《あらすじ》
単身、ソラボルへ舞い戻ったトンマン。
「どうぞ私を捕らえてください。
ただし、関係者をすべて集めて、公開尋問を開いていただきたい」
逮捕状が出ているとはいえ、彼女はれっきとした神国の王女。
それくらいの要求は通るはず。
「なぜ行かせた!宮殿へ戻れば死ぬぞ!」
ピダムは、恐ろしい剣幕でユシンを責める。
「簡単に殺せはしない」
「何?」
そう、ミシルもわかっている。
ここでトンマンを殺すことはできない。
まだ、チュンチュがいる。
もし公開尋問を望むトンマンを殺せば、大義はチュンチュに移る。
チョンミョンから、トンマンへ、トンマンから、チュンチュへ。
だからこそ、トンマンは逃亡中に死なねばならなかった。
政変の首謀者が逮捕に抵抗して殺されなければならなかったのだ。
チュンチュとトンマンが一緒に捕まれば、まだ機会はあった。
しかし、トンマンはただひとり現れた。
チュンチュがどこかで生きているのなら、手出しはできない。
理屈はわかる。理屈はわかるが、我慢できない。
ピダムはユシンを殴りつけた。
「何を偉そうに!王女様を将棋の駒扱いしやがって!」
けれどユシンは、思い出している。
歴史の前では、私たちは駒にすぎない、と言ったトンマンの言葉を。
「自分は自分の居場所で、役目を果たすまでだ」
「お前は変わったな。お前は、王女様のことなどどうでもいいのか?
新羅さえよくなれば、それでいいのかよ?」
「これが私と王女様がともに歩める唯一の道。
私と王女様をつなぐたったひとつの絆なのだ」
ユシンにとっても苦しい決断だったのだ。
トンマンがミシルの前に現れた瞬間、彼女の生死はミシルの責任となってしまった。
トンマンが死ねば、ミシルが殺したとされ、
彼女を生かせば、ミシルが生かしたことになる。
トンマンを殺すのは、非常に困難だ。
ピダムはまだ納得がいかない。
「行かせるなら、チュンチュの方だろ!」
「王女様を知らんのか!」
そう、トンマンなら、チュンチュを行かせるはずがない。
「我々は、やるべきことをやるだけだ」
「お前はご立派だよ」
「皮肉を言うな!」
ぴりぴりした空気の中に、チュクパンが割って入る。
「恐ろしいお方ですよ、ユシン郎も、トンマン王女も……」
ピダムは怒りの矛先をチュンチュに向かわせる。
「お前はどうなんだよ?お前は何を考えてる!」
チュンチュも、ふたりのやりとりを見ていて、決心した様子。
「私も先ほど、決心した。
ユシン郎、私も王女様に与えられた役目を果たしてみせる。
ピダム、お前はどうする?」
「……こうなったら、やるしかないだろ!」
トンマン王女が宮殿に舞い戻り、公開尋問を要求していることは、
瞬く間に宮殿内の味方にも伝わった。
彼らの中に、希望の光が差す。
公開尋問は、要求通り行われるだろう。
貴族の間でも、そう噂されている。
チュジン公の元へは、トンマンからの密書が届いていた。
ミシルか、トンマンか、どちらを選ぶのか?
花郎たちも総意をまとめた。
危険を顧みず、身の潔白を証明しようと自ら宮殿へ戻った王女の心に、
彼らは大きな感銘を受けたのだ。
「公開尋問を行ってください!」
花郎たちは、陛下の眠るインガン殿の前で陳情の声を上げた。
彼らの声を聞いた王は、護衛を振り切り、病をおして皆の前に出て行った。
王が花郎たちに声をかけようとしたその時、
ソルォンは咄嗟に首元をつかみ、陛下を気絶させてしまった。
騒然となったインガン殿前に、ミシルが現れる。
「何を大騒ぎしているのです。
陛下のお体より大事なこととは何だ」
「わ、我々は……」
「公開尋問は行われる!」
ミシルの一声に、その場は収まった。
そうと決まれば、準備はぬかりなく行わなければならない。
流血の事態はさけたかったが、そうもいかない。
千名以上の兵力を持つ貴族は必ず出席させ、
戒厳令を拡大し、私兵はすべて兵部に帰属させる。
逆らう者は、粛正を。
さて中小貴族の筆頭、チュジン公の動向はいかにか?
