〈あらすじ〉
突然役所に乱入してきたのは、観察使であった。
ウノを、府使の立場を利用した謀反の罪で逮捕するという。
トルセも同じく引っ立てられ、ふたりは投獄されてしまった。
ウノもわかっているとおり、すべてはチェ大監の差しがねだ。
アランはムリョンと洞窟で相対した。
「使道の母上が望んだことはなに?」
「チェ大監への復讐だ」
「なのになぜじいさんは生きてるの?」
「望んだのは死ではなく、己の前に這いつくばらせ、屈辱の人生を送らせること。
すでに奴は手の内にあったゆえ、ただ体に入るだけでよかったのだ」
「そんな理由で体を差し出すはずないわ……」
「お前はどんな理由なら体を渡せる?言ってみよ。
復讐か?それとも、愛するものを守ること?言うがよい。どんな理由なら自分を捨てられる?」
「わたしは……」
口ごもったアランは、立ち上がり、その場を去った。
ジュワルが必死で彼女にすがる。
「アランさん、わたしが以前言ったことを忘れないでくれ」
彼は確かに言ったのだ。
けして、どんなことがあっても自分を投げ出さないと誓ってほしい、と。
「あなたは、なぜあんな女と一緒にいるの?」
アランは怒ったように言うと、そのまま行ってしまった。
チェ大監は獄のウノのもとへやってきた。
アランの正体を知っている、と挑発し、母と祖父を侮辱して高笑いの大監だ。
役所へ戻ったアランは、事態を聞いて驚いた。
牢の中をのぞくと、ウノとトルセが捕まっている。
「巫女の家に行っていろ!」
女たちは身を寄せ合った。
村にはウノが謀反の罪で捕まったと貼り紙が出された。
皆は信用していないが、騒いで使道の立場がますます悪くなることを恐れた。
裁きの場に、ウノとトルセが引き出されてきた。
村人をはじめ、アラン、巫女、そしてジュワルが成り行きを見守っている。
チェ大監と通じている観察使が、ウノの罪を取り調べようという。
「無実の者を捕まえて断罪するのがこの国の法か!」
ウノにかけられた嫌疑は、卑しいものたちを羅卒に取り立て訓練し、
朝廷を侮辱し、反乱を起こそうとした、というものである。
もちろんウノは否定するが、トルセを将に任命したことが仇となってしまった。
自分の出自の卑しさをあげつらわれ、ウノは忸怩たる思いである。
「おとなしく罪を認めれば命はたすけてやる」
アランは黙っていられない。しかし、ここはウノのために耐えなければ。
ウノは、意地でも罪を認めなかった。
すると、大監がアランを引っ立てた。
「こやつの邪悪さを見せてやろう!」
アランが幽霊だと断じ、切り殺そうとするチェ大監。
殺しても死なないアランを見せてやろうというのだ。
「やめろ!」
ジュワルも思わず飛び出すが、手が出せない。
「待て!すべての罪を認める!」
ウノはアランを助けるため、とうとうありもしない罪を認めてしまった。
役人たちは大慌て。
急ぎ、ウノの父であるキム大監に助けを求めた。
翌日、白州に引き立てられチェ大監に足蹴にされるウノ。
そこへ、父であるキム大監が現れた。
権力を笠に着て、キム大監までも嘲笑するチェであったが、
キム大監は王命を携えていた。
王命により、ウノは晴れて無罪放免となった。
彼の業績を認め、くだされた王命に、ウノは涙を流した。
しかしここからが、正念場である。
悪事を働いて私腹を肥やしていたチェ大監を捕えるのだ。
大監は無事つかまり、ジュワルは誰もいない屋敷にいた。
ウノはジュワルと話し、アランがムリョンと会ったことを知る。
自分のために体を投げ出そうとしているアランを諭すウノ。
しかしアランもよく考えたのだ。
自分を刺したのがウノの母だと知って、わかった。
真実なんて無意味だ。ウノの母上を助けることが、自分のなすべき行いである、と。
「お願いよ、使道。使道のためになにかさせてほしいの」
「おまえは今、俺がどんなにみじめな気持でいるかわかるか?
