
うっかり記事が周回遅れに……。
でも観てる!ちゃんと観てるよ~!
〈あらすじ〉
ウノが村へ残る理由を、女のせいだと邪推するトルセ。
それはあながち間違いではないのだが。
ウノは、アランが死の真実を探りにきたときいて、ではかんざしを出せという。
自分が人になったことを喜ぶでもないウノに、不満げなアラン。
「そんなものどうでもいいじゃない!死者のものは持ってこられないわ」
ウノは激昂する。
「お前みたいな幽霊よりよっぽど大事なものなんだ!」
「幽霊?人になったって言ってるでしょ!」
「お前に人の気持ちがわかるものか」
ウノはアランを馬鹿にする。
胸がドキドキするなんて、どこかで聞いたような言葉で
わかったようなふりはできるだろうがな。
アランもこれには怒った。
「こんな風に、お母さんにもひどいことを言ったのね。
だからあんたにあいそをつかせて出て行ったんだわ!」
「お前……よくも……お前に何がわかる!」
ウノは怒りに身をまかせ、飛び出していった。
幼い頃、母親と無理に引き離された悲しさ、寂しさから、
「母上など初めからいなければよかった」と言ってしまったのだ。
ひどい言葉ではあったが、そう口に出さずにはおれないほどの悲しみが、そこにあったのだ。
山で一夜を過ごし、頭を冷やしたウノは部屋へ戻った。
するとそこにはひどいクマを作ったアランが。
「その顔はどうした?」
「人って眠れないとこんな弊害があるのね……」
あまりのことについ笑ってしまったウノ。
アランも素直に昨日の言い過ぎを謝った。
もともと仲直りするつもりで帰ってきたウノなのだ。
「あれは、母上のかんざしなのだ」
「ええっ?なぜわたしが持ってたの?」
ウノもそれが知りたい。
だが、アランには記憶がない。
「ふたりで力を合わせよう」
「使道の母親の行方がわかっても、私の真実とは関係ない」
そうだろうか?
母がここ密陽で消息を絶ったのが3年前。
イ・ソリムが死んだのも3年前。しかも彼女は母のかんざしを持っていた。
このふたつは関係があるのでは?
「わたしを助けたのは、そのため?」
「うん。言ったろう?胆は太いが情はないって」
アランはすねて出ていってしまった。
当分使道を続けていくというウノに、下級役人三人組はがっかり。
もちろんトルセもがっかり。
しかも、アランを師匠の娘だといって、役所に置くという。
トルセは2重にがっかりだ。
あの似非導師の娘を連れてきて側に置くとは……。
15年も仕えた俺をないがしろにして、若旦那はいったい何を考えているんだ!
やけ酒を飲むトルセに近づいていく巫女。
(こいついいカモだわ……)
調子よく銭をとって占いをしてやる巫女だったが、
うっかり若旦那の死を予言してトルセの怒りを買う。
道化た幕間劇である。
アランは、ウノの提案をよく考えて受けることにした。
どうせ助力を頼むつもりだったのだ。これなら体面も保てる。
思い切って表に出ると、もう真っ暗だった。
庭ではウノが思案気にウロウロしている。
「ちぇっ、母親っこめ」
独り言を言いながら、アランはウノに近づいて行った。
「使道!いいわ、力を合わせよう」
「そういうと思った。では正式に桃園の誓いをしよう」
三国志演義で、劉備・関羽・張飛が結んだ義兄弟の誓いだ。
ウノは懐から、桃をふたつ取り出した。
アランは思わず飛びすさる。
幽霊だったときは、桃の花びらに触れただけで手を焼かれた。
「人になったんだろ、甘いから食べてみろ」
おそるおそる手を出すアラン。
触れても、平気だ。
本当に人になったんだ!