チュンチュは、ヨムジョンをお供にチュジン公のもとへ
説得に出かけたが、同じ時、ミシルも公を訪ねてきた。
奇しくも廊下ひとつを隔てて、ミシルとチュンチュが
チュジン公を間に、綱を引き合っているのだ。
しかし、チュジン公の言葉から、トンマン陣営が接触をはかっていることを
察したミシルは、即座に公を切り捨てる判断をした。
ユシンとピダムは、花郎たちを呼び出し、彼らと接触した。
「ちぇっ、花郎たちがミシル側につかないだけ、いいとするか」
「いや、味方につける」
「できるのか?」
「国仙がいれば大丈夫だ」
ピダムは、ムンノの死を誰にも告げていない。
ユシンは、なんとか国仙に戻ってもらい、花郎を説得してほしいと
考えているのだが、ピダムの返事はつれないものだ。
「ありとあらゆるものを使って対処しなければ、王女様が死ぬぞ!」
「いまさら何だよ、自分はかっこつけて王女を行かせたくせに!」
それでもピダムはユシンを突き放せない。
「……行こうぜ。方法なら、あるよ」
公開尋問の日まで、各陣営が準備を進めている。
ミシルにつくか、チュンチュにつくか、貴族たちは選択を迫られている。
それこそが、トンマンが強硬手段に出た理由だ。
ミシルに体制を整える時間を与えずに、一気に攻める。
いよいよ、明日、巳の刻に公開尋問が始まる。
王は伏せっており、王妃はソヒョン夫人を連れて公開尋問に挑む。
牢から引き出されてきたキム・ソヒョン、ヨンチュン公、アルチョン郎、
侍衛府の郎徒たち。
そして中央には男すがたのトンマンが立つ。
尋問会場に現れた1000名以上の私兵を持つ貴族は、
私兵を兵部に差し出すよう、強要された。
従わないものは、即座に斬り殺される。
彼らは仕方なく、念書を書かされた。
チュジン公を狙っていたソップムは、暗殺に失敗。
ヨムジョンの手のものに追われ、敗走する。
城門を守っていたハジョンらも、ウォルヤとソルチの進入を許してしまう。
名簿には200名もいる貴族たちが、50名ほどしか現れていない。
満を持して会場に現れたミシルは、出席した貴族の少なさに眉をひそめる。
一体なにが起こっている?
その頃、チュジン公は兵を率い、中小貴族の多くを引き連れて、
チュンチュに忠誠を誓っていた。
「これより、ソラボルへ進軍する!
神国の根幹を揺るがした反乱軍を討ち、陛下を救え!
義によって憤り、神国を救うのだ!
神国の栄光は、そなたたちとともにある!」
チュンチュの言葉に、歓声をあげる人々。
ミシルは、ソップムの報告から、事態が急変したことを察知する。
「宮殿の門を閉じ、全兵士を配置して」
陛下を警護する花郎たちのもとへ、矢文が打ち込まれた。
「花郎たちは義に従え 国仙」
そこへあらわれたのは、馬に乗った国仙ムンノと、風月主ユシン。
「花郎たちよ!今から陛下をお救いする!インガン殿へ向かうぞ!」
ムンノと供に現れたユシンに、花郎たちは口々に声をあげた。
「風月主に従います!」
そして尋問会場には、ふたたび空からのビラが。
「陛下をお救いした」
にらみ合う、トンマンとミシル。
ミシルは顔色ひとつかえずに立ち上がり、弓矢を手に取った。
矢をつがえ、トンマンを狙うミシル。
トンマンも、それに応えるようにほほえんで、両手を広げた。
(射なさい、あなたの負けだ、ミシル)
(そうだ、トンマン、お前の勝ちだ)
矢は、放たれた。
(つづく)
あれよあれよという間に、トンマン有利、そして勝利?
トンマン王女の捨て身の作戦で、これまでひとり勝ちだったミシルが、
窮地に追い込まれてしまいましたね~。
まるでオセロで、黒かった陣地がバンバン白くひっくり返されていくような感覚。
すげいね~。
この捨て身作戦もまた、ユシンとトンマンのふたりで決めちゃったもんだから、
ピダムは怒る怒る。
もちろんトンマンの身も心配なんだけど、
自分が蚊帳の外だってのも納得いかないんだと思うんだよね。
ばきってユシンを殴っちゃって、間に立つチュンチュもどうしていいかわかんない様子。
そして、ユシンの身を切るような切なさから出たセリフ。
「これが私と王女様を結ぶたったひとつの絆なんだ」
もう、これを聞いたら、事情は詳しく知らなくっても、
彼と王女の間の深くて複雑な愛情を察するでしょう。
ピダムもそんなユシンをうむむむむって感じでにらみつけてて、
キャー!火花、火花っ!
