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《あらすじ》
イノクの姿に気付いたギルドンは、必死で彼女を探す。
宮殿ごと反乱分子を焼き尽くす計画は、着々と進んでいた。
何も知らず、爆薬の準備をする活貧党の面々。
イノクはギルドンと出会い、計画が王に気付かれていることを伝える。
王の思惑に感づいたギルドンは、イノクに爆破を止めるよう頼み、自分は王を探した。
南門から宮殿を抜け出そうとする王を止めるギルドン。
チャンフィを、我らが立てた新王を、なんとしても守らなくてはならない。
ギルドンを殺そうとした王は、あっという間に反乱分子に取り囲まれた。
火矢を放つため待機していたものたちも連行された。
政変は成功した。
王は幽閉され、チャンフィは宮殿へ入り、王座を手にした。
「これからが本番です。民の尊敬する王になれば、そのときこの頭を下げましょう」
「必ず尊敬される王となり、わたしの前にひざまずかせてやろう」
決死の働きでみなを救ったイノクを、チャンフィはねぎらった。
ギルドンと一緒に、立派な働きをして満足なイノク。
彼と一緒なら、自分が立派で役に立つ人間だと思えるのに……。
「わたしと一緒では、そのことを忘れてしまうのか?」
チャンフィの問いかけに、イノクはうつむいてしまった。
「お前と一緒なら、わたしは運の良い立派な人間だと思えるのに。
おまえのためによい方法がないか、一緒に考えてみよう……」
新しい王に、さっそく権力を求める勢力がむらがる。
両班たちは、いやしい民と国を分け合う気など、さらさらないのだ。
チャンフィは、ギルドンを政府の要職に取り立てたいが、ギルドンは辞退した。
官僚たちは、それを喜ぶまい。
民の元へ帰り、チャンフィが良い政治を行うかどうか、
しっかりと目を光らせておくつもりだ。
「何か、頼みはないか?」
チャンフィの言葉に、ギルドンは兄のために命乞いをした。
「さして害のない男だ。流刑ですむだろう。
……彼女のことは、いいのか?」
「頼むまでもありません。わたしが尊敬する強いお方ですから、心配していません」
ギルドンはそう言い残して去って行った。
イノクはあらためて、イノクの教育に力を入れるつもりだ。
「ノ尚君は、わたしが王妃になれると思いますか?
わたしはどうしても、そうは思えません」
行儀作法に言葉遣い、王妃にふさわしい教養。
イノクはまったくがんばれる自信がない。
そんな彼女の前に、ノ尚君は膝をついた。
「心より、お願い申し上げます。あの方のおそばにいてください。
険しい道をひとりで歩んできた方です。
志のために、笑顔を忘れて生きてきました。そのことが心苦しいのです。
あの方が試練に耐えられるよう、そばにいてください」
ノ尚君が王子を想う気持ちは、痛いほどわかる。
「努力します。約束した以上、一生懸命やります……」
イノクは王妃になる。ふたりは結ばれない運命なのだ。
「子鹿をさらって清に逃げればいいんだ」
仲間たちはギルドンの寂しい気持ちを思いやるが、ギルドンは笑ってとりあわない。
父の墓に、やっと参ることができたギルドンの心は複雑だが、迷いはない。
新しい世の中は、実力主義だ。
身分を問わず、能力のあるものを登用する。
チャンフィの方針に不満を抱くリュ儒生は、言葉を選ばない。
「民の望む王は、あの男、ギルドンです。
王は民の操り人形にすぎません。
王である証は、民の支持ではなく、四寅剣です」
「そうだというなら、四寅剣が選んだわたしに黙って従え!」
左議政は、新しい王にすり寄り、権力を保とうと保身に走っている。
そんな左議政に、兄王は四寅剣の秘密を示した。
「わたしとチャンフィが会えるよう、取りはからえ。
そうすればお前の権力は保証してやろう」
議政は、娘ウネにもその秘密を教えた。
「王子が知らないなら、それは切り札になりますね」
ウネは、ギルドンに会いに行く。
これが最後の願いだ。
「わたしを受け入れて」
ウネの願いは、ギルドンに拒否された。
「出会った時は、気の毒な女だと思った。今はもっと気の毒だ」
傷ついたウネは、ギルドンへの怒りに震える。
手に入らないものは、壊すまでだ。
「なんとしてもギルドンを殺して」
