ちょっと待って!

見たこと聞いたこと、すんなり納得できません。あ、それ、ちょっと待って。ヘンじゃありません?  ヘンです。

オヤってなに?

2005-06-24 00:00:28 | Weblog
 戦前の小学校の正門脇には、必ず二宮金次郎の銅像が立っていた。
「柴刈 縄綯い 草鞋を作り
 親の手を助け 弟を世話し
 きょうだい仲良く孝行尽くす
 手本は二宮金次郎」
 という唱歌もあった。
 教育勅語には、こうあった。
「……爾(なんじ)臣民父母ニ孝ニ 兄弟(けいてい)ニ友ニ夫婦相和シ 朋友相信ジ 恭倹(きょうけん)己(おのれ)を持シ 博愛衆ニ及ボシ 学ヲ修メ 業ヲ習イ 以ッテ知能ヲ啓発シ……」
  いま、二宮金次郎の銅像が立っている小学校は殆ど無い。親孝行という言葉も無くなった。学は修めない、業は習わない、兄弟夫婦友達、相信じず、恭も倹も『なんのこと?』と来る。少子化を問題にする前に、教育を変えなければ日本は救えない。
 親の言うことすることが癪にさわる、我慢ならない、だから殺す。仲間が自分を馬鹿にした、バクダンを投げる。剃刀で首を切る。
 生まれた、泣いた、笑った、喋った、歩いた、と喜び育てた子供が、世にも恐ろしいオニだったなどと誰が考えるだろうか。しかし、日本の学校ではいま、何人かのオニが育ちつつある。事件が起きてから、普段の性格はどうだった、精神状態は? などと識者たちがテレビに出て来て見解を述べる。遅い。どうにもならない。
 両親を殺して旅に出て、旅館で逮捕された少年は、たった3万円しか持っていなかった。携帯ゲーム機とお菓子と母親を刺した凶器を持っていたとは、幼児的だ。自殺する気もないけど生活のことは念頭に無い。逮捕されたあとは国が養ってくれるから心配要らないというわけか。父親を憎くて殺したのは、それなりに理解できるとして、母親は「死にたがっていたから殺した」ということだが、憎しみが無ければ15箇所も刺せるものではない。
 
 両親殺しの高校生が現れて、若貴兄弟はテレビワイドショーから逃れられた。