ふふふふふふ、生意気にも結婚しちゃって妻帯者なチュンチュだけど、
こういう大人な愛情はわかんないだろー。
お兄さんたちはいろいろあるんだよ-、ほんとの意味で、大人だから。
いっつも生意気なチュンチュだけど、このふたりのトンマンへの愛情バトルの間では
ひよっこちゃん同然なのでした。ああ、かわいい。
ピダムはそれで、ムンノの死を誰にも伝えてないのね。
そりゃそうだよね、その情報ひとつで、国勢がかわっちゃいそうな重大情報だし、
ムンノは本当に仙人になったんだと信じられて、人々の間の伝説になればいい……。
師匠を愛する弟子としたら、そういう気持ちになるよね。
そして、ピダムは愛し、尊敬するムンノに扮して花郎たちを騙すの。
ちょっと線の細いムンノだけど、いいか!
ピダマー!
あのムンノの死を思い出すと、今は一緒になってチュンチュを助けているヨムジョンが
憎くてしょうがなくなってくるわ。
ピダムは本当によく我慢してあいつを生かしてるよね。
なんか一個でもあいつの落ち度があったら即処分だね。
調子もいいし、なんか憎めない男だけど、
ムンノを愛してるピダムのこと考えるだけで、速攻埋めたくなるわね。
一瞬でもピダムを裏切ったら……やるか……。
そんな物騒な話はまぁ置いといてですね、トンマンの計画、うまくいきましたね。
こういう物語のお約束で、敵の奸計はところどころほころびが出てうまくいかず、
主役の計画は隅々まで計画通りにうまく行き、なんとかなる、と。
だいたいコドやコクサフンたちのいる簡単な牢屋はいざ知らず、
アルチョンたちのいるような場所にどうやってあんな情報が入ってくるんだ、と。
あのへんのシーンは無くてもいいんじゃないでしょうかね。
どうすかね、監督。
わたしの希望通り、アルチョン郎がよれよれのヘロヘロで良かったですけど。
ソヒョン公たちはわりと元気でしたね。
やつらに拷問はたいして意味が無い、というチルスクの進言のおかげかしら?
そしてわりとどーでもいい扱いになってる陛下……。
ソルォン公に首根っこつかまれて、きゅーってなっちゃった時には、
私申し訳ないけど大爆笑しちゃったんですけど、ごめんなさい。
何を言おうとしてたのかなぁ。
ちょこっとくらい、かっこつけさせてあげたかった……。
でも花郎たちに助けてもらって良かったですね!
もう心配ないですね。
宮殿を出て、実戦の場に出ると、さすがに経験不足の否めなかったチュンチュも、
がんばってときの声をあげましたね。
いいぞいいぞ!
あ~、馬に乗れない設定があるから、ヨムジョンさんに乗せてってもらってるのねぇ~。
あれ、嘘じゃなかったのね?
てか、中の人が乗れないからの設定だったのかしら?
どっちでもいいか、とにかくファイティン~!
ああ、そして心の動揺を一切顔に出さないミシルさま!
いきなり矢をつがえるってどういうことですか~!
顔に出てないけど、行動としてむっちゃくちゃじゃないですか!
どうするんですか一体?
まったく冷静に矢をつがえるミシル。かっこよすぎる。むちゃだけど。
暗殺には時期とか場所とかあるんじゃないのか!
こんなんむちゃくちゃすぎるだろ~!(観ている方が動揺)
うっ、でもうろたえまくる側近たちより、悪役として
めちゃくちゃかっこいい!
そしてナウシカ状態のトンマン!
お前胸に鉄板くらい仕込んであるんだろうな?!
鉄砲じゃなくて矢だから、頭は狙わないはず。
骨にあたってそれちゃう恐れがあるからね。
となると、胸、胸だけとにかく鎖帷子とか着てれば大丈夫!
ウォルヤ郎!なんかあんだろ、復耶会には!忍者っぽいアイテムが!
まさかアルチョン郎が走り出てきてトンマンをかばって死んじゃったりしたら、
観るのやめるからね!
う~、ミシルって本当にかっこいい!
そしてユシンの愛も本当に胸を打つものがあるね!
今回もめちゃくちゃ面白かった!