そんなことを望むとでも思っているのか?」
ウノは怒って、部屋を出て行ってしまった。
しかし、ウノの母上を救い、アランを天上に送るよい方法がどこかにあるのだろうか?
夜中、アランは、ジュワルにあてて書をしたためると、
台所へ行って食事をこしらえた。
ウノに食べてもらいたくて、用意したのだ。
「使道の言うとおりにするわ。よく考えたらバカだった。たくさん食べて」
ウノはしあわせそうに、箸を動かした。
アランは、使道にあてても手紙を書いていた。
巫女が届けた手紙には、アランの気持ちがつづられていた。
ふたりですごした、夢のような時間。
わたしを大事に思ってくれてありがとう。大事だと思わせてくれてありがとう。
忘れてなんて言わないわ。わたしを覚えていて。アランという名を。
使道、愛してる。
アランはジュワルとともに、ムリョンのもとへ赴く。
「そなたは本当にわたしなど眼中にないのだな。
わたしの気持ちを知りながら、こんなことを頼むなんて……」
「若旦那の気がすすまないなら一人で行くわ」
そう言って歩き出したアランを引き寄せ、抱きとめたジュワルは思い出した。
自分をかばって刃に倒れた娘、イ・ソリムのことを。
そしてアランこそが、イ・ソリムであることに気が付いたのだ。
アランは、覚悟を決めてムリョンの洞窟へ入る。
ウノはアランを止めるために、ひた走っている。
(つづく)
まぁ……なんつーか、
チェ大監がやっと捕まってよかったね、と。
このおじさん、あの時殺しちゃってもよかったんじゃないの?
ほら、あの「元気になるお札」みたいなのあげた時よ。
あれは真っ赤な嘘で、実は毒薬札だと思っていたのになぁ。
若旦那で、後継ぎであるジュワルがいるわけだし、もうじいさん用済みだと思っていたのに
ムリョンは馬鹿正直に治療札をあげちゃったんだよね。
ウノオンマの願いが、殺さず服従させて生かすことだったからかもしれないけど……。
キム大監も大急ぎでかけつけて、しかも王命までもらってきていて、
この父子の関係はまったく問題ない。
ぜんぜん描かれることはなかったけれど、
キム大監はウノオンマのためにチェ大監を左遷してやったし、
息子は大事に育ててやったし、愛情深い男であったんですな。
復讐に取りつかれちゃったお母さんだけが問題だったわけだ。
なんか本当に気の毒な父子だなよ。
でもね、いろいろあったおかげで、
ウノはちゃらんぽらんな生活から足を洗い、
使道として王に認められ、村人に慕われ、立派な人になることができた。
の子だとさげすまされてきた自分の人生を、
よりよいものに変えることができたのです。
あの涙は、そういう感動の涙だったと思うなー。
惚れた女を犠牲にして母親を助けたって嬉しくない使道。
どっちにしろ一緒にいられないんだから、せめて彼のために何かを残してあげたいアラン。
なんか今更、惚れた女がイ・ソリムだったと思い出しちゃったジュワル。
どうなるんですかね?
ジュワルが犠牲になって、なんかうまくいっちゃうミラクル?