父に懇願するウネは、ギルドンがもっとも傷つく殺し方を考える。
「信じていた王子に殺されるのが、一番つらいはず」
兄王は、チャンフィとの面会をはたす。
そして、すべての秘密をチャンフィにぶつけるのだ。
四寅剣は偽物だったと。
父が選んだ王は、兄である自分だったと。
すべては、お前の母、大妃の陰謀であったのだ、と。
にわかには信じられぬ事実に、チャンフィはおののくが、
兄王のいうことには思い当たる節が多々あるのだった。
チャンフィは、自分を支えたリュ儒生から真実を告げられる。
兄の言葉は、本当だった。
四寅剣は、偽物だった……。
ギルドンは、ノ尚君に四寅剣を処分するよう主張する。
「俺たちが選んだ王だ。絶対に守ってやる」
民を信じれば、四寅剣に頼らずとも、チャンフィはよい王になれるはずなのだ。
イノクは、宮殿に来ていたギルドンに出会った。
「わたしはあなたと一緒にいられない。わたしはリュ・イノクなの。
だけど、もし、耐えられなかったら、あなたのところに行ってもいい?」
「ダメだ。耐え続けろ。お前が来たら、手放せなくなってしまう。
死にそうになるまで来るんじゃないぞ。
今のように耐えられるなら……絶対に来るな」
見つめ合うふたりの姿を見たチャンフィは、
何も言えずにそっとその場を立ち去るしかなかった。
抜け殻のように、ひとり王座に座るチャンフィ。
砦では、ギルドンが大勢の仲間に取り囲まれている。
新しい世の中に期待し、喜びに沸く人々。
チャンフィの横には、兄王の幻が座る。
「呪われた王座にようこそ」
「わたしは……おしまいなのか……」
ギルドンは、何もしらない。
新しい王、自分たちの選んだ王が、世の中を変えてくれると信じている。
(つづく)
王を討つこと自体は、わりとあっさりいきました。
イノクの活躍のおかげで宮殿は火の海にならずにすんだし~。
てか、なんで急に夜?!
これがあるから韓ドラにはびっくりさせられるんだわ……。
さっきまでばんばんに明るかったでしょうが。
何時間、南門で王とにらめっこしていたのか、と。
あれは、夕方だったのか?寅の刻は、日本では午前4時あたりなのだが。
とにかくスケジュールと予算には余裕を持って挑んでくださいよ……。
しかしある意味、スケジュールや予算なんかキツキツでも、
やりたいことはゴリ押しで実現させてしまうすごさはある。
「整合性がないですよ」とか「急に夜はまずいですよ」とか
細かいところは(細かいか?)気にしない!ことで、
ぶっ飛んでて妙に面白いドラマができちゃったりするのであろう。
このあたりが韓国ドラマの醍醐味なのさ。
さて、王を討つシーンが、クライマックス最高潮~といかないのは、
やはり四寅剣が偽物だ、という問題が残っているから。
実はそっちの方が大問題なので、王様はわりとあっさり捕獲されてしまったのね。
幽閉されても大丈夫(ハァト)
だってこっちには切り札があるんだも~ん。
その切り札が、「チャンフィを失墜させて自分が王に返り咲くためのもの」ではなくて、
「チャンフィを狂わせて自分と同じ暴君にしてしまうもの」だというのが、王様の哀しさだと思う。
大妃の野望によって、父を失い、人生を狂わされたのは
この兄も弟もおんなじなんだよね。
もし、あんなことがなかったら、兄弟で力を合わせて国をよくすることができたかもしれないのに。
王様は聖君となり、弟は兄を慕い、よき相談相手になれたかもしれないのに……。
ひとりの女の欲望によって、ふたりはおろか、国全体が不幸になってしまった。
許せませんよ、テビマーマー。
「呪われた王座にようこそ」
というセリフは、なんかシェイクスピアの悲劇のセリフみたいでした。
あ、ナウシカでクシャナ殿下もそんなこと言ってたな。
せっかく、せっっかく、クーデターは成功して
チャンフィは王様になれるというのに、なぜこんなことに……。
もう、ノ尚君がイノクの前に手をついて懇願した時は泣いちゃったよ~。
まさしくわたしの心境はノ尚君の心境そのもの。
お願いだからチャンフィを助けてあげてよ~。
わかってるんだよ、わかってるんだよ、
イノクとギルドンが愛し合っててお似合いでラブラブだってことはさぁ。
でも、でもさ……
耐えるとか言うな!イノガ!