次回はどうなる?
単身、ソラボルへ舞い戻ったトンマン。
「どうぞ私を捕らえてください。
ただし、関係者をすべて集めて、公開尋問を開いていただきたい」
逮捕状が出ているとはいえ、彼女はれっきとした神国の王女。
それくらいの要求は通るはず。
「なぜ行かせた!宮殿へ戻れば死ぬぞ!」
ピダムは、恐ろしい剣幕でユシンを責める。
「簡単に殺せはしない」
「何?」
そう、ミシルもわかっている。
ここでトンマンを殺すことはできない。
まだ、チュンチュがいる。
もし公開尋問を望むトンマンを殺せば、大義はチュンチュに移る。
チョンミョンから、トンマンへ、トンマンから、チュンチュへ。
だからこそ、トンマンは逃亡中に死なねばならなかった。
政変の首謀者が逮捕に抵抗して殺されなければならなかったのだ。
チュンチュとトンマンが一緒に捕まれば、まだ機会はあった。
しかし、トンマンはただひとり現れた。
チュンチュがどこかで生きているのなら、手出しはできない。
理屈はわかる。理屈はわかるが、我慢できない。
ピダムはユシンを殴りつけた。
「何を偉そうに!王女様を将棋の駒扱いしやがって!」
けれどユシンは、思い出している。
歴史の前では、私たちは駒にすぎない、と言ったトンマンの言葉を。
「自分は自分の居場所で、役目を果たすまでだ」
「お前は変わったな。お前は、王女様のことなどどうでもいいのか?
新羅さえよくなれば、それでいいのかよ?」
「これが私と王女様がともに歩める唯一の道。
私と王女様をつなぐたったひとつの絆なのだ」
ユシンにとっても苦しい決断だったのだ。
トンマンがミシルの前に現れた瞬間、彼女の生死はミシルの責任となってしまった。
トンマンが死ねば、ミシルが殺したとされ、
彼女を生かせば、ミシルが生かしたことになる。
トンマンを殺すのは、非常に困難だ。
ピダムはまだ納得がいかない。
「行かせるなら、チュンチュの方だろ!」
「王女様を知らんのか!」
そう、トンマンなら、チュンチュを行かせるはずがない。
「我々は、やるべきことをやるだけだ」
「お前はご立派だよ」
「皮肉を言うな!」
ぴりぴりした空気の中に、チュクパンが割って入る。
「恐ろしいお方ですよ、ユシン郎も、トンマン王女も……」
ピダムは怒りの矛先をチュンチュに向かわせる。
「お前はどうなんだよ?お前は何を考えてる!」
チュンチュも、ふたりのやりとりを見ていて、決心した様子。
「私も先ほど、決心した。
ユシン郎、私も王女様に与えられた役目を果たしてみせる。
ピダム、お前はどうする?」
「……こうなったら、やるしかないだろ!」
トンマン王女が宮殿に舞い戻り、公開尋問を要求していることは、
瞬く間に宮殿内の味方にも伝わった。
彼らの中に、希望の光が差す。
公開尋問は、要求通り行われるだろう。
貴族の間でも、そう噂されている。
チュジン公の元へは、トンマンからの密書が届いていた。
ミシルか、トンマンか、どちらを選ぶのか?
花郎たちも総意をまとめた。
危険を顧みず、身の潔白を証明しようと自ら宮殿へ戻った王女の心に、
彼らは大きな感銘を受けたのだ。
「公開尋問を行ってください!」
花郎たちは、陛下の眠るインガン殿の前で陳情の声を上げた。
彼らの声を聞いた王は、護衛を振り切り、病をおして皆の前に出て行った。
王が花郎たちに声をかけようとしたその時、
ソルォンは咄嗟に首元をつかみ、陛下を気絶させてしまった。
騒然となったインガン殿前に、ミシルが現れる。
「何を大騒ぎしているのです。
陛下のお体より大事なこととは何だ」
「わ、我々は……」
「公開尋問は行われる!」
ミシルの一声に、その場は収まった。
そうと決まれば、準備はぬかりなく行わなければならない。
流血の事態はさけたかったが、そうもいかない。
千名以上の兵力を持つ貴族は必ず出席させ、
戒厳令を拡大し、私兵はすべて兵部に帰属させる。
逆らう者は、粛正を。
さて中小貴族の筆頭、チュジン公の動向はいかにか?
