ODORAMOX!

BABA庵から  釣り糸なんぞが ごちゃごちゃ こんがらかった状態を ここでは「オドラモクス」と言う。

短いことばに表れる思い

2006-08-03 09:28:08 | 言語の表現
朝日新聞の記事見出しには、ときどき、がっかりする。

①   女性にヒゲ抜かせた職員に賠償命令 厚労省セクハラ訴訟 
はインターネットサイトの見出し。
この記事を、紙の新聞で見たときは、たしか
②   ヒゲ抜かせたらセクハラ 職員に賠償命令

東京新聞(紙媒体)の見出しは、
③   <セクハラ被害> 女性職員に「ひげ抜いて」 厚労省職員と国に賠償命令

 は、まるで
 「そんなことで賠償なんて、ゆきすぎかも」
 「ヒゲを抜かせたらセクハラになっちゃいますよ、気をつけましょうね」
と読み取れるような見出しだ。この記事を編集した人の心の中を映している。
 「字数が限られていて・・・そんなつもりじゃ」
という言い訳が浮かぶけど「セクハラ」ということばの使い方にも表れている「セクハラ・セクハラってうるせえンだよ」という意識。
 「セクハラ訴訟」  「セクハラ」  「セクハラ被害」
3つとも同じことを指していながら、伝えたい「思い」がちがう。

インターネットで「怒り心頭に達する←発する」など、
日本語の誤用が話題になったが、知識の問題ではなく、
心・精神・思想の劣化が根っこにあるのではないか。


上京した電車の中で必ず見かける、漫画や携帯を手にヒゲを抜いている男性・・・
(電車は洗面所じゃないヨ、やめてくれ!気持ち悪い)
そんなことを職場で他人にやらせる公務員がいるなど、ぞっとする。