そんなに苦痛か!
そんなに苦しいか!
チャンフィがどれほど孤独で、どれほど傷ついていることか……。
彼だってわかってるんだよ。
本当の意味で、イノクを自分のものにはできないって。
親の因縁がどうであろうが、ギルドンとイノクの絆は断ち切れないって。
わかってるんだよ。
わかってるんだけど、手放す勇気がないんだよ~。
いつもいつも、チャンフィはギルドンに劣等感を抱いてる。
たくさんの仲間がいて、民から慕われて、
自分なんかより、立派な王になれそうな男。
ひるがえって、自分にあるものは、王の密命という大義でしかない。
しかもその屋台骨が偽物だったとわかった日にゃあよう。
あそこでぶっ壊れなかっただけ偉いよチャンフィ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/5b/4dd3ff0b553f3230bdfc36895df84d76.png)
この人には本当にしあわせになってほしいのに……。
わたしだってわかってるよ!
高い地位を差し出されても、それをなんの逡巡もなく拒否した男。
頼み事はないか、と聞かれ、兄のことだけを頼んだ男。
愛する女をあえて冷たく突き放して、理想の世の中を求める男。
こんなにすごい男が他にいるか!
ギルドンには惚れるしかない。
男としてというより、人として惚れるしかないって感じ。
そりゃみんなついていくわな。
でもだからこそ、チャンフィの苦しみがわかるんだよ~。
彼だって、すごいんだよ?
泥水をすすり、生きて抜いてきた壮絶な過去。
それに屈せず、笑顔すら忘れて王になるためだけに生きてきた。
そして、彼のこれまでの人生をすべて否定するようなショッキングな事実にも耐えた。
絶対に、狂って逃げたりしないんだ!
うう……哀しすぎるよ……。
ムク犬さんどこ?!
今こそチャンフィのそばにいてあげなくちゃだめでしょ……。
イノクとギルドンが主役なんだからいいんだけどさ、
ふたりの見つめ合うシーンをこっそり見たチャンフィが、
まさしく負け犬のように尻尾をまいて去って行くのを見て、
主役たちにむしょーに腹が立ったさ。
すっかり影が薄くなったと思ったウネが、また悪魔の計画を立てているしさ。
報われないとわかっていても、お前を救ってくれたイニョンの献身には
なんの心も動かされないのか。
本気で気の毒な女だな。
今回よかったのは、パングンの愛の爆弾がみごと破裂したことだな。
あと最終回まで2回でしょ。
予告編の感じだと、チャンフィがこじらせて、
ギルドンへの複雑な思いが爆発しちゃうんでしょ。
そんなの兄王の思うつぼなんだけどね~。
さんざん褒めといてなんだけどさ、
ギルドンだって、女のことならいざ知らず、
民衆を裏切るようなことされたら、黙っちゃいないでしょ。
その裏にある事情をかんがみたりせずに、カッと燃え上がるでしょ。
彼だって昔は劣等感からやさぐれてみたり、
自分のすべきことから逃げてみたりしてたんだけどねぇ。
こじらせちゃう弱い心のことも、わかってるはずなんだけど。
どこかで、恋敵である、という事実も無視できない。
「そんな小せぇことなんか気にしてねぇ!」とお互い言うだろうが、
まったく影響がないわけがない。
それほどふたりはイノクを愛していると思うんだ。
王になるまでも孤独。
そして王になっても孤独。
ってか、そもそも王という立場は、孤独なものなのよ。
ああ、やっぱりチャンフィが可哀想すぎる……。
イノクの姿に気付いたギルドンは、必死で彼女を探す。
宮殿ごと反乱分子を焼き尽くす計画は、着々と進んでいた。
何も知らず、爆薬の準備をする活貧党の面々。
イノクはギルドンと出会い、計画が王に気付かれていることを伝える。
王の思惑に感づいたギルドンは、イノクに爆破を止めるよう頼み、自分は王を探した。
南門から宮殿を抜け出そうとする王を止めるギルドン。
チャンフィを、我らが立てた新王を、なんとしても守らなくてはならない。