今回は、特に細切れのシーンが多かった印象。
トルセや巫女のことも気にはなるけど
ちょっと散漫な印象だったな~。
何度も何度もあの洞窟に通うアランも無防備すぎて気になるし、
なんかビジュアル的な派手さが足りない。
もっとドカーン!と、何かが起こってほしいところです。
今回はウノの救済回だったので良しとするかな~。
もうすぐ物語も終わりだものね。
みんなにしあわせな結末を用意してあげたいよ。
突然役所に乱入してきたのは、観察使であった。
ウノを、府使の立場を利用した謀反の罪で逮捕するという。
トルセも同じく引っ立てられ、ふたりは投獄されてしまった。
ウノもわかっているとおり、すべてはチェ大監の差しがねだ。
アランはムリョンと洞窟で相対した。
「使道の母上が望んだことはなに?」
「チェ大監への復讐だ」
「なのになぜじいさんは生きてるの?」
「望んだのは死ではなく、己の前に這いつくばらせ、屈辱の人生を送らせること。
すでに奴は手の内にあったゆえ、ただ体に入るだけでよかったのだ」
「そんな理由で体を差し出すはずないわ……」
「お前はどんな理由なら体を渡せる?言ってみよ。
復讐か?それとも、愛するものを守ること?言うがよい。どんな理由なら自分を捨てられる?」
「わたしは……」
口ごもったアランは、立ち上がり、その場を去った。
ジュワルが必死で彼女にすがる。
「アランさん、わたしが以前言ったことを忘れないでくれ」
彼は確かに言ったのだ。
けして、どんなことがあっても自分を投げ出さないと誓ってほしい、と。
「あなたは、なぜあんな女と一緒にいるの?」
アランは怒ったように言うと、そのまま行ってしまった。
チェ大監は獄のウノのもとへやってきた。
アランの正体を知っている、と挑発し、母と祖父を侮辱して高笑いの大監だ。
役所へ戻ったアランは、事態を聞いて驚いた。
牢の中をのぞくと、ウノとトルセが捕まっている。
「巫女の家に行っていろ!」
女たちは身を寄せ合った。
村にはウノが謀反の罪で捕まったと貼り紙が出された。
皆は信用していないが、騒いで使道の立場がますます悪くなることを恐れた。
裁きの場に、ウノとトルセが引き出されてきた。
村人をはじめ、アラン、巫女、そしてジュワルが成り行きを見守っている。
チェ大監と通じている観察使が、ウノの罪を取り調べようという。
「無実の者を捕まえて断罪するのがこの国の法か!」
ウノにかけられた嫌疑は、卑しいものたちを羅卒に取り立て訓練し、
朝廷を侮辱し、反乱を起こそうとした、というものである。
もちろんウノは否定するが、トルセを将に任命したことが仇となってしまった。
自分の出自の卑しさをあげつらわれ、ウノは忸怩たる思いである。
「おとなしく罪を認めれば命はたすけてやる」
アランは黙っていられない。しかし、ここはウノのために耐えなければ。
ウノは、意地でも罪を認めなかった。
すると、大監がアランを引っ立てた。
「こやつの邪悪さを見せてやろう!」
アランが幽霊だと断じ、切り殺そうとするチェ大監。
殺しても死なないアランを見せてやろうというのだ。
「やめろ!」
ジュワルも思わず飛び出すが、手が出せない。
「待て!すべての罪を認める!」
ウノはアランを助けるため、とうとうありもしない罪を認めてしまった。
役人たちは大慌て。
急ぎ、ウノの父であるキム大監に助けを求めた。
翌日、白州に引き立てられチェ大監に足蹴にされるウノ。
そこへ、父であるキム大監が現れた。
権力を笠に着て、キム大監までも嘲笑するチェであったが、
キム大監は王命を携えていた。
王命により、ウノは晴れて無罪放免となった。
彼の業績を認め、くだされた王命に、ウノは涙を流した。
しかしここからが、正念場である。
悪事を働いて私腹を肥やしていたチェ大監を捕えるのだ。
大監は無事つかまり、ジュワルは誰もいない屋敷にいた。
ウノはジュワルと話し、アランがムリョンと会ったことを知る。
自分のために体を投げ出そうとしているアランを諭すウノ。
しかしアランもよく考えたのだ。
自分を刺したのがウノの母だと知って、わかった。
真実なんて無意味だ。ウノの母上を助けることが、自分のなすべき行いである、と。
「お願いよ、使道。使道のためになにかさせてほしいの」
「おまえは今、俺がどんなにみじめな気持でいるかわかるか?
