石森則和のSEA SIDE RADIO

ラジオマンの
石森則和がお届けするブログです!

NEWS

2008-02-08 | Weblog
僕が初めて
興味を持った「ニュース」は

テレビのニュース番組ではなく

小学生の頃
父の車のカーラジオから流れてきた
「ラジオのローカルニュース」だった。

それまでニュースってのは「大人のもの」で
あまり自分とは関係ないと思っていた。

そもそも僕の家は
静岡県浜名郡可美村という
遠州灘を臨む小さな村だったから、
テレビ・ニュースに映し出される東京の風景など
全くなじみの無いものだったのだ。

まあ、当時の子供にとっては
ニュースの現場なんて
アメリカと同じくらい遠い場所で、
現実感など感じられなかった。

でもカーラジオから流れてきたその「定時ニュース」は
自分のごく身近でおきた「事件や事故」を伝えていた。

僕が学校に行く途中の地名・・・
窓から見えた国道の名前・・・
地元にゃ、よくある名字・・・

僕には
あくびがでるほど平和な日常なのに
この日常の中で
アクシデントが発生してるの!?

そう考えたら
今、ニュースで語られた事実が
急に、自分の中に「ぬらり」と流れこんできて

まるで自分がニュースの関係者になったようで
恐怖めいたものすら感じた。



既に
祖父にもらった小さなトランジスタラジオで
「ラジオの魅力に目覚めていた」僕にとって

ラジオは
「まだ知らない大人の世界」や
「聴いたことの無かった音楽」を
次から次に教えてくれる魔法の箱だった。


「世界は無限に広がってるんだ!」と本当に思えた。


そしてその無限に広がる世界は
決して遠くにあるのではなく

「僕の足元から続いているんだ!」と思わせてくれたのが
「ラジオのニュース」だった。


僕は
常に「この原点」に帰ろうと思う。


あの日の僕のように、
リスナーのみんなにも
「ニュースはなんらかの形で自分にも関わっている」
「自分にも起こりうることなのだ」
・・・ということを実感してもらえるように
言葉や音を紡いでいきたい。

幼いころ小さなスピーカーで聞いた「ニュース」からは
「肌触り」までリアルに感じられた。




ラジオなら
それが出来るんだ。