アランはうれしそうに、桃をかじった。
「おいしい!」
そんなアランの様子を見て、ウノも嬉しそうだ。
「ねぇ、使道はいつから母親っこなの?」
突然のアランの質問に、面食らう。
「だって乳離れできない子供みたいなんだもん。
ずっとお母さんに甘えてたの?」
「おい!」
アランはすっきり晴れ晴れとして、寝所に戻って行った。
そのころジュワルは、謎の女性に会っていた。
「準備はできているの?今度の娘はことのほか楽しみだわ……」
ウノは、アランの言葉に、昔の自分を思い出していた。
母親に甘えるどころか、つらい日々だった。
の子といじめられ、母にすがった。
しかし母は、こうした境遇に自分を追いやった何者かを憎み、
呪詛の言葉を吐き続けるだけだった……。
その夜、アランの寝所にジュワルが忍びいった。
ぐっすり眠るアランに、刃を突き立てようとするジュワル。
ためらいはしたが、刃は振り下ろされた。
「ああ」
吐息ともつかぬ息が、アランの口から洩れた。
ぼんやりと賊を見やり、もう一度息を吐くと、アランは目を閉じた。
ふと、何かを感じたウノは、アランの部屋を見にゆく。
誰もいない。
「こんな夜中にどこへ行ったのだ?」
あきれて出て行こうとしたウノは、何か違和感を感じた。
それは、寝具についた大量の血痕。
部屋の外へ点々と続く血のあとを追って、ウノは走る。
アランはジュワルの手によって連れ去られていたのだ。
ジュワルは、山中にアランを抱いて行った。
古い堂のような建物の中に、アランを横たえる。
祭壇のような場所だ。
血の気を失った娘の脈はすでにない。
幼い頃、ある女が指輪をくれた。
そして今日からお前はチェ・ジュワルだと言った。
閏月の満月に、魂の清らかな乙女を連れて来いと言われた。
乙女は指輪が教えてくれる。
そして今日も、その通りに娘を連れてきた。
「用意ができたか?」
声をかけた女は、顔を上げた。
それは、ウノの母である。
「楽しみだこと。魂はしっかり封じたか?赤子のような魂の女だとな?」
ジュワルは自分に笑いかけたアランの無邪気な笑顔を思い起こして答えた。
「ええ」
ジュワルが祭壇に案内すると、
なんとそこに横たえたはずのアランがいない。
その頃、アランは必死に夜の山を走っていた。
祭壇の上で、蘇生したのだ。恐怖に駆られ、彼女は走る。
ようやく里に下りてきたアランは、ウノに抱き留められ、崩れ落ちた。
「誰かに刺された……死んだと思った……山に捨てられて…私は死んだ、死んだ……」
錯乱し、気を失ったアランを自室に運び込んだウノは、わけがわからない。
恐怖したのはジュワルも同じである。
確かに殺して運んできたはずの死体が消えてしまったのだ。
女の怒りも尋常ではない。
頬を打たれ、ジュワルは「役立たず」と罵られた。
乙女の魂と引き換えに、人間らしい暮らしに引き上げてやったはず。
「牛のえさをあさって暮らした日々に戻りたいか!この役立たずが!」
ジュワルは茫然と膝をついた。
朝になり、ウノは目覚めた。
アランは相変わらず死んだように眠っている。
刺された胸の傷は、すっかり癒えている。
「お前はいったい何者なんだ……」
ウノは新しい着物を置いてやり、山へ向かった。
霊が住み着いているという噂の山だ。
何か手がかりがあるやもしれない。
トルセを連れて探索していると、禍々しい気を放つ建屋を見つけた。
そこはまさしくアランが殺され、横たえられた祭壇であった。
しかし、不思議だ。
陰の気がこれほど強いのに、霊が見えない。
と、ウノは小屋の方すみに落ちていたものに目をとめた。
「なぜ、これがこんなところに……!」
ウノが手にしたもの、それは母のかんざしだった。
(つづく)
うわ~!刺された!
