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《あらすじ》
太陽が再び現れたその時、人々の視線の先にはトンマンの姿があった。
ミシルは、驚きを隠せない。
トンマンの側に寄り添ったアルチョンとユシンが、高々と宣言する。
「このお方こそ、ヒョッコセ様の予言にあった、開陽者だ!」
(このミシルを騙すなんて……)
群衆の中のチュクパンやコド、龍華香徒の仲間たちが、
口々に双子の王女の存在を王に問いただす。
「噂は本当なのですか!お答えを!」
人々の声の中、王妃が立ち上がり、トンマンを迎えにいった。
トンマンの手を取り、民の前で過去の過ちを告白し、涙ながらに許しを請う王妃。
国民は王妃に同情し、ともに涙を流した。
王妃の謝罪を受け入れ、トンマンの地位回復を望む人々。
王もまた、トンマンを娘と認め、許しを請うた。
「トンマン王女万歳!」
欠けた年月を埋めるように、トンマンをかわいがる王妃だったが、
トンマンは、女性としての幸せのために王宮へきたのではない。
王女としての生活を享受するために戻ったのではない。
トンマンは王の前で宣言する。
「姉上、チョンミョン王女のかわりにミシルに立ち向かいます」
ミシルは、トンマンの復権を認める方針だ。
王室の過ちを許すかわりに、実を取る。
今は王室に寝返る貴族を出さぬことが肝要。
味方を失わぬよう、地場を固めるのだ。
ソルォンは、ミシルを支える。
「璽主、お許しください」
「なぜソルォン公が謝るのですか?なぜそんな顔を?
私はミシルです。このようなことで動揺はしません」
そして追認式の日。
トンマンは緊張と恐れから、震えが止まらない。
ミシルも、怒り、高ぶる激情を抑えきれない。
ふたりの対決がいよいよ幕を開けるのだ。
渡り廊下で、顔を合わせるミシルとトンマン。
「王女様、お喜びを申し上げます」
「璽主のおかげです。
計画を進める間、の言葉を忘れませんでした。
あなたの言葉は私の地や肉となり、その結果私は天神の王女となり、
新羅の王女となることができた」
強気な言葉とは裏腹に、トンマンの手は震え、唇は引きつる。
「どうしたのですか?まだ恐怖に打ち勝てないのですか?」
ミシルはにっこりとほほえんで、トンマンの手を取った。
「無礼者」
トンマンの言葉に、ミシルの表情が固まる。
「聖骨の体に気安く触れるでない」
トンマンはユシンとアルチョンを従え、歩き去った。
「トンマン王女 万歳!」の声を遠くにきく、ミシル。
王女トンマンは花郎の統治者として君臨した。
アルチョンを近衛花郎とし、飛天之徒を近衛郎徒とする。
ミシル派の花郎たちは、とうてい受け入れがたいという顔だが。
ミシルは、怒りに震え、感情を爆発させる。
「ウォルチョン大師を捕らえよ。無理ならば殺せ!
トンマンについたものなど、必要ない」
いろいろあって、やっと落ち着いたトンマン。
花郎の集まる部屋で、ピダム、トンマン、ユシン、アルチョンが顔を合わせる。
「へぇ~、ここが花郎が集まる部屋かぁ、立派だな。
お!その服の色、すごくきれいだよ……」
「王女様をじろじろ見るな!」
相変わらずタメ口でトンマンに話しかけるピダムを叱るアルチョン。
ピダムは、ミシルとトンマンはすごい人物だ、と感嘆しきりだ。
「お前には感謝しているよ。それに、悪いと思ってる」
トンマンはピダムにあらためて謝った。
みんなが不思議なのは、どうやってウォルチョン大師を説得したのかということ。
「事を始める時がきました」
トンマンは、ウォルチョン大師を呼び、復耶会も招集するよう命令する。
一体何を始めようというのか?