そんなことを望むとでも思っているのか?」
ウノは怒って、部屋を出て行ってしまった。
しかし、ウノの母上を救い、アランを天上に送るよい方法がどこかにあるのだろうか?
夜中、アランは、ジュワルにあてて書をしたためると、
台所へ行って食事をこしらえた。
ウノに食べてもらいたくて、用意したのだ。
「使道の言うとおりにするわ。よく考えたらバカだった。たくさん食べて」
ウノはしあわせそうに、箸を動かした。
アランは、使道にあてても手紙を書いていた。
巫女が届けた手紙には、アランの気持ちがつづられていた。
ふたりですごした、夢のような時間。
わたしを大事に思ってくれてありがとう。大事だと思わせてくれてありがとう。
忘れてなんて言わないわ。わたしを覚えていて。アランという名を。
使道、愛してる。
アランはジュワルとともに、ムリョンのもとへ赴く。
「そなたは本当にわたしなど眼中にないのだな。
わたしの気持ちを知りながら、こんなことを頼むなんて……」
「若旦那の気がすすまないなら一人で行くわ」
そう言って歩き出したアランを引き寄せ、抱きとめたジュワルは思い出した。
自分をかばって刃に倒れた娘、イ・ソリムのことを。
そしてアランこそが、イ・ソリムであることに気が付いたのだ。
アランは、覚悟を決めてムリョンの洞窟へ入る。
ウノはアランを止めるために、ひた走っている。
(つづく)
まぁ……なんつーか、
チェ大監がやっと捕まってよかったね、と。
このおじさん、あの時殺しちゃってもよかったんじゃないの?
ほら、あの「元気になるお札」みたいなのあげた時よ。
あれは真っ赤な嘘で、実は毒薬札だと思っていたのになぁ。
若旦那で、後継ぎであるジュワルがいるわけだし、もうじいさん用済みだと思っていたのに
ムリョンは馬鹿正直に治療札をあげちゃったんだよね。
ウノオンマの願いが、殺さず服従させて生かすことだったからかもしれないけど……。
キム大監も大急ぎでかけつけて、しかも王命までもらってきていて、
この父子の関係はまったく問題ない。
ぜんぜん描かれることはなかったけれど、
キム大監はウノオンマのためにチェ大監を左遷してやったし、
息子は大事に育ててやったし、愛情深い男であったんですな。
復讐に取りつかれちゃったお母さんだけが問題だったわけだ。
なんか本当に気の毒な父子だなよ。
でもね、いろいろあったおかげで、
ウノはちゃらんぽらんな生活から足を洗い、
使道として王に認められ、村人に慕われ、立派な人になることができた。
の子だとさげすまされてきた自分の人生を、
よりよいものに変えることができたのです。
あの涙は、そういう感動の涙だったと思うなー。
惚れた女を犠牲にして母親を助けたって嬉しくない使道。
どっちにしろ一緒にいられないんだから、せめて彼のために何かを残してあげたいアラン。
なんか今更、惚れた女がイ・ソリムだったと思い出しちゃったジュワル。
どうなるんですかね?
ジュワルが犠牲になって、なんかうまくいっちゃうミラクル?
今回は、特に細切れのシーンが多かった印象。
トルセや巫女のことも気にはなるけど
ちょっと散漫な印象だったな~。
何度も何度もあの洞窟に通うアランも無防備すぎて気になるし、
なんかビジュアル的な派手さが足りない。
もっとドカーン!と、何かが起こってほしいところです。
今回はウノの救済回だったので良しとするかな~。
もうすぐ物語も終わりだものね。
みんなにしあわせな結末を用意してあげたいよ。
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