いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

ファン・ジニ 第八話 

2013年12月07日 | ファン・ジニ
いや~、あれだなぁ。
最初はさ、ウノがあんまり若すぎて、
ジニをまかせてしあわせになんかできるもんか!とシニカルに見てたけど、
やっぱりここまで一生懸命だとなんか心が動いちゃったなー。

そこまでいうなら、ふたりでしあわせになってみるか?って気になっちゃったよ。
オムスのおじさんも、そういう心境なんじゃないかしら。


《あらすじ》

ジニと結婚したい、という嘆願書を長官に渡したウノ。
長官は、ジニを妾にし、愛娘ガウンと婚姻を結ぶよう諭すのだが、ウノは聞き入れない。
怒った長官は、ジニを捕らえて処刑しようと行動を起こす。
しかしそれはペンムが許さなかった。

ジニを殺せばかえって仇になる、と説かれた長官は一計を案じ、
ウノの味方をするようにみせかけて、彼のいない間にジニの水揚げを済ませてしまおうとする。

早まった宴の前日、教坊でひとりの童妓が命を絶った。
ソムソムは、下男のチャンイを愛していたのだ。

愛とは何か……。
悲しみに沈むジニへ、オムスが答える。
世間から挑まれれば、闘え。
苦しみや悲しみに耐えて生きよ。
その裏側にあるのが、愛だ、と。

都では、プヨンが意に沿わぬ相手に水揚げをされる運びとなり、苦しむ。
しかしキーセンの宿命からは逃れられない。

ジニもまた、宴の席で、髪飾りを所望された。
コムンゴの見事な腕前と、その美貌に心動かされたのは、ウノの父。
奸計を知って急ぎ宴席に駆けつけてたウノは、
「それはなりませぬ!」と父を止めた。
ひとりの童妓を争う際に、と、ペンムは長剣を用意していたが……。

息子は父を止められるのか?

(つづく)


いやはや、いやはや。

大人って汚いわねー!

ちょっとどこからどこまでが誰の策略なのか、わかんないとこもありますけど、
どこの誰が、キング オブ ダーティーなのか考えてみたいと思います。

まず長官は悪いですよね~。
「お父さんを説得したら、ジニを宴には出さない」って約束したのに、
ウノが都に行ってる間に宴を催しちゃう。
この決定を聞いて、ペンムおばさん慌ててましたね?
「引き裂くなら正面から……」とか言って。

どうも、こういう策を入れ知恵したのはペンムおばさんのようですね。
で、どうせ説得できないだろうから、その時は仕方ないとかいって
堂々と宴に出しちゃえ!的な。
この人もなかなかに悪い。
若い人たちの恋なんて、もって100日なんだから、ほっときゃいいんだ、とか
言っています。これは本音だろうなぁ。

ペンムは、実は何度もジニの命を救っている人なんですよね。
しかも自分の命を担保に入れて。
実のお母さんでもできないことをやっている。
芸事の上での、師であり、母ですね。育ての母。

ウノのお母さんが、わざわざ都の旦那のとこまで出かけて、
ふたりの恋愛をなんとかして欲しいと伝えています。
痛い目みしてもいいから……的なことを言ってますが、
もしかして暗に、今回は許すからジニを水揚げしちゃいなさい、と言ったんでしょうか?
オヤジが寝た女を妻にするとはさすがに言わないだろう、と。

どうも、オヤジさんの態度がよくわからないんですよね。
この人、妾をたくさん囲ったりして、そういうの好きな人じゃないですか。
それなのに、ジニにはまず、酌をして敬意を示そう、とか言ってますよね。
で、長官に「それより水揚げしてやったほうがいい」とけしかけられて、
じゃ、水揚げしてやろうか、という運びになる。
さすがに息子が惚れてる女に手を付けるのは嫌だったんでしょうか?
それとも、即、水揚げというとイヤラシすぎるので、
まわりからすすめられた、という体裁を取ろうとしたのでしょうか?

こうして見てると、誰が悪いんだか、よくわかんなくなるよ。
ペンムとジニの勝負だったはずだけど、
なんか大人たちみんなでお膳立てしているような気がする。

案の定、ウノはちょっとまったコールをするわけですけど。
ただ、半人前に童妓を水揚げする権利なんかあるんですかねー。
どっちにしろ、親子で同じ女を取り合うなんてみっともないですね。

ソムソムについては、半ば予想した最悪の結果になってしまい、残念です。
さすがのわたしももらい泣きしちゃった。
あの子のお母さんがまた嫌な女でね。
病弱なかわいそうな母だったら、まだソムソムもがんばれたと思うのだが。
娘を売って当然という母を、どうして助けなきゃならないのか?
貧乏な生活をしたくない、というのは彼女の本音だったと思うけどね。

