「おじいさんと草原の小学校」という映画を観ました。
マルゲという84歳のおじいさんが、小学校に行く話です。
これはアフリカ大陸ケニアで(2003年に政府が無償教育制度をスタートした時に)実際にあったことです。
この映画のキャッチコピーが『まだ、終わりじゃない』なのです。
主人公を教えることになった女性教師(校長でもある)は、彼女のお母さん(この人も字が読めない)がいつも口癖にしていたこの言葉をマルゲに伝えて、「土になるまで(死ぬまで)人間には可能性がある」のだと、彼を強く励ますのです。
この映画は、ただ単に「文字を読みたい」というマルゲ個人の熱意や、周囲の厚意と善意による「愛に溢れた夢実現の物語」などでは決して無く、その裏には、イギリスの植民地支配からの独立を勝ち取るまでの39年間もの長い間の民族の過酷な歴史と、家族を虐殺され、仲間も無惨に殺され、囚人として拷問にさらされながらも生き延びたマルゲの壮絶な闘いと、今なお繰り返し起きるその後遺症(フラッシュバックやパニック)を乗り超えて、さらに未来へと前に進んで行く彼の、絶対にあきらめない「強い意志」こそが真実のテーマとして描かれているのです。
この映画からは、文字というものが、「情報」とも強く結びついているということが、教育の大切さと共に深く伝わって来ます。
文字が読めないがゆえに、情報から遮断されることで、どんなに不利益を被り本来持っている権利を行使出来ないか、、。
マルゲは「誰でも無償で学校へ行ける」という情報をラジオから知るのですが、実は彼は拷問の後遺症で耳もあまりよくは聞こえないのです。
片足も不自由でいつも杖をついて歩いています。
目も見えにくいので、黒板がよく見えず、一番前の席に座らせてもらったり、、。
やがて、彼のことがニュースになると、人々の称賛と同時にやっかみや、取材で得たお金(実際には何も受け取っていないにも関わらず)を寄越せとか、村の人々の反感など、、あげくのはてはマルゲを庇う教師の左遷等々、、さまざまな困難も同時に襲って来ます。
このあたりは時代は変われど、今でもいつでもあることだと感じさせられました。
しかもこの話は作り話では無く、「事実あったこと」なのです!
それでもそうようなあらゆる障害を乗り超えて、マルゲは遂にアメリカの国連本部?で演説するまでになったのです!!!
その時に彼は、未来にはケニアから(共に学んでいる子供たちの中から)「やがてこの場に立つ大統領が生まれるだろう」ということを予言!?したのです。
(部族や種族は違っても)そのような長い長い闘いの歴史の中から、黒人初のオバマ大統領も生まれたのだと知って、本当に感慨深いものがありました。
(マルゲは小学校に通った最高齢者としてギネスブックにも登録されているそうです)
映画を観ながら思わず嗚咽しそうになる場面や胸に迫る場面もたくさんあり、心から感動しました。
主人公のマルゲを演じた俳優の迫真の演技、特に「目の力」の凄さやその表現の深さにも圧倒されました。
余談ですが、この映画を観たあと、宮澤賢治の『茨海(ばらうみ)小学校』という、私の大好きな物語をふと思い出しました。
これははるか昔にどこかで読んだのですが、井上ひさしさんの解説「『茨海小学校』を読むたびに」と共に、私にとっては忘れられない、「不思議ななつかしさを感じさせられる話」です。
もし私が脚本家か映画監督だったら、きっといつかこれを映画にしたことでしょう、、。
いや、いや、「まだ、終わりじゃない」ので、もしかしたらこれからも大いにその可能性はあるかも?(笑)
もしも賢治が生きていたら、こっそりこんな小学校で教えているかも?と想像するだけでも、愉快な気持ちになります。
否、賢治ならマルゲと並んで笑いながら楽しく学んでいるかもしれませんね。
生徒として学んでいるふりをしながら、実は先生たちを導いていたりして!?
………………………………………………………………………………………………
下記は東伊豆にある「細野高原」です。
まるで「茨海小学校」がありそうな雰囲気のするところです。
すすきの中の道をウォーキングやハイキングで歩いて登るのがベストですが、小型車でも上まで行けます。
(途中すれちがいに困難なところもあり)
すすきのなびく頃も、刈り取られた跡地もどっちもとってもいいですよ!