と、驚愕したのもつかの間、
生き返らはったで!
まぁ、そもそも人であって人でなかったアランちゃんなわけですが……。
いくらなんでもびっくりしましたよ、刺されたときは。
だって、死んで怨霊になったアランちゃんがとうとうあの世へいったと思ったら
人間になって戻ってきてヤッホー!と言った矢先にまた死ぬわけですから。
そして生き返る。
というか、そもそも死ねない。
ジェットコースターに乗っているような急展開で目が回りそうでした。
ご本人もびっくり仰天お気の毒よね。
刺された瞬間、本当に恐ろしく、痛かったことでしょう。
あんな恐怖を何度も味わいたくないですね。
しかしジュワルや、
なぜおまえは迷わずアランちゃんの部屋へ忍んで行ったのだ?
乙女だとわかったのは、おそらく指輪のせいだと思うが……。
まぁ、戸締りも適当な昔の家屋だし、
役人のかっこだから役所内のどこかにいるだろうと見当をつけた、ことにしておこう。
下っ端役人に何か聞いたのかな?
あの生贄を必要としていた女が、ウノの母親だったことについては
な~んとなくそんな気がしていたので、驚きはしません。
ただ、ジュワルがあんな幼い時に出会っていた、というのは、
時間の経過がよくわからん。
ウノがお母さんを探し続けて何年目なの?
とりあえず、母が密陽で消息をたったのは3年前。
でもあのちびジュワルは今から3年前って感じじゃないわな。
9歳くらいに見えない?
となると、ずいぶん前から(感じとしては10年位前から?)
母はジュワルを手なずけて、魂を貢がせていたように見える。
ウノもお母さんが失踪してからすぐに探しに出られたわけじゃないだろうしな~。
アランが殺されたのは3年前だが、その前から娘の失踪事件はおこっていた。
生贄が要求されていたのは、もっと昔からのことなんだよね。
ウノの母が生贄を要求しているわけだけど、
彼女が消息を絶ったのは3年前。
えっと、これってどういうこと?
もともと思い込みが強かった母に、妖魔が憑りついちゃったのかな~。
ウノの年齢は?ジュワルは?いくつ?閏月の満月って今まで何回来たの?
うう……めんどくさい。
ま、いっか、そのへんの細かいことは。
それよりなにより、
やっぱりアランとウノの関係というか、やりとりというかがかわいくて、
わたしは満足です。
母上、母上って何よ!
わたしを気に入って助けてくれたんじゃないの?!
というアランの少しすねた気持ちとかですね、
使道にひどいこと言っちゃったな~、という後悔の気持ちとかがね、
女の子らしくて本当にかわいいな、と。

真剣に怒って、真剣に反撃。うん、よかよか。
そして、マザコン!どうせお母さんにひどいこと言ったんだろ!と
図星をさされて一時はカッとなるも、
仕方ない、フツーの家じゃなかったことなどアランが知る由もないしな、と
一晩かかって気持ちをおさめるウノの男気。
帰ってこない使道を待って、黒いクマを作っちゃったアランがかわいいし、
アランが協力してくれると信じて桃を用意したウノもやさしい。
桃がね~、いいんですよ。
最近、偶然、硬めの桃をがぶっと食べる、という経験をしたわたし。
アランの気持ちがたいへんよくわかります~。
桃はジュクジュク熟してなくても、甘くてとってもおいしいんです。
完熟派の方にもぜひおすすめです。
アランちゃん、皮もむかずにかぶりついていましたね。
わたし、普段は皮をむいて食べますが、
確かに!もぎたてはみずみずしくて、皮むかないでも全然いけます。
ぽわぽわの産毛はこすり取らないとダメですが。
梨ももぎたては皮ごといけるよ!
(品種にもよるかもだけど)
桃園の誓いにひっかけたのはそうだけど、
桃を食べさせることで「お前は人になったんだよな」とウノが
暗に認めてくれたような気がして、うれしかったのです。
ぐだぐだ言葉で言わないで、すっきり態度で示してくれるとこが好きさ!

