石森則和のSEA SIDE RADIO

ラジオマンの
石森則和がお届けするブログです!

いのちのこたえ

2006-08-21 | Weblog
家に帰ってきたら
セミが玄関ドアの前にひっくりかえってた。

そんな季節だなっと思って
ドアを開けるためにどかそうと
セミに指を伸ばすと

人差し指にしがみついてきた。

あ?生きていたのか、君。

離れないので
そのまま家へ。

痛っ!

よく見ると
その樹液を吸う口を
僕の指に押し当てている。

そうか、


生きたいのか。



テーブルに座りPCで
子供むけの
「セミの飼いかた」を探した。

「ひっくり返ったセミは
もう生きられません。

まれにとうもろこしの茎を吸った例もありますが
エサも与えられません。

お墓を作ってあげましょう」



そんな。




ティッシュの箱をくりぬいて
サランラップを張り、
割り箸を組み込んで
そこに湿らせたティッシュをつけた。

セミは箸に登り
比較的元気になったみたい。

セミは
地面の下で7年過ごし
地上では1週間しか生きられないという。
1週間は無理でも
せめて数日でも生きて欲しい。


翌朝。






頑張ったのになあ。
頑張ったなあ。

手のひらのセミを見て気が付いた。
セミは地中で7年過ごす。



7年前は

僕が
勤めていたFM局をやめ
フリーとして踏み出した年だ。

君は、
あのときに生まれたのか。

あれから僕にも
いろいろあったぞ。

君も
この1週間

精一杯鳴いたか?


僕も最後まで
「生きること」にしがみつきながら
みっともなくてもいいから
生き抜きたい。

家のまわりには土も
大きな木もないからな

明日にも
僕の好きな鎌倉に
連れていってやるよ。


海が綺麗だぜ。