ちょっと待って!

見たこと聞いたこと、すんなり納得できません。あ、それ、ちょっと待って。ヘンじゃありません?  ヘンです。

自発的労働

2013-09-01 00:45:15 | Weblog

 朝6時40分。門扉の下を、アリが歩いていました。こんなに早く、食料が落ちている筈はないと知っていて、忙しそうでもなくその辺を巡回しているようです。よく見ると、3匹……6匹……10匹……かなりいます。早出か? いやいや。時間も歩く範囲も、きまりはないようです。みんな同じ顔かたちだからよくは判らないですけど、同じところを行ったり来たりしているのや、西へ行ったり東へ行ったり、なんということもなく歩いているのがいます。

 朝食後、パンくずを少し撒いてやりました。と、近くを歩いていたのが右へ40度左へ40度、アンテナを向け、スススとひとかけら(1ミリぐらい)に行きつき、一歩引いてからひょいと持ち上げて来た道を後戻り。

 別のヤツも右へ40度、左へ40度を3回やって、5ミリぐらいのかけらに行きつきました。かけらを一回りしてちょっと考え、一歩引いて構えてヨイショ。これは違う方へよろよろよろめきながら運んで行きます。自分の4倍ぐらいのパンくずとなれば、かなり重いのでしょうか?

 40秒たたないうちに、20匹余り集まって来て、めいめいに好みの大きさのを拾って運んで行きました。誰が知らせたのか、仲間がどんどん増えました。何時の間に、何処からこんな食料が降ったか涌いたか、考えているヤツはいません。無給でみんながエッサカホイサカ食料運びしているのは壮観です。

 1センチ角ぐらいのとなると、10匹あまりたかってタイヘンです。四方にたかっているから、全然動きません。ワンツースリーで全員が引っ張っているのかも知れません。

 「巣の方にいる者は後ろ足を引っかけて、4本足で歩く。反対側にいる者は、手で持ち上げて残りの足で前へ行く。横にいる者は、手で持って、巣の方へ横歩きだ。それ! ワン、ツー、スリー…」

 なんて指揮しているのはいないんでしょうねえ。それにしても、アリって静かですね。声も立てない、足音も立てない、喧嘩もしない。人間がこれだけ集まったら、ヤイヤイガヤガヤ大騒ぎです。