このカットが大好きだ~。桃おいしそう。
そしてかわいいアランがね、刺されるところがね……。
「桃は甘いなぁ~」って寝言を言った後、
心臓を一突きされて、「はぁ」と息を吐くことしかできない。
なんかそのあっけなさと、空気が漏れ出るような吐息のなまめかしさが
非常に印象に残るシーンでした。
アランが恐怖におびえて必死で山を下り、
過呼吸気味にウノに状況を訴え、ふと気を失うシーンもよかった。
シン・ミナの役者魂を見た、って感じがしましたね。
ジュンギくんも上手だし、ふたりの息もぴったり。
観ていて楽しいです~。
恋愛ドラマには、サイドカップルがいるのは、韓ドラのお約束。
今回それが、巫女とトルセカップルのようです。
巫女の方がトルセに惚れこんじゃうんだよね~。
水に濡れたトルセは犬みたいにしか見えないんだけど……。
彼女にとっては、水もしたたるいい男なんだろうね。
地上波放送では、こういうお遊びシーンはたいていカットなんでしょう。
わたしはこのふたり、善人同士で好きなので、最後まで応援したいと思います。
さて、かんざしがあそこで見つかったのは、
もうこれしかない!という理由からなんですが……。
マザコンのウノは耐えられるかしら?
アランちゃんは遠慮して「母親っこ」なんて言ってますけど、
はっきり言わしてもらいますよ。
この、マザコン!
でも観てる!ちゃんと観てるよ~!
〈あらすじ〉
ウノが村へ残る理由を、女のせいだと邪推するトルセ。
それはあながち間違いではないのだが。
ウノは、アランが死の真実を探りにきたときいて、ではかんざしを出せという。
自分が人になったことを喜ぶでもないウノに、不満げなアラン。
「そんなものどうでもいいじゃない!死者のものは持ってこられないわ」
ウノは激昂する。
「お前みたいな幽霊よりよっぽど大事なものなんだ!」
「幽霊?人になったって言ってるでしょ!」
「お前に人の気持ちがわかるものか」
ウノはアランを馬鹿にする。
胸がドキドキするなんて、どこかで聞いたような言葉で
わかったようなふりはできるだろうがな。
アランもこれには怒った。
「こんな風に、お母さんにもひどいことを言ったのね。
だからあんたにあいそをつかせて出て行ったんだわ!」
「お前……よくも……お前に何がわかる!」
ウノは怒りに身をまかせ、飛び出していった。
幼い頃、母親と無理に引き離された悲しさ、寂しさから、
「母上など初めからいなければよかった」と言ってしまったのだ。
ひどい言葉ではあったが、そう口に出さずにはおれないほどの悲しみが、そこにあったのだ。
山で一夜を過ごし、頭を冷やしたウノは部屋へ戻った。
するとそこにはひどいクマを作ったアランが。
「その顔はどうした?」
「人って眠れないとこんな弊害があるのね……」
あまりのことについ笑ってしまったウノ。
アランも素直に昨日の言い過ぎを謝った。
もともと仲直りするつもりで帰ってきたウノなのだ。
「あれは、母上のかんざしなのだ」
「ええっ?なぜわたしが持ってたの?」
ウノもそれが知りたい。
だが、アランには記憶がない。
「ふたりで力を合わせよう」
「使道の母親の行方がわかっても、私の真実とは関係ない」
そうだろうか?
母がここ密陽で消息を絶ったのが3年前。
イ・ソリムが死んだのも3年前。しかも彼女は母のかんざしを持っていた。
このふたつは関係があるのでは?
