Over 60's yukinokoブログ

実家の片づけ、そして義母を送って、次は自分の生前整理だな

北斎展に行ってきました

2008-03-16 08:17:49 | Art&Mujic
よいお天気です。絶好の「花粉日和」になりそうです・・・

昨日は朝の家事を済ませてから、実家の墓参りにひとり出かけてきました。
実家の墓のある平和公園は、東山動植物園の北のほうにある、言わばお墓の団地。
戦後、市内にあるお寺の墓の多くをそこに集めたのです。

いつもならひとりで行く場合、星が丘まで地下鉄で、そこからバスを利用するのが通例。
でもバスの本数が少ないので、今回は少し離れた自由が丘の駅まで地下鉄で、そこから徒歩という手を使いました。
自由が丘には愛知県がんセンターがあり、義父が入院中そこから墓参に行ったこともありました。
当時はまだ地下鉄がそこまで延びてなくて、昨日久しぶりに行きましたが、地下鉄の駅界隈の様子がかなり変わっていて驚きました。
最初はちょっと悩みましたが、昨日はなぜか動物的な勘がよく働いて、わりとスムーズに目的地に到達。さすが戌年生まれ?

お墓に行く途中、動物愛護センターで保護されている犬たちを見てきました。
仔犬は無邪気でいいですが、成犬で捨てられた(かどうかはわからないけれど)犬は、やっぱりどこか憂いを帯びた表情でした。
ペットブームで犬を飼うお宅が多いけれど、ちゃんと責任を持って飼ってほしいですね。

お墓参りを済ませて、また地下鉄で今度は名古屋市美術館へ。
そうそう、市営交通を使うとき、土日祝日と毎月8日に使える一日乗車券「ドニチエコ」というのがあって、これだと600円でバス・地下鉄が乗り放題!これは昨日のような場合、かなりお得で便利。重宝しております。

今月23日まで、「北斎展」が開催されています。評判も高く、連日多くの人が訪れているとか。
昨日も、券売所に列が出来るほど。私は前売り券を持っているので、そこでは並ばなくてもよかったのですが、会場に入ると作品の前には長い人垣が。あらぁ、これじゃこの前の「美の壺展」と同じじゃ~ん!

小さな作品が多い、ということもあって、どうしても作品に接近して観たい人ばかり。そしてじっくり観ているので、人の列の流れが悪いのです。
これを全部観ていたら、半日くらいかかってしまいそう・・・
というわけで、特に観たいもの、または人垣がちょうど途切れたところを中心に観てまわりました。

有名な冨嶽三十六景「凱風快晴」や「山下白雨」は是非観たい!もので、幸いなことにちょうど人の切れ間だったのですよ。う~ん、さすが!
北斎という人は色々な仕事をしている人で、美術関係についてはマルチプレーヤーとも言えるのではないでしょうか。
面白いと思ったのは「踊独稽古」というもので、踊りの振り付けを図解したもの。離れていたのであまりよく見えませんでしたが、なかなか面白いものでした。
風景版画の動きのある構図や、巧みな構図など、計算された・・・というより本能で感じ取っているように思えましたね。

印象に残っているのが、掛軸に表装された「雲龍」と「生首」。
龍のほうは、なんだか目つきがいたずらっぽくこっちを見ているようで。もしかすると、北斎本人もこんな顔つきだった?
そして「生首」。こっちはかなり気持ちワルイ。一目見たらなかなか忘れられないですねぇ。なのに、じっくり観てしまいましたわ。
どのような罪で斬首されたかわからないけれど、その人の怨念が絵からにじみ出てくるようなリアルさ。そこまで観察して描いた北斎って、やっぱりスゴイ!
あぁ、やっぱりひとつずつの作品、じっくり観て回りたかった・・・・・・