チュンチュは、ヨムジョンをお供にチュジン公のもとへ
説得に出かけたが、同じ時、ミシルも公を訪ねてきた。
奇しくも廊下ひとつを隔てて、ミシルとチュンチュが
チュジン公を間に、綱を引き合っているのだ。
しかし、チュジン公の言葉から、トンマン陣営が接触をはかっていることを
察したミシルは、即座に公を切り捨てる判断をした。
ユシンとピダムは、花郎たちを呼び出し、彼らと接触した。
「ちぇっ、花郎たちがミシル側につかないだけ、いいとするか」
「いや、味方につける」
「できるのか?」
「国仙がいれば大丈夫だ」
ピダムは、ムンノの死を誰にも告げていない。
ユシンは、なんとか国仙に戻ってもらい、花郎を説得してほしいと
考えているのだが、ピダムの返事はつれないものだ。
「ありとあらゆるものを使って対処しなければ、王女様が死ぬぞ!」
「いまさら何だよ、自分はかっこつけて王女を行かせたくせに!」
それでもピダムはユシンを突き放せない。
「……行こうぜ。方法なら、あるよ」
公開尋問の日まで、各陣営が準備を進めている。
ミシルにつくか、チュンチュにつくか、貴族たちは選択を迫られている。
それこそが、トンマンが強硬手段に出た理由だ。
ミシルに体制を整える時間を与えずに、一気に攻める。
いよいよ、明日、巳の刻に公開尋問が始まる。
王は伏せっており、王妃はソヒョン夫人を連れて公開尋問に挑む。
牢から引き出されてきたキム・ソヒョン、ヨンチュン公、アルチョン郎、
侍衛府の郎徒たち。
そして中央には男すがたのトンマンが立つ。
尋問会場に現れた1000名以上の私兵を持つ貴族は、
私兵を兵部に差し出すよう、強要された。
従わないものは、即座に斬り殺される。
彼らは仕方なく、念書を書かされた。
チュジン公を狙っていたソップムは、暗殺に失敗。
ヨムジョンの手のものに追われ、敗走する。
城門を守っていたハジョンらも、ウォルヤとソルチの進入を許してしまう。
名簿には200名もいる貴族たちが、50名ほどしか現れていない。
満を持して会場に現れたミシルは、出席した貴族の少なさに眉をひそめる。
一体なにが起こっている?
その頃、チュジン公は兵を率い、中小貴族の多くを引き連れて、
チュンチュに忠誠を誓っていた。
「これより、ソラボルへ進軍する!
神国の根幹を揺るがした反乱軍を討ち、陛下を救え!
義によって憤り、神国を救うのだ!
神国の栄光は、そなたたちとともにある!」
チュンチュの言葉に、歓声をあげる人々。
ミシルは、ソップムの報告から、事態が急変したことを察知する。
「宮殿の門を閉じ、全兵士を配置して」
陛下を警護する花郎たちのもとへ、矢文が打ち込まれた。
「花郎たちは義に従え 国仙」
そこへあらわれたのは、馬に乗った国仙ムンノと、風月主ユシン。
「花郎たちよ!今から陛下をお救いする!インガン殿へ向かうぞ!」
ムンノと供に現れたユシンに、花郎たちは口々に声をあげた。
「風月主に従います!」
そして尋問会場には、ふたたび空からのビラが。
「陛下をお救いした」
にらみ合う、トンマンとミシル。
ミシルは顔色ひとつかえずに立ち上がり、弓矢を手に取った。
矢をつがえ、トンマンを狙うミシル。
トンマンも、それに応えるようにほほえんで、両手を広げた。
(射なさい、あなたの負けだ、ミシル)
(そうだ、トンマン、お前の勝ちだ)
矢は、放たれた。
(つづく)
あれよあれよという間に、トンマン有利、そして勝利?
トンマン王女の捨て身の作戦で、これまでひとり勝ちだったミシルが、
窮地に追い込まれてしまいましたね~。
まるでオセロで、黒かった陣地がバンバン白くひっくり返されていくような感覚。
すげいね~。
この捨て身作戦もまた、ユシンとトンマンのふたりで決めちゃったもんだから、
ピダムは怒る怒る。
もちろんトンマンの身も心配なんだけど、
自分が蚊帳の外だってのも納得いかないんだと思うんだよね。
ばきってユシンを殴っちゃって、間に立つチュンチュもどうしていいかわかんない様子。
そして、ユシンの身を切るような切なさから出たセリフ。
「これが私と王女様を結ぶたったひとつの絆なんだ」
もう、これを聞いたら、事情は詳しく知らなくっても、
彼と王女の間の深くて複雑な愛情を察するでしょう。
ピダムもそんなユシンをうむむむむって感じでにらみつけてて、
キャー!火花、火花っ!