遠くに海が見えて360度の絶景!!!です。
もしかして「隠されたパワースポット?」
マルゲという84歳のおじいさんが、小学校に行く話です。
これはアフリカ大陸ケニアで(2003年に政府が無償教育制度をスタートした時に)実際にあったことです。
この映画のキャッチコピーが『まだ、終わりじゃない』なのです。
主人公を教えることになった女性教師(校長でもある)は、彼女のお母さん(この人も字が読めない)がいつも口癖にしていたこの言葉をマルゲに伝えて、「土になるまで(死ぬまで)人間には可能性がある」のだと、彼を強く励ますのです。
この映画は、ただ単に「文字を読みたい」というマルゲ個人の熱意や、周囲の厚意と善意による「愛に溢れた夢実現の物語」などでは決して無く、その裏には、イギリスの植民地支配からの独立を勝ち取るまでの39年間もの長い間の民族の過酷な歴史と、家族を虐殺され、仲間も無惨に殺され、囚人として拷問にさらされながらも生き延びたマルゲの壮絶な闘いと、今なお繰り返し起きるその後遺症(フラッシュバックやパニック)を乗り超えて、さらに未来へと前に進んで行く彼の、絶対にあきらめない「強い意志」こそが真実のテーマとして描かれているのです。
この映画からは、文字というものが、「情報」とも強く結びついているということが、教育の大切さと共に深く伝わって来ます。
文字が読めないがゆえに、情報から遮断されることで、どんなに不利益を被り本来持っている権利を行使出来ないか、、。
マルゲは「誰でも無償で学校へ行ける」という情報をラジオから知るのですが、実は彼は拷問の後遺症で耳もあまりよくは聞こえないのです。
片足も不自由でいつも杖をついて歩いています。
目も見えにくいので、黒板がよく見えず、一番前の席に座らせてもらったり、、。
やがて、彼のことがニュースになると、人々の称賛と同時にやっかみや、取材で得たお金(実際には何も受け取っていないにも関わらず)を寄越せとか、村の人々の反感など、、あげくのはてはマルゲを庇う教師の左遷等々、、さまざまな困難も同時に襲って来ます。
このあたりは時代は変われど、今でもいつでもあることだと感じさせられました。
しかもこの話は作り話では無く、「事実あったこと」なのです!
それでもそうようなあらゆる障害を乗り超えて、マルゲは遂にアメリカの国連本部?で演説するまでになったのです!!!
その時に彼は、未来にはケニアから(共に学んでいる子供たちの中から)「やがてこの場に立つ大統領が生まれるだろう」ということを予言!?したのです。
(部族や種族は違っても)そのような長い長い闘いの歴史の中から、黒人初のオバマ大統領も生まれたのだと知って、本当に感慨深いものがありました。
(マルゲは小学校に通った最高齢者としてギネスブックにも登録されているそうです)
映画を観ながら思わず嗚咽しそうになる場面や胸に迫る場面もたくさんあり、心から感動しました。
主人公のマルゲを演じた俳優の迫真の演技、特に「目の力」の凄さやその表現の深さにも圧倒されました。
余談ですが、この映画を観たあと、宮澤賢治の『茨海(ばらうみ)小学校』という、私の大好きな物語をふと思い出しました。
これははるか昔にどこかで読んだのですが、井上ひさしさんの解説「『茨海小学校』を読むたびに」と共に、私にとっては忘れられない、「不思議ななつかしさを感じさせられる話」です。
もし私が脚本家か映画監督だったら、きっといつかこれを映画にしたことでしょう、、。
いや、いや、「まだ、終わりじゃない」ので、もしかしたらこれからも大いにその可能性はあるかも?(笑)
もしも賢治が生きていたら、こっそりこんな小学校で教えているかも?と想像するだけでも、愉快な気持ちになります。
否、賢治ならマルゲと並んで笑いながら楽しく学んでいるかもしれませんね。
生徒として学んでいるふりをしながら、実は先生たちを導いていたりして!?
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下記は東伊豆にある「細野高原」です。
まるで「茨海小学校」がありそうな雰囲気のするところです。
すすきの中の道をウォーキングやハイキングで歩いて登るのがベストですが、小型車でも上まで行けます。
(途中すれちがいに困難なところもあり)
すすきのなびく頃も、刈り取られた跡地もどっちもとってもいいですよ!
遠くに海が見えて360度の絶景!!!です。
もしかして「隠されたパワースポット?」