「わたしを助けたのは、そのため?」
「うん。言ったろう?胆は太いが情はないって」
アランはすねて出ていってしまった。
当分使道を続けていくというウノに、下級役人三人組はがっかり。
もちろんトルセもがっかり。
しかも、アランを師匠の娘だといって、役所に置くという。
トルセは2重にがっかりだ。
あの似非導師の娘を連れてきて側に置くとは……。
15年も仕えた俺をないがしろにして、若旦那はいったい何を考えているんだ!
やけ酒を飲むトルセに近づいていく巫女。
(こいついいカモだわ……)
調子よく銭をとって占いをしてやる巫女だったが、
うっかり若旦那の死を予言してトルセの怒りを買う。
道化た幕間劇である。
アランは、ウノの提案をよく考えて受けることにした。
どうせ助力を頼むつもりだったのだ。これなら体面も保てる。
思い切って表に出ると、もう真っ暗だった。
庭ではウノが思案気にウロウロしている。
「ちぇっ、母親っこめ」
独り言を言いながら、アランはウノに近づいて行った。
「使道!いいわ、力を合わせよう」
「そういうと思った。では正式に桃園の誓いをしよう」
三国志演義で、劉備・関羽・張飛が結んだ義兄弟の誓いだ。
ウノは懐から、桃をふたつ取り出した。
アランは思わず飛びすさる。
幽霊だったときは、桃の花びらに触れただけで手を焼かれた。
「人になったんだろ、甘いから食べてみろ」
おそるおそる手を出すアラン。
触れても、平気だ。
本当に人になったんだ!
アランはうれしそうに、桃をかじった。
「おいしい!」
そんなアランの様子を見て、ウノも嬉しそうだ。
「ねぇ、使道はいつから母親っこなの?」
突然のアランの質問に、面食らう。
「だって乳離れできない子供みたいなんだもん。
ずっとお母さんに甘えてたの?」
「おい!」
アランはすっきり晴れ晴れとして、寝所に戻って行った。
そのころジュワルは、謎の女性に会っていた。
「準備はできているの?今度の娘はことのほか楽しみだわ……」
ウノは、アランの言葉に、昔の自分を思い出していた。
母親に甘えるどころか、つらい日々だった。
の子といじめられ、母にすがった。
しかし母は、こうした境遇に自分を追いやった何者かを憎み、
呪詛の言葉を吐き続けるだけだった……。
その夜、アランの寝所にジュワルが忍びいった。
ぐっすり眠るアランに、刃を突き立てようとするジュワル。
ためらいはしたが、刃は振り下ろされた。
「ああ」
吐息ともつかぬ息が、アランの口から洩れた。
ぼんやりと賊を見やり、もう一度息を吐くと、アランは目を閉じた。
ふと、何かを感じたウノは、アランの部屋を見にゆく。
誰もいない。
「こんな夜中にどこへ行ったのだ?」
あきれて出て行こうとしたウノは、何か違和感を感じた。
それは、寝具についた大量の血痕。
部屋の外へ点々と続く血のあとを追って、ウノは走る。
アランはジュワルの手によって連れ去られていたのだ。
ジュワルは、山中にアランを抱いて行った。
古い堂のような建物の中に、アランを横たえる。
祭壇のような場所だ。
血の気を失った娘の脈はすでにない。
幼い頃、ある女が指輪をくれた。
そして今日からお前はチェ・ジュワルだと言った。
閏月の満月に、魂の清らかな乙女を連れて来いと言われた。
乙女は指輪が教えてくれる。
そして今日も、その通りに娘を連れてきた。
「用意ができたか?」
声をかけた女は、顔を上げた。
それは、ウノの母である。
「楽しみだこと。魂はしっかり封じたか?赤子のような魂の女だとな?」
ジュワルは自分に笑いかけたアランの無邪気な笑顔を思い起こして答えた。
「ええ」
ジュワルが祭壇に案内すると、
なんとそこに横たえたはずのアランがいない。
その頃、アランは必死に夜の山を走っていた。