ふふふふふふ、生意気にも結婚しちゃって妻帯者なチュンチュだけど、
こういう大人な愛情はわかんないだろー。
お兄さんたちはいろいろあるんだよ-、ほんとの意味で、大人だから。
いっつも生意気なチュンチュだけど、このふたりのトンマンへの愛情バトルの間では
ひよっこちゃん同然なのでした。ああ、かわいい。
ピダムはそれで、ムンノの死を誰にも伝えてないのね。
そりゃそうだよね、その情報ひとつで、国勢がかわっちゃいそうな重大情報だし、
ムンノは本当に仙人になったんだと信じられて、人々の間の伝説になればいい……。
師匠を愛する弟子としたら、そういう気持ちになるよね。
そして、ピダムは愛し、尊敬するムンノに扮して花郎たちを騙すの。
ちょっと線の細いムンノだけど、いいか!
ピダマー!
あのムンノの死を思い出すと、今は一緒になってチュンチュを助けているヨムジョンが
憎くてしょうがなくなってくるわ。
ピダムは本当によく我慢してあいつを生かしてるよね。
なんか一個でもあいつの落ち度があったら即処分だね。
調子もいいし、なんか憎めない男だけど、
ムンノを愛してるピダムのこと考えるだけで、速攻埋めたくなるわね。
一瞬でもピダムを裏切ったら……やるか……。
そんな物騒な話はまぁ置いといてですね、トンマンの計画、うまくいきましたね。
こういう物語のお約束で、敵の奸計はところどころほころびが出てうまくいかず、
主役の計画は隅々まで計画通りにうまく行き、なんとかなる、と。
だいたいコドやコクサフンたちのいる簡単な牢屋はいざ知らず、
アルチョンたちのいるような場所にどうやってあんな情報が入ってくるんだ、と。
あのへんのシーンは無くてもいいんじゃないでしょうかね。
どうすかね、監督。
わたしの希望通り、アルチョン郎がよれよれのヘロヘロで良かったですけど。
ソヒョン公たちはわりと元気でしたね。
やつらに拷問はたいして意味が無い、というチルスクの進言のおかげかしら?
そしてわりとどーでもいい扱いになってる陛下……。
ソルォン公に首根っこつかまれて、きゅーってなっちゃった時には、
私申し訳ないけど大爆笑しちゃったんですけど、ごめんなさい。
何を言おうとしてたのかなぁ。
ちょこっとくらい、かっこつけさせてあげたかった……。
でも花郎たちに助けてもらって良かったですね!
もう心配ないですね。
宮殿を出て、実戦の場に出ると、さすがに経験不足の否めなかったチュンチュも、
がんばってときの声をあげましたね。
いいぞいいぞ!
あ~、馬に乗れない設定があるから、ヨムジョンさんに乗せてってもらってるのねぇ~。
あれ、嘘じゃなかったのね?
てか、中の人が乗れないからの設定だったのかしら?
どっちでもいいか、とにかくファイティン~!
ああ、そして心の動揺を一切顔に出さないミシルさま!
いきなり矢をつがえるってどういうことですか~!
顔に出てないけど、行動としてむっちゃくちゃじゃないですか!
どうするんですか一体?
まったく冷静に矢をつがえるミシル。かっこよすぎる。むちゃだけど。
暗殺には時期とか場所とかあるんじゃないのか!
こんなんむちゃくちゃすぎるだろ~!(観ている方が動揺)
うっ、でもうろたえまくる側近たちより、悪役として
めちゃくちゃかっこいい!
そしてナウシカ状態のトンマン!
お前胸に鉄板くらい仕込んであるんだろうな?!
鉄砲じゃなくて矢だから、頭は狙わないはず。
骨にあたってそれちゃう恐れがあるからね。
となると、胸、胸だけとにかく鎖帷子とか着てれば大丈夫!
ウォルヤ郎!なんかあんだろ、復耶会には!忍者っぽいアイテムが!
まさかアルチョン郎が走り出てきてトンマンをかばって死んじゃったりしたら、
観るのやめるからね!
う~、ミシルって本当にかっこいい!
そしてユシンの愛も本当に胸を打つものがあるね!
今回もめちゃくちゃ面白かった!
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