「ところでさ、王になる人はありがとうとか、ごめんとか、簡単に口にするもんじゃないよ」
ピダムはトンマンにそっと言って、部屋を後にした。
トンマンも彼の言葉に、穏やかにほほえんだ。
トンマンの計画は、神権を放棄すること。
これはひいては、神国の利益となることだ。
しかし、ウォルチョン大師はポジョンたちに捕まり、
連れ去られそうになってしまう。
ユシンとポジョンが戦い、刀を向け合う一生即発の非常事態になるが、
アルチョンの乱入で状況は一転。
大師は無事ユシンたちに保護された。
閣僚を集め、トンマンは王女としての初仕事を宣言する。
神国天神の王女トンマンは、上天官を廃止し、
天文に関するすべての知識を民衆へ公開することを命じた。
そのため、ウォルチョン大師に依頼したのは、天文台の設計。
星見台、チョムソンデ。
すべてを公開することで、支配者層が天文の知識を利用して私腹を肥やすことは不可能になる。
ミシルはトンマンを訪ねた。
「世界を横に分けると、支配するもの、されるものの2種類しかありません。
私たちは同じ階層にいる。ミシルから奪った神権は王女様が持つべきです」
「そうすれば、また奪い返されるかもしれない」
「それを恐れて神権を手放すのですか?
ではどのように王権を保ち、権威を示すのです?」
ミシルの問いかけに、心の中で自問するトンマン。
「どのように民を治めるのです?その方法は!」
「真実です」
「真実?どのような?」
民は、トンマンを新たな天神の女神とあがめている。
そんな民衆に何を話すというのか?
ミシルはトンマンの青さをあざ笑うかのように、眉をあげてみせる。
民に与える幻想こそが、統治の原動力だというミシル。
民が望むものは、希望だと言い切るトンマン。
「王女様、民の希望や欲望の恐ろしさをご存じないのですか?」
ミシルの言葉に、何かひっかかるものを感じるトンマン。
民は、無知で愚かであり、自ら望むものさえわからない、とミシルは言う。
しかしトンマンは、民は一歩づつ進歩していくものだと反論する。
「知識を得ることは苦痛につながります。
民にとっては、知識を得ることは苦痛であり、疲れることなのです」
「希望は、その苦痛や疲労に絶える力を与えます。
私は私と同じ夢を見るものたちと一緒に新羅を作っていきます」
互いの胸に去来する、不思議な感情。
(まさかこの娘が望むものとは……)
(これは何?本当に私がしゃべっている言葉なの?)
「王女様、ミシルは民の幻想について語り、王女様は希望について語られました。
ですが、その希望こそが、最も残酷な幻想なのです。
王女様はこのミシルよりも狡猾な方ですね」
(そうかもしれない……。でも……)
(つづく)
とうとうトンマンが宮殿に!
新しい王女の誕生に沸く民衆だが、
本当の戦いはこれからなんだよね~。
ほとんどの人はよくわかってないだろうけど。
「日蝕当てられなかったミシル宮主ももう終わりかなー」なんて
口の悪い国民は言ってそうだけどね。
トンマン登場で、ひきつりながらも平静を保ったミシルも、
内心は全然そうじゃなかったんだ、とわかって一安心。
彼女も人間なんだ。
動揺しているミシルの側で寄り添うのは、やっぱりソルォン公。
プライベート意外では絶対スキンシップしない人なのに、
ミシルの腕をそっとつかんで、謝っちゃうなんて……。
彼女もそれにすがれればね-、楽になるのにねー。
しかし、初恋の人にして最愛の人、サダハムを捨てたミシルが行くのは覇道!
けして弱みをみせられないし、ましてや男にすがるなんてもっての他なのだ。
トンマンも同じく覇道を歩むものなんで、似たような境遇ですね。
このふたりは、お互い似たもの同士なんです。
ミシルの言葉が血となり肉となり、トンマンを王女の座に導いた。
ミシルは、この事実をどう受け止めているのでしょうか……。
さて、トンマンがウォルチョン大師に約束したのは、
やはり天文学の知識の公開でした。
それすなわち、神権を放棄するということです。
これにびっくりしたミシルは、思わずトンマンを訪ねて
ミシル流政治学の講義を始めちゃってますね。
ここでミシルの言うことは、いちいちもっともです。
うんうん、そうだよね、そうだよね、そうなんだけどさ~。
ミシルのやり方でバカな民衆を統治していくのって、限界があるでしょ?
