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日曜日に入っていた仕事が
先方の都合で延期になり、
まる一日、小田急線の某駅前で
やることが無くなってしまったのだ。
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そこはそれ、
気持ちの切り替えが早い僕ちんは
せっかくだから片瀬江ノ島駅まで行って、
そのまま江ノ島の反対側まで
歩こうと思ったのだ。
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いつものドライブコースだから
島の入り口付近まではよく行くのだが
島の反対側まで歩くのは1年に1度ぐらい。
画期的な乗り物「江ノ島エスカー」は使わずに歩くのだが、
起伏が激しいので
帰りはヘトヘトになってしまうからだ。
駅を出て、島へ続く橋を渡る。
昭和の香りがぷんぷんする「みやげ物屋」を横目に
参道を登る。
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辺津宮につくと、
境内には「茅の輪くぐり」が用意されていた。
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茅でできた大きなわっかの中を
一礼し、左回り、右回り、左回りの順で
八の字を描くように3回くぐり抜けて参拝するのだ。
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こうすると
災厄や罪が払われるという。
厄年だからちょうどいいや。
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みんな茅の輪の前で順番を待ってるのだが、
スーツ姿は僕だけだった。
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スーツのまま
輪のまわりをぐるぐる回った。
かっこいいだろ。
今回はじめて
奉安殿に入ってみることにした。
ここには
日本三大弁財天のひとつとして有名な妙音弁財天と
八臂弁財天が並んで安置されている。
妙音弁財天は真っ白い肌で
女性の美しさが表現され琵琶をかかえている。
「音楽・芸術」の神さまだ。
なんだか演奏が聞こえてきそうなきがする。
一方、八臂弁財天は、八本の手に武器を手にしている、
鎌倉時代に源頼朝が作らせた「勝負の神さま」だ。
こうしたことから
よく、芸術、芸能関係のかたが
参拝されるという。
僕も手を合わせてきた。
何を祈ったかというと・・・教えない(笑)
江ノ島の弁天様といえば
こんな話が伝わっている。
鎌倉には昔、
五つの頭を持つ龍がいて悪行を重ねていた。
そこへ弁財天が天から舞い降りたという。
このときに「江ノ島」が出現する。
すると五頭龍は自分を諭す弁天様に恋をし、
なんと結婚
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すると
弁天さまは
悪行をやめることを条件に龍と結婚
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それからの五頭龍は
人が変わったようだった。
人じゃないけど。
人々をあらゆる災厄から救い
感謝されるようになった。
しかし、人のために尽くした龍は
やがて力を失い
これからは「山」に姿を変えて人々を守ると、
眠りにつくのだ。
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龍は「龍口山」になり、
この龍を祭るのが
陸側にある「龍口明神社」
僕はよく、
この神社の横から始まる
ロング&ワインディングロードを車で走って
鎌倉山を越えて大船方面に抜ける。
僕は、江ノ島に来るたび
桑田佳祐さん(KUWATA BAND)の
「メリークリスマス・イン・サマー」の歌詞にある
「振り返れば、雲の上に
神様が微笑むこの街」というフレーズを勝手に思い出す。
年が変わってからはまだ行ってないから
近々行けたらいいな。
なんだか
故郷の海を思い出すんだ。
たぶんあそこにも
「神様」がいた気がする。