向坂信行が、中学生のころに読んだ小説。
「俺以外の奴は、あのラストをどう受け止めてたんだろう?」
10年以上経って、ふとそのことが気になった。
あの本はまだあるのか、調べてみることにした。
検索してみると、新装版になってまだその本は売られていた。
しかし、ラストに言及した感想はすぐには見つからなかった。
検索結果を何ページか送った後、その感想を見つけた。
「・・・その結末が悲しくて、作者に拒否されたことが悲しくて、大好きだったその作品はなかなか読み返せない本にもなりました。
そしてそれだけに忘れられない本にもなりました。…抜けない棘のように。…」
その感想を書いた女性は、あの辛いラストのことを「作者からの宿題」といい、「10年目でやっと宿題を終わりました。…」と言う。
「…この人とこの話をしてみたいかも、俺。」
こうして、伸行と”ひとみ”のメール交換がスタートする。
伸行は次第にひとみに惹かれてゆき、会いたい、と思うようになる。
やっとの思いで、会うことにこぎつけた2人だが、実際にあってみると思ったようにうまくいかない。
どこかギクシャクする。
ひとみは中途失聴者だったのだ。
メールならうまくいくのに、会うとギクシャクする二人。
“めんどくさい”ひとみが諦められない伸行。
ひとみも、伸行とのつながりを絶ちたくないから、自分の殻を破ろうとする。
名前や住所、電話番号さえ交換していない、メールアドレスを変えてしまえば、途切れてしまう危うい2人の絆。
「俺以外の奴は、あのラストをどう受け止めてたんだろう?」
10年以上経って、ふとそのことが気になった。
あの本はまだあるのか、調べてみることにした。
検索してみると、新装版になってまだその本は売られていた。
しかし、ラストに言及した感想はすぐには見つからなかった。
検索結果を何ページか送った後、その感想を見つけた。
「・・・その結末が悲しくて、作者に拒否されたことが悲しくて、大好きだったその作品はなかなか読み返せない本にもなりました。
そしてそれだけに忘れられない本にもなりました。…抜けない棘のように。…」
その感想を書いた女性は、あの辛いラストのことを「作者からの宿題」といい、「10年目でやっと宿題を終わりました。…」と言う。
「…この人とこの話をしてみたいかも、俺。」
こうして、伸行と”ひとみ”のメール交換がスタートする。
伸行は次第にひとみに惹かれてゆき、会いたい、と思うようになる。
やっとの思いで、会うことにこぎつけた2人だが、実際にあってみると思ったようにうまくいかない。
どこかギクシャクする。
ひとみは中途失聴者だったのだ。
メールならうまくいくのに、会うとギクシャクする二人。
“めんどくさい”ひとみが諦められない伸行。
ひとみも、伸行とのつながりを絶ちたくないから、自分の殻を破ろうとする。
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