そういうやり方だと、国が大きくなっていかないじゃん。
大きくなりすぎると、目が行き届かなくなって、
結局制御できなくなっちゃうんじゃないかな?
国民ひとりひとりが自分の頭で考え、行動できる人にならないと、
国家がすごく不安定になっちゃう気がするんだよね。
(トンマンが考えているのはもしかして……)とミシルは考えてるけど、
トンマン自身も、そのへんはよくわかってない。
(今のは本当に自分がしゃべっていることのかな?)って思ってるもんね。
ミシルとの問答の中で、素直にうんうん、とうなずけない違和感がやはりあって、
そこに反論していく形で、トンマンの考えがどんどん明確になっていってる。
とにかくミシルから実権を奪い返す、ミシルを倒すことが目的のトンマンだけど、
当然その先には、理想の国家とか、統治のビジョンとかがあるべきなわけで、
奇しくも政敵からそれを教えられてしまうのだ。
面白いですね。
私たちは政権を争っているけど、同じ支配者階級なのよ~と
ぶっちゃけた話をしてくれるミシルがすごいです。
高度な政治的駆け引きをする間柄って、こういう感じなの?
「結局民衆ってバカじゃん?」みたいなところで意気投合して欲しくないわ!
トンマンがんばって!
いいシーンはいろいろありましたけど、やはり出色は、
ミシルの手を「無礼者!」とはねのけるシーン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/ad/2cf17143399f146d66c17b89845af8ac.png)
恐怖に震えるトンマンの手を握って慰めてやることのできないユシン郎。
トンマンは、自分の力で恐怖を克服していかねばならないのよね。
「聖骨の体に気安く触れるな!」
こうした身分差別には敏感なミシル、荒れております。
ウォルチョン大師が拘束できないなら殺せ、とは、また強引な指示。
上天官ソリを殺したあたりから、
判断力が鈍ってきた感じがしますね。感情に流されすぎよ!
トンマンだって、郎徒の時とは違います。
立ち向かわなくては!
アルチョンが近衛花郎に抜擢されて、わたしは嬉しいです。
彼も喜んでいるわね、名誉なことだものね、よかった。
ユシン郎とアルチョン郎が、両脇からはっしとトンマンを守ってくれる。よかったなぁ。
そしてピダムが、トンマンかっこいいかっこいいって言ってくれて嬉しいです。
トンマン助けたら、ムンノと落ち合うっていってたでしょ?
一応目的は達したからもう行っちゃうの?
でもあれだけトンマンに心酔したら、もう離れられないよね。
ピダムがお洋服の色を褒めて、「イェップダー」とほれぼれと言うのが好きだ。
なんか思わず見とれて褒めちゃった、みたいな感じで、
トンマンのこと大好きなのがわかるんだよね。
そういう素直な態度が、アルチョンは許せない模様です。
情緒方面に問題あり、なピダムだけど、
「俺様を騙したトンマン」「賢いトンマン」「真剣に生きてるトンマン」を
気に入っちゃったんだね。
幼いころに一度だけ、会っているとも知らず……。
やっぱりユシンは気をつけた方がいいの?
トンマンはユシンとのこと、思い出にしちゃって封印なのかなー。
ユシンもひとりの女への愛は捨て、
王としての彼女にすべてをささげているわけで、
あのへんはもう、終わった恋なの?
人の心なんて、そんな簡単にはいかないか……。
お母さんに、覚悟を話し、
お父さんには、苦言を呈し、
トンマンには郎徒の面影などいっさいありません。
チョンミョン姉さんが、守ってくれるよ、きっと。
形見の櫛……そっと拾って持ってたんだね。
トンマン!ファイティン!