ギルドンを殺そうとした王は、あっという間に反乱分子に取り囲まれた。
火矢を放つため待機していたものたちも連行された。
政変は成功した。
王は幽閉され、チャンフィは宮殿へ入り、王座を手にした。
「これからが本番です。民の尊敬する王になれば、そのときこの頭を下げましょう」
「必ず尊敬される王となり、わたしの前にひざまずかせてやろう」
決死の働きでみなを救ったイノクを、チャンフィはねぎらった。
ギルドンと一緒に、立派な働きをして満足なイノク。
彼と一緒なら、自分が立派で役に立つ人間だと思えるのに……。
「わたしと一緒では、そのことを忘れてしまうのか?」
チャンフィの問いかけに、イノクはうつむいてしまった。
「お前と一緒なら、わたしは運の良い立派な人間だと思えるのに。
おまえのためによい方法がないか、一緒に考えてみよう……」
新しい王に、さっそく権力を求める勢力がむらがる。
両班たちは、いやしい民と国を分け合う気など、さらさらないのだ。
チャンフィは、ギルドンを政府の要職に取り立てたいが、ギルドンは辞退した。
官僚たちは、それを喜ぶまい。
民の元へ帰り、チャンフィが良い政治を行うかどうか、
しっかりと目を光らせておくつもりだ。
「何か、頼みはないか?」
チャンフィの言葉に、ギルドンは兄のために命乞いをした。
「さして害のない男だ。流刑ですむだろう。
……彼女のことは、いいのか?」
「頼むまでもありません。わたしが尊敬する強いお方ですから、心配していません」
ギルドンはそう言い残して去って行った。
イノクはあらためて、イノクの教育に力を入れるつもりだ。
「ノ尚君は、わたしが王妃になれると思いますか?
わたしはどうしても、そうは思えません」
行儀作法に言葉遣い、王妃にふさわしい教養。
イノクはまったくがんばれる自信がない。
そんな彼女の前に、ノ尚君は膝をついた。
「心より、お願い申し上げます。あの方のおそばにいてください。
険しい道をひとりで歩んできた方です。
志のために、笑顔を忘れて生きてきました。そのことが心苦しいのです。
あの方が試練に耐えられるよう、そばにいてください」
ノ尚君が王子を想う気持ちは、痛いほどわかる。
「努力します。約束した以上、一生懸命やります……」
イノクは王妃になる。ふたりは結ばれない運命なのだ。
「子鹿をさらって清に逃げればいいんだ」
仲間たちはギルドンの寂しい気持ちを思いやるが、ギルドンは笑ってとりあわない。
父の墓に、やっと参ることができたギルドンの心は複雑だが、迷いはない。
新しい世の中は、実力主義だ。
身分を問わず、能力のあるものを登用する。
チャンフィの方針に不満を抱くリュ儒生は、言葉を選ばない。
「民の望む王は、あの男、ギルドンです。
王は民の操り人形にすぎません。
王である証は、民の支持ではなく、四寅剣です」
「そうだというなら、四寅剣が選んだわたしに黙って従え!」
左議政は、新しい王にすり寄り、権力を保とうと保身に走っている。
そんな左議政に、兄王は四寅剣の秘密を示した。
「わたしとチャンフィが会えるよう、取りはからえ。
そうすればお前の権力は保証してやろう」
議政は、娘ウネにもその秘密を教えた。
「王子が知らないなら、それは切り札になりますね」
ウネは、ギルドンに会いに行く。
これが最後の願いだ。
「わたしを受け入れて」
ウネの願いは、ギルドンに拒否された。
「出会った時は、気の毒な女だと思った。今はもっと気の毒だ」
傷ついたウネは、ギルドンへの怒りに震える。
手に入らないものは、壊すまでだ。
「なんとしてもギルドンを殺して」
父に懇願するウネは、ギルドンがもっとも傷つく殺し方を考える。
「信じていた王子に殺されるのが、一番つらいはず」
兄王は、チャンフィとの面会をはたす。
そして、すべての秘密をチャンフィにぶつけるのだ。
四寅剣は偽物だったと。
父が選んだ王は、兄である自分だったと。
