつあることを感じている。」

それから5年を経た今また「反日」の風が大きく吹き荒れています。