後楽園十勝の一つが「暫軒風」です。
これを、あえて「の」を省いて書いて、「ざんけんのかぜ」と読ませています。 その「暫軒風」を詠った歌を数首挙げておきます。
・しばしとて 立ちよる軒の 涼しきに
うきも忘れて 今日も暮しつ
中塚正斎
・立ちよれは なかめもあかむ この軒に
しばしてふ名は 誰(だ)か負せけん
小野 節
・しばしとて 立寄る袖に 軒の端の
銀杏のもみじ ちりて来にけり
安原多平
・しばしとて たちよる軒に 吹かよふ
かせさへすすし 川つらのいほ
岡 直盧
なお、この「暫軒風」を「暫軒晴嵐」としている本もあります。
晴嵐とは、本来、春や秋、山里が山霞に煙って見える風景をいうのだそうですから、綱政侯などが詠んだ歌のように[夏風]の「涼しき」をこの庵から感じたとった景色であると考えるならば、やっぱり、「晴嵐」より「風」のほうが、より暫軒にぴったりするのではないでしょう。夏のほうが季節としては、より似合うように思えるのですが。[ざん]という響きがどうも「せい」という響きと合わないのでは・・・どうでしょう?
それにしても、日本語って本当に難しいものですね。
これを、あえて「の」を省いて書いて、「ざんけんのかぜ」と読ませています。 その「暫軒風」を詠った歌を数首挙げておきます。
・しばしとて 立ちよる軒の 涼しきに
うきも忘れて 今日も暮しつ
中塚正斎
・立ちよれは なかめもあかむ この軒に
しばしてふ名は 誰(だ)か負せけん
小野 節
・しばしとて 立寄る袖に 軒の端の
銀杏のもみじ ちりて来にけり
安原多平
・しばしとて たちよる軒に 吹かよふ
かせさへすすし 川つらのいほ
岡 直盧
なお、この「暫軒風」を「暫軒晴嵐」としている本もあります。
晴嵐とは、本来、春や秋、山里が山霞に煙って見える風景をいうのだそうですから、綱政侯などが詠んだ歌のように[夏風]の「涼しき」をこの庵から感じたとった景色であると考えるならば、やっぱり、「晴嵐」より「風」のほうが、より暫軒にぴったりするのではないでしょう。夏のほうが季節としては、より似合うように思えるのですが。[ざん]という響きがどうも「せい」という響きと合わないのでは・・・どうでしょう?
それにしても、日本語って本当に難しいものですね。