すべては、お前の母、大妃の陰謀であったのだ、と。
にわかには信じられぬ事実に、チャンフィはおののくが、
兄王のいうことには思い当たる節が多々あるのだった。
チャンフィは、自分を支えたリュ儒生から真実を告げられる。
兄の言葉は、本当だった。
四寅剣は、偽物だった……。
ギルドンは、ノ尚君に四寅剣を処分するよう主張する。
「俺たちが選んだ王だ。絶対に守ってやる」
民を信じれば、四寅剣に頼らずとも、チャンフィはよい王になれるはずなのだ。
イノクは、宮殿に来ていたギルドンに出会った。
「わたしはあなたと一緒にいられない。わたしはリュ・イノクなの。
だけど、もし、耐えられなかったら、あなたのところに行ってもいい?」
「ダメだ。耐え続けろ。お前が来たら、手放せなくなってしまう。
死にそうになるまで来るんじゃないぞ。
今のように耐えられるなら……絶対に来るな」
見つめ合うふたりの姿を見たチャンフィは、
何も言えずにそっとその場を立ち去るしかなかった。
抜け殻のように、ひとり王座に座るチャンフィ。
砦では、ギルドンが大勢の仲間に取り囲まれている。
新しい世の中に期待し、喜びに沸く人々。
チャンフィの横には、兄王の幻が座る。
「呪われた王座にようこそ」
「わたしは……おしまいなのか……」
ギルドンは、何もしらない。
新しい王、自分たちの選んだ王が、世の中を変えてくれると信じている。
(つづく)
王を討つこと自体は、わりとあっさりいきました。
イノクの活躍のおかげで宮殿は火の海にならずにすんだし~。
てか、なんで急に夜?!
これがあるから韓ドラにはびっくりさせられるんだわ……。
さっきまでばんばんに明るかったでしょうが。
何時間、南門で王とにらめっこしていたのか、と。
あれは、夕方だったのか?寅の刻は、日本では午前4時あたりなのだが。
とにかくスケジュールと予算には余裕を持って挑んでくださいよ……。
しかしある意味、スケジュールや予算なんかキツキツでも、
やりたいことはゴリ押しで実現させてしまうすごさはある。
「整合性がないですよ」とか「急に夜はまずいですよ」とか
細かいところは(細かいか?)気にしない!ことで、
ぶっ飛んでて妙に面白いドラマができちゃったりするのであろう。
このあたりが韓国ドラマの醍醐味なのさ。
さて、王を討つシーンが、クライマックス最高潮~といかないのは、
やはり四寅剣が偽物だ、という問題が残っているから。
実はそっちの方が大問題なので、王様はわりとあっさり捕獲されてしまったのね。
幽閉されても大丈夫(ハァト)
だってこっちには切り札があるんだも~ん。
その切り札が、「チャンフィを失墜させて自分が王に返り咲くためのもの」ではなくて、
「チャンフィを狂わせて自分と同じ暴君にしてしまうもの」だというのが、王様の哀しさだと思う。
大妃の野望によって、父を失い、人生を狂わされたのは
この兄も弟もおんなじなんだよね。
もし、あんなことがなかったら、兄弟で力を合わせて国をよくすることができたかもしれないのに。
王様は聖君となり、弟は兄を慕い、よき相談相手になれたかもしれないのに……。
ひとりの女の欲望によって、ふたりはおろか、国全体が不幸になってしまった。
許せませんよ、テビマーマー。
「呪われた王座にようこそ」
というセリフは、なんかシェイクスピアの悲劇のセリフみたいでした。
あ、ナウシカでクシャナ殿下もそんなこと言ってたな。
せっかく、せっっかく、クーデターは成功して
チャンフィは王様になれるというのに、なぜこんなことに……。
もう、ノ尚君がイノクの前に手をついて懇願した時は泣いちゃったよ~。
まさしくわたしの心境はノ尚君の心境そのもの。
お願いだからチャンフィを助けてあげてよ~。
わかってるんだよ、わかってるんだよ、
イノクとギルドンが愛し合っててお似合いでラブラブだってことはさぁ。
でも、でもさ……
耐えるとか言うな!イノガ!
そんなに苦痛か!
そんなに苦しいか!
