ホテル用心

　息子の最初の会社の保養所は、部屋が良くて料理が良くてカラオケが無料で、安かった。彼が転職した会社の保養所は、部屋はまあまあで、カラオケがタダで、料理もまあまあで、米は極上で、料金はべらぼうに安かった。
　彼の会社が１部名称を変更して、保養所利用が出来なくなった。で、インターネットで検索して、ラクテンやYahooやじゃらんの「旅」会員に加入して、いくつか行ってみた。いいところもあれば、高くてサービス最低の所もあった。安心ならない。グリーンピアを利用した。悪くはなかった。近いから、南紀をよく利用した。つぶれた。土佐の横浪も、まあ気に入っていた。つぶれた。三木は残っているけど、カラオケは高いし帰りに遊ぶところがないから、設備・料理はともかく、そう行きたくはない。朝日メイトの推薦ホテル（私営）も幾つか行ってみた。１万５００円で利用客が多い割りには感心しない。郵便貯金の伊勢メルパルコは悪くはなかったが、つぶれた。何故みんなつぶれるのだろう？
　厚生年金施設のウェルピアやハートピアへ行ってみた。カラオケは非常に高いけど利用しなければ済むことで、設備、料理、料金、安心は出来る。それでも、閉鎖していく所が増えている。
　昨日初めて、船員宿泊施設へ行ってみた。料理はどっさり出て食べきれなくて、最後に出た赤魚の姿焼きは手付かずで残した。展望風呂ではなく、トイレはウォッシュレットでなく、３階なのにエレベーターも無かった。
　ベッドが壁にピッタリつけてあるので、マットの半分が窪んで坂になっていた。ベッドを壁から離して、窪んでない奥の部分で寝た。夜中に虫が出て来て、手をあちこち噛まれた。持っていた薬を塗った。朝方、投げ出した手へなにか止まった気配に、パシンと叩いたらシーツの上に落ちた。指でつまむと、グニャッとした感じ。床へ捨てたが、（今の、なんやった？）気になって、電灯をつけて床の上を探してみた。それらしいものは見当たらなかった。
　フロントに電話しようと思ったら、サイドテーブル下に電気蚊取りマットがあった。みんなやられて、苦情を言って、ホテルは蚊取りマットを置いたのらしい。明るくなってもう一度、丁寧に調べたけど、虫は落ちていなかった。なんだったんだろう？
　部屋の料金は、ウエルピアより1,000円高かった。