太陽が再び現れたその時、人々の視線の先にはトンマンの姿があった。
ミシルは、驚きを隠せない。
トンマンの側に寄り添ったアルチョンとユシンが、高々と宣言する。
「このお方こそ、ヒョッコセ様の予言にあった、開陽者だ!」
(このミシルを騙すなんて……)
群衆の中のチュクパンやコド、龍華香徒の仲間たちが、
口々に双子の王女の存在を王に問いただす。
「噂は本当なのですか!お答えを!」
人々の声の中、王妃が立ち上がり、トンマンを迎えにいった。
トンマンの手を取り、民の前で過去の過ちを告白し、涙ながらに許しを請う王妃。
国民は王妃に同情し、ともに涙を流した。
王妃の謝罪を受け入れ、トンマンの地位回復を望む人々。
王もまた、トンマンを娘と認め、許しを請うた。
「トンマン王女万歳!」
欠けた年月を埋めるように、トンマンをかわいがる王妃だったが、
トンマンは、女性としての幸せのために王宮へきたのではない。
王女としての生活を享受するために戻ったのではない。
トンマンは王の前で宣言する。
「姉上、チョンミョン王女のかわりにミシルに立ち向かいます」
ミシルは、トンマンの復権を認める方針だ。
王室の過ちを許すかわりに、実を取る。
今は王室に寝返る貴族を出さぬことが肝要。
味方を失わぬよう、地場を固めるのだ。
ソルォンは、ミシルを支える。
「璽主、お許しください」
「なぜソルォン公が謝るのですか?なぜそんな顔を?
私はミシルです。このようなことで動揺はしません」
そして追認式の日。
トンマンは緊張と恐れから、震えが止まらない。
ミシルも、怒り、高ぶる激情を抑えきれない。
ふたりの対決がいよいよ幕を開けるのだ。
渡り廊下で、顔を合わせるミシルとトンマン。
「王女様、お喜びを申し上げます」
「璽主のおかげです。
計画を進める間、の言葉を忘れませんでした。
あなたの言葉は私の地や肉となり、その結果私は天神の王女となり、
新羅の王女となることができた」
強気な言葉とは裏腹に、トンマンの手は震え、唇は引きつる。
「どうしたのですか?まだ恐怖に打ち勝てないのですか?」
ミシルはにっこりとほほえんで、トンマンの手を取った。
「無礼者」
トンマンの言葉に、ミシルの表情が固まる。
「聖骨の体に気安く触れるでない」
トンマンはユシンとアルチョンを従え、歩き去った。
「トンマン王女 万歳!」の声を遠くにきく、ミシル。
王女トンマンは花郎の統治者として君臨した。
アルチョンを近衛花郎とし、飛天之徒を近衛郎徒とする。
ミシル派の花郎たちは、とうてい受け入れがたいという顔だが。
ミシルは、怒りに震え、感情を爆発させる。
「ウォルチョン大師を捕らえよ。無理ならば殺せ!
トンマンについたものなど、必要ない」
いろいろあって、やっと落ち着いたトンマン。
花郎の集まる部屋で、ピダム、トンマン、ユシン、アルチョンが顔を合わせる。
「へぇ~、ここが花郎が集まる部屋かぁ、立派だな。
お!その服の色、すごくきれいだよ……」
「王女様をじろじろ見るな!」
相変わらずタメ口でトンマンに話しかけるピダムを叱るアルチョン。
ピダムは、ミシルとトンマンはすごい人物だ、と感嘆しきりだ。
「お前には感謝しているよ。それに、悪いと思ってる」
トンマンはピダムにあらためて謝った。
みんなが不思議なのは、どうやってウォルチョン大師を説得したのかということ。
「事を始める時がきました」
トンマンは、ウォルチョン大師を呼び、復耶会も招集するよう命令する。
一体何を始めようというのか?