祭壇の上で、蘇生したのだ。恐怖に駆られ、彼女は走る。
ようやく里に下りてきたアランは、ウノに抱き留められ、崩れ落ちた。
「誰かに刺された……死んだと思った……山に捨てられて…私は死んだ、死んだ……」
錯乱し、気を失ったアランを自室に運び込んだウノは、わけがわからない。
恐怖したのはジュワルも同じである。
確かに殺して運んできたはずの死体が消えてしまったのだ。
女の怒りも尋常ではない。
頬を打たれ、ジュワルは「役立たず」と罵られた。
乙女の魂と引き換えに、人間らしい暮らしに引き上げてやったはず。
「牛のえさをあさって暮らした日々に戻りたいか!この役立たずが!」
ジュワルは茫然と膝をついた。
朝になり、ウノは目覚めた。
アランは相変わらず死んだように眠っている。
刺された胸の傷は、すっかり癒えている。
「お前はいったい何者なんだ……」
ウノは新しい着物を置いてやり、山へ向かった。
霊が住み着いているという噂の山だ。
何か手がかりがあるやもしれない。
トルセを連れて探索していると、禍々しい気を放つ建屋を見つけた。
そこはまさしくアランが殺され、横たえられた祭壇であった。
しかし、不思議だ。
陰の気がこれほど強いのに、霊が見えない。
と、ウノは小屋の方すみに落ちていたものに目をとめた。
「なぜ、これがこんなところに……!」
ウノが手にしたもの、それは母のかんざしだった。
(つづく)
うわ~!刺された!
と、驚愕したのもつかの間、
生き返らはったで!
まぁ、そもそも人であって人でなかったアランちゃんなわけですが……。
いくらなんでもびっくりしましたよ、刺されたときは。
だって、死んで怨霊になったアランちゃんがとうとうあの世へいったと思ったら
人間になって戻ってきてヤッホー!と言った矢先にまた死ぬわけですから。
そして生き返る。
というか、そもそも死ねない。
ジェットコースターに乗っているような急展開で目が回りそうでした。
ご本人もびっくり仰天お気の毒よね。
刺された瞬間、本当に恐ろしく、痛かったことでしょう。
あんな恐怖を何度も味わいたくないですね。
しかしジュワルや、
なぜおまえは迷わずアランちゃんの部屋へ忍んで行ったのだ?
乙女だとわかったのは、おそらく指輪のせいだと思うが……。
まぁ、戸締りも適当な昔の家屋だし、
役人のかっこだから役所内のどこかにいるだろうと見当をつけた、ことにしておこう。
下っ端役人に何か聞いたのかな?
あの生贄を必要としていた女が、ウノの母親だったことについては
な~んとなくそんな気がしていたので、驚きはしません。
ただ、ジュワルがあんな幼い時に出会っていた、というのは、
時間の経過がよくわからん。
ウノがお母さんを探し続けて何年目なの?
とりあえず、母が密陽で消息をたったのは3年前。
でもあのちびジュワルは今から3年前って感じじゃないわな。
9歳くらいに見えない?
となると、ずいぶん前から(感じとしては10年位前から?)
母はジュワルを手なずけて、魂を貢がせていたように見える。
ウノもお母さんが失踪してからすぐに探しに出られたわけじゃないだろうしな~。
アランが殺されたのは3年前だが、その前から娘の失踪事件はおこっていた。
生贄が要求されていたのは、もっと昔からのことなんだよね。
ウノの母が生贄を要求しているわけだけど、
彼女が消息を絶ったのは3年前。
えっと、これってどういうこと?
もともと思い込みが強かった母に、妖魔が憑りついちゃったのかな~。
ウノの年齢は?ジュワルは?いくつ?閏月の満月って今まで何回来たの?
うう……めんどくさい。
ま、いっか、そのへんの細かいことは。
それよりなにより、
やっぱりアランとウノの関係というか、やりとりというかがかわいくて、
わたしは満足です。
母上、母上って何よ!
