１２年前の新医術

　今朝の新聞に、「東京医科歯科大臨床研究へ」と題して、膝の半月板再生技術を開発したと書いてあった。
　骨髄液を培養して移植し、関節軟骨を再生させるというもので、3年前から20人ほどの患者に臨床研究をして、他の病院にも臨床試験を広げるとあった。
　私は12年前に、アメリカから来た医術として左膝に施術して貰った。「万一失敗しても構いません」と念書を書いた。
　ひざ下で脚を切断して、その上下に貫通する穴を開け、ボルトで止めて切った骨をくっつけるスゴイ手術だった。３カ月間、上向いてしか寝られなかった。
　すり減った軟骨は確かに再生したが、膝は曲がらなくなった。以来、ずっと杖を持っている。左膝の手術をしたドクターは、1年もいなくて地方の病院へ移ったということだった。６年後に右膝の手術も必要になった。
　今度は従来通りの人工半月板をつけて貰った。骨髄液よりずっと調子は良い。