「ところでさ、王になる人はありがとうとか、ごめんとか、簡単に口にするもんじゃないよ」
ピダムはトンマンにそっと言って、部屋を後にした。
トンマンも彼の言葉に、穏やかにほほえんだ。
トンマンの計画は、神権を放棄すること。
これはひいては、神国の利益となることだ。
しかし、ウォルチョン大師はポジョンたちに捕まり、
連れ去られそうになってしまう。
ユシンとポジョンが戦い、刀を向け合う一生即発の非常事態になるが、
アルチョンの乱入で状況は一転。
大師は無事ユシンたちに保護された。
閣僚を集め、トンマンは王女としての初仕事を宣言する。
神国天神の王女トンマンは、上天官を廃止し、
天文に関するすべての知識を民衆へ公開することを命じた。
そのため、ウォルチョン大師に依頼したのは、天文台の設計。
星見台、チョムソンデ。
すべてを公開することで、支配者層が天文の知識を利用して私腹を肥やすことは不可能になる。
ミシルはトンマンを訪ねた。
「世界を横に分けると、支配するもの、されるものの2種類しかありません。
私たちは同じ階層にいる。ミシルから奪った神権は王女様が持つべきです」
「そうすれば、また奪い返されるかもしれない」
「それを恐れて神権を手放すのですか?
ではどのように王権を保ち、権威を示すのです?」
ミシルの問いかけに、心の中で自問するトンマン。
「どのように民を治めるのです?その方法は!」
「真実です」
「真実?どのような?」
民は、トンマンを新たな天神の女神とあがめている。
そんな民衆に何を話すというのか?
ミシルはトンマンの青さをあざ笑うかのように、眉をあげてみせる。
民に与える幻想こそが、統治の原動力だというミシル。
民が望むものは、希望だと言い切るトンマン。
「王女様、民の希望や欲望の恐ろしさをご存じないのですか?」
ミシルの言葉に、何かひっかかるものを感じるトンマン。
民は、無知で愚かであり、自ら望むものさえわからない、とミシルは言う。
しかしトンマンは、民は一歩づつ進歩していくものだと反論する。
「知識を得ることは苦痛につながります。
民にとっては、知識を得ることは苦痛であり、疲れることなのです」
「希望は、その苦痛や疲労に絶える力を与えます。
私は私と同じ夢を見るものたちと一緒に新羅を作っていきます」
互いの胸に去来する、不思議な感情。
(まさかこの娘が望むものとは……)
(これは何?本当に私がしゃべっている言葉なの?)
「王女様、ミシルは民の幻想について語り、王女様は希望について語られました。
ですが、その希望こそが、最も残酷な幻想なのです。
王女様はこのミシルよりも狡猾な方ですね」
(そうかもしれない……。でも……)
(つづく)
とうとうトンマンが宮殿に!
新しい王女の誕生に沸く民衆だが、
本当の戦いはこれからなんだよね~。
ほとんどの人はよくわかってないだろうけど。
「日蝕当てられなかったミシル宮主ももう終わりかなー」なんて
口の悪い国民は言ってそうだけどね。
トンマン登場で、ひきつりながらも平静を保ったミシルも、
内心は全然そうじゃなかったんだ、とわかって一安心。
彼女も人間なんだ。
動揺しているミシルの側で寄り添うのは、やっぱりソルォン公。
プライベート意外では絶対スキンシップしない人なのに、
ミシルの腕をそっとつかんで、謝っちゃうなんて……。
彼女もそれにすがれればね-、楽になるのにねー。
しかし、初恋の人にして最愛の人、サダハムを捨てたミシルが行くのは覇道!
けして弱みをみせられないし、ましてや男にすがるなんてもっての他なのだ。
トンマンも同じく覇道を歩むものなんで、似たような境遇ですね。
このふたりは、お互い似たもの同士なんです。
ミシルの言葉が血となり肉となり、トンマンを王女の座に導いた。
ミシルは、この事実をどう受け止めているのでしょうか……。
さて、トンマンがウォルチョン大師に約束したのは、
やはり天文学の知識の公開でした。
それすなわち、神権を放棄するということです。
これにびっくりしたミシルは、思わずトンマンを訪ねて
ミシル流政治学の講義を始めちゃってますね。
ここでミシルの言うことは、いちいちもっともです。
うんうん、そうだよね、そうだよね、そうなんだけどさ~。
ミシルのやり方でバカな民衆を統治していくのって、限界があるでしょ?