わたしを気に入って助けてくれたんじゃないの?!
というアランの少しすねた気持ちとかですね、
使道にひどいこと言っちゃったな~、という後悔の気持ちとかがね、
女の子らしくて本当にかわいいな、と。

真剣に怒って、真剣に反撃。うん、よかよか。
そして、マザコン!どうせお母さんにひどいこと言ったんだろ!と
図星をさされて一時はカッとなるも、
仕方ない、フツーの家じゃなかったことなどアランが知る由もないしな、と
一晩かかって気持ちをおさめるウノの男気。
帰ってこない使道を待って、黒いクマを作っちゃったアランがかわいいし、
アランが協力してくれると信じて桃を用意したウノもやさしい。
桃がね~、いいんですよ。
最近、偶然、硬めの桃をがぶっと食べる、という経験をしたわたし。
アランの気持ちがたいへんよくわかります~。
桃はジュクジュク熟してなくても、甘くてとってもおいしいんです。
完熟派の方にもぜひおすすめです。
アランちゃん、皮もむかずにかぶりついていましたね。
わたし、普段は皮をむいて食べますが、
確かに!もぎたてはみずみずしくて、皮むかないでも全然いけます。
ぽわぽわの産毛はこすり取らないとダメですが。
梨ももぎたては皮ごといけるよ!
(品種にもよるかもだけど)
桃園の誓いにひっかけたのはそうだけど、
桃を食べさせることで「お前は人になったんだよな」とウノが
暗に認めてくれたような気がして、うれしかったのです。
ぐだぐだ言葉で言わないで、すっきり態度で示してくれるとこが好きさ!

このカットが大好きだ~。桃おいしそう。
そしてかわいいアランがね、刺されるところがね……。
「桃は甘いなぁ~」って寝言を言った後、
心臓を一突きされて、「はぁ」と息を吐くことしかできない。
なんかそのあっけなさと、空気が漏れ出るような吐息のなまめかしさが
非常に印象に残るシーンでした。
アランが恐怖におびえて必死で山を下り、
過呼吸気味にウノに状況を訴え、ふと気を失うシーンもよかった。
シン・ミナの役者魂を見た、って感じがしましたね。
ジュンギくんも上手だし、ふたりの息もぴったり。
観ていて楽しいです~。
恋愛ドラマには、サイドカップルがいるのは、韓ドラのお約束。
今回それが、巫女とトルセカップルのようです。
巫女の方がトルセに惚れこんじゃうんだよね~。
水に濡れたトルセは犬みたいにしか見えないんだけど……。
彼女にとっては、水もしたたるいい男なんだろうね。
地上波放送では、こういうお遊びシーンはたいていカットなんでしょう。
わたしはこのふたり、善人同士で好きなので、最後まで応援したいと思います。
さて、かんざしがあそこで見つかったのは、
もうこれしかない!という理由からなんですが……。
マザコンのウノは耐えられるかしら?
アランちゃんは遠慮して「母親っこ」なんて言ってますけど、
はっきり言わしてもらいますよ。
この、マザコン!
私も巫女とトルセカップルのやりとりが結構楽しみだったんだけど
多分半分はカットされてたと思うわ。残念。
ま、その分ウノとアランで堪能してたからいいや。
桃のくだりもよかったよね。ほんと美味しそうに食べるんだもん。
それにしてもマザコン扱いって...ぷぷぷ。
もう短縮するならここを切れ!と言わんばかりなのよ。
仕方ないんだけどね……。
この回も、水に濡れたトルセが髪をぶるぶるっとふって
水をとばすシーンがスローモーションになって、
それを巫女がぽ~っと見つめる、というあほなシーンです。
ちょっとはだけた胸板をぽや~んと眺めたりして。
唐突に恋に落ちてました。
ウノはマザコンでしょー。
つらい幼少期を過ごしているから同情の余地はあるけど。