ジニは、「愛とは何ですか?なぜ愛は……」とつぶやきます。
わたしとしては、
「なぜ愛は、人を苦しめるの?」とききたかったんじゃないかなーと。
最初の頃は、あきらめさせたほうがいいと思っていたオムスおじさんも、
ここまできたらジニの味方です。
もし、ふたりの愛が本物だったとしたら、
長年じくじくしていたオムスおじさんの心の傷も治るような気がするんだよねー。
この世には、そんな真実の愛があると信じさせてくれ!みたいな。

ウノが、ちょっとまったと言ったことで、ある意味勝負はついたような気がする。
けど、水揚げの権利というか初夜権をしっかり奪うまでは無効なのかな?
ウノはお父さんと剣を交えるでしょうか?
さすがにそれはやんないと思うんだよね。
宴席で、この娘と結婚する!とか言っちゃうかな?
そしたらお父さんの議政府への登用もパーになっちゃうと思いますけどね。
今回もなかなかの引きです。
次回が気になる。

かわいそうなのはプヨン。
もう一度水揚げのチャンスをやろう、と言われた時はちょっと楽しみだったの。
あの状態から、どうリカバリーするのかなぁって。
そ、そしたらあんなイヤらしいおじさんが相手だなんて……。

ウノのお父さんは、妻を裏切り妾を囲い、不実な男みたいに描かれているけど、
そんなエロ親父って感じじゃないじゃん。
ねちっこい視線がアレだけど。
芸を評価する目もあって、下品な感じじゃない。
でも、プヨンの相手はひどすぎるよ~。

彼女はメヒャンの指示であんなこと言ったのかと思ったら、違ったんだね。
客の前で本音を出したこと、
女楽の行首の座を望んだこと、
結果的に現在の女楽を危うくしたこと、
それらを総合して、メヒャンに罰を与えられたのです。
弟子とは言え、プヨンは美貌と才能の持ち主であり、
メヒャンも脅威に感じているに違いありません。
ああいう性格の人は、いつまでも権力にしがみつきたいので、
常に追い落とされる恐怖と戦っているよね。

プヨンは極貧家庭の出身らしく、
あんな生活にもどるくらいなら、エロオヤジを我慢する、と部屋に戻ります。
キーセンなんてぜんぜん自由な生き方できないじゃんよ……。
ソムソムだって死んじゃったし……。

水揚げ前夜、少女たちが先輩の話を聞きながら、
不安な顔をしているのが哀れでした。
世間の女は結婚して初めての夜、一生この人と添い遂げるという喜びを味わうのに、
キーセンはちがう。
さあ、これからは誰でもお乗り、と宣言するのがキーセンの水揚げ式なんだ。
女郎と違って毎晩客を取るわけじゃないけど、そういうことだよね。

このドラマ、見始めた最初は、
キーセンの性の部分は美化して、あまり描かないのかな、と思ったの。
遊女とは違いますよ、という描き方をするのかな?って。
芸術方面で競い合っていくところを中心にやるのかな、と。

しかし予想は裏切られました。
どんどん負の部分も描いちゃうね。
こんな悲惨な状況でも、にっこり笑う哀しい花、それがキーセン。
苦しみも悲しみも笑えるようになれ、とペンムは言いました。
プヨンは芙蓉。
汚泥の中に根を張り、美しい花を咲かせる蓮の別名。
ジニは、10才まで自分を育ててくれた和尚さんから、
「ミョンウォル」明るい月、と書く妓名を贈られます。
どんなにつらくても、傷ついてはいけない。
欠けても満ちる月のように明るく、芸の力で悩み苦しむ人に
慰めを与えるように。

名は体を表す。
ふたりの乙女の行く末が暗に示されているような気がするね。

苦界に生きる女たちの明と暗。
その華やかさの裏にある、哀しみと汚辱。
彼女たちの美しさは、その苦しみや悲しみゆえに、さらに輝くのでしょう。
なんてね、紋切り型ではありますが。
どんな場所でも誇りと慈悲の心を持って生きるジニの姿を楽しみにしたいと思います。
お寺での10年は、彼女にとっての財産よね~。
すごく精神的な支えになってると思う。

死んでしまったソムソムは、プヨンのようにはなれなかったのよね。
同じように貧しく、親にも恵まれなかったみたいなのに。
愛する人がいるといないとじゃ違ったんだね。
どっちがしあわせかはわかんないけど、
少なくともソムソムは地獄を見ずにすんだ。
プヨンは底の底からはいあがることになるわけだけど、それもやむなしか。
だって「実力で……」とか言いながら「女楽の未来を……」とか
ねだっちゃうんだよ?
メヒャンの入れ知恵がヘンな方向にいったせいだとは思うんだけどねぇ。
彼女の教えが徹底してなかったせいか?
キーセンの実力とは、芸の力だけではない、ということでしょうか。
男との駆け引きも女の実力のうち。

とにかく、ジニの水揚げの相手は誰になるのか?
ウノだといいのにね。
ゲス兄さんは都にいるから無理だしなあ。

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