そういうやり方だと、国が大きくなっていかないじゃん。
大きくなりすぎると、目が行き届かなくなって、
結局制御できなくなっちゃうんじゃないかな?
国民ひとりひとりが自分の頭で考え、行動できる人にならないと、
国家がすごく不安定になっちゃう気がするんだよね。
(トンマンが考えているのはもしかして……)とミシルは考えてるけど、
トンマン自身も、そのへんはよくわかってない。
(今のは本当に自分がしゃべっていることのかな?)って思ってるもんね。
ミシルとの問答の中で、素直にうんうん、とうなずけない違和感がやはりあって、
そこに反論していく形で、トンマンの考えがどんどん明確になっていってる。
とにかくミシルから実権を奪い返す、ミシルを倒すことが目的のトンマンだけど、
当然その先には、理想の国家とか、統治のビジョンとかがあるべきなわけで、
奇しくも政敵からそれを教えられてしまうのだ。
面白いですね。
私たちは政権を争っているけど、同じ支配者階級なのよ~と
ぶっちゃけた話をしてくれるミシルがすごいです。
高度な政治的駆け引きをする間柄って、こういう感じなの?
「結局民衆ってバカじゃん?」みたいなところで意気投合して欲しくないわ!
トンマンがんばって!
いいシーンはいろいろありましたけど、やはり出色は、
ミシルの手を「無礼者!」とはねのけるシーン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/ad/2cf17143399f146d66c17b89845af8ac.png)
恐怖に震えるトンマンの手を握って慰めてやることのできないユシン郎。
トンマンは、自分の力で恐怖を克服していかねばならないのよね。
「聖骨の体に気安く触れるな!」
こうした身分差別には敏感なミシル、荒れております。
ウォルチョン大師が拘束できないなら殺せ、とは、また強引な指示。
上天官ソリを殺したあたりから、
判断力が鈍ってきた感じがしますね。感情に流されすぎよ!
トンマンだって、郎徒の時とは違います。
立ち向かわなくては!
アルチョンが近衛花郎に抜擢されて、わたしは嬉しいです。
彼も喜んでいるわね、名誉なことだものね、よかった。
ユシン郎とアルチョン郎が、両脇からはっしとトンマンを守ってくれる。よかったなぁ。
そしてピダムが、トンマンかっこいいかっこいいって言ってくれて嬉しいです。
トンマン助けたら、ムンノと落ち合うっていってたでしょ?
一応目的は達したからもう行っちゃうの?
でもあれだけトンマンに心酔したら、もう離れられないよね。
ピダムがお洋服の色を褒めて、「イェップダー」とほれぼれと言うのが好きだ。
なんか思わず見とれて褒めちゃった、みたいな感じで、
トンマンのこと大好きなのがわかるんだよね。
そういう素直な態度が、アルチョンは許せない模様です。
情緒方面に問題あり、なピダムだけど、
「俺様を騙したトンマン」「賢いトンマン」「真剣に生きてるトンマン」を
気に入っちゃったんだね。
幼いころに一度だけ、会っているとも知らず……。
やっぱりユシンは気をつけた方がいいの?
トンマンはユシンとのこと、思い出にしちゃって封印なのかなー。
ユシンもひとりの女への愛は捨て、
王としての彼女にすべてをささげているわけで、
あのへんはもう、終わった恋なの?
人の心なんて、そんな簡単にはいかないか……。
お母さんに、覚悟を話し、
お父さんには、苦言を呈し、
トンマンには郎徒の面影などいっさいありません。
チョンミョン姉さんが、守ってくれるよ、きっと。
形見の櫛……そっと拾って持ってたんだね。
トンマン!ファイティン!
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