チャンフィがどれほど孤独で、どれほど傷ついていることか……。
彼だってわかってるんだよ。
本当の意味で、イノクを自分のものにはできないって。
親の因縁がどうであろうが、ギルドンとイノクの絆は断ち切れないって。
わかってるんだよ。
わかってるんだけど、手放す勇気がないんだよ~。
いつもいつも、チャンフィはギルドンに劣等感を抱いてる。
たくさんの仲間がいて、民から慕われて、
自分なんかより、立派な王になれそうな男。
ひるがえって、自分にあるものは、王の密命という大義でしかない。
しかもその屋台骨が偽物だったとわかった日にゃあよう。
あそこでぶっ壊れなかっただけ偉いよチャンフィ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/5b/4dd3ff0b553f3230bdfc36895df84d76.png)
この人には本当にしあわせになってほしいのに……。
わたしだってわかってるよ!
高い地位を差し出されても、それをなんの逡巡もなく拒否した男。
頼み事はないか、と聞かれ、兄のことだけを頼んだ男。
愛する女をあえて冷たく突き放して、理想の世の中を求める男。
こんなにすごい男が他にいるか!
ギルドンには惚れるしかない。
男としてというより、人として惚れるしかないって感じ。
そりゃみんなついていくわな。
でもだからこそ、チャンフィの苦しみがわかるんだよ~。
彼だって、すごいんだよ?
泥水をすすり、生きて抜いてきた壮絶な過去。
それに屈せず、笑顔すら忘れて王になるためだけに生きてきた。
そして、彼のこれまでの人生をすべて否定するようなショッキングな事実にも耐えた。
絶対に、狂って逃げたりしないんだ!
うう……哀しすぎるよ……。
ムク犬さんどこ?!
今こそチャンフィのそばにいてあげなくちゃだめでしょ……。
イノクとギルドンが主役なんだからいいんだけどさ、
ふたりの見つめ合うシーンをこっそり見たチャンフィが、
まさしく負け犬のように尻尾をまいて去って行くのを見て、
主役たちにむしょーに腹が立ったさ。
すっかり影が薄くなったと思ったウネが、また悪魔の計画を立てているしさ。
報われないとわかっていても、お前を救ってくれたイニョンの献身には
なんの心も動かされないのか。
本気で気の毒な女だな。
今回よかったのは、パングンの愛の爆弾がみごと破裂したことだな。
あと最終回まで2回でしょ。
予告編の感じだと、チャンフィがこじらせて、
ギルドンへの複雑な思いが爆発しちゃうんでしょ。
そんなの兄王の思うつぼなんだけどね~。
さんざん褒めといてなんだけどさ、
ギルドンだって、女のことならいざ知らず、
民衆を裏切るようなことされたら、黙っちゃいないでしょ。
その裏にある事情をかんがみたりせずに、カッと燃え上がるでしょ。
彼だって昔は劣等感からやさぐれてみたり、
自分のすべきことから逃げてみたりしてたんだけどねぇ。
こじらせちゃう弱い心のことも、わかってるはずなんだけど。
どこかで、恋敵である、という事実も無視できない。
「そんな小せぇことなんか気にしてねぇ!」とお互い言うだろうが、
まったく影響がないわけがない。
それほどふたりはイノクを愛していると思うんだ。
王になるまでも孤独。
そして王になっても孤独。
ってか、そもそも王という立場は、孤独なものなのよ。
ああ、やっぱりチャンフィが可哀想すぎる……。
あたしはチャンフィがにーちゃんみたいに狂ったらどうしようかとすっごい心配だった!
だって心の支えの剣が偽物だったんだもん。
まだイノクが近くにいるから大丈夫かもって思ったけどでもイノクとギルドンの二人の姿見たら
もうあの強い想いにはかなわないって認識しちゃったでしょ。
せめて立派な王になってほしいけど崩れそうでさー。
という苦悩のチャンフィが可哀そうで可哀そうで
(でも反面そこに萌えてたりもする)
さて、もうじき最終回ですなぁ。最後の感想が楽しみ!
感想もやっと書きました。
思い入れのある作品でも、最終回はなぜか文字数が少ないです。
胸がいっぱいになって、書けなくなっちゃうんでしょうか?
チャンフィがあまりにひとりぼっちで、
思わずムク犬さんの姿を探してしまった回でした。
わたし、グンちゃんのオールハッピーなドラマ観たことないわ。
悩むからこそドラマは面白いんだけど……。
お子様向けと評価の低い、「先生はエイリアン」借りちゃおうかな。