今年もまた、東京国際マラソンの四谷の坂で、魔物が牙をむいた。
35kmあたりまでは、もっとも有力と思われる選手が先頭集団を形成しそこから一人ずつ脱落していき、35kmの坂の手前でアレムと千葉の最有力選手が残る、という至極まっとうな展開だった。
ところが、坂の手前では40~50秒差があった第2集団が猛烈に追い上げた。というか、先頭を走っていた千葉とアレムのペースが落ちた。39kmあたりで気がつくと、先に追い上げてきたジェノベーゼとは20秒を切るような差に。そしてあっという間に、ジェノベーゼ・嶋原の2選手がアレムと千葉を追い抜いた。優勝はジェノベーゼ、日本人トップは嶋原(2位)。
しかしテレビ朝日の実況は傑作である。39km地点、小出監督が「後ろがきている」というまで後ろを全く見ていなかったのだから。坂は微妙にカーブがあり見通しがよくないけれども、一時は1分以上だったものが30秒くらいまでくれば、中継車が近づいていることがわからないはずがない。今回は事情があってリアルタイムで見られなかったが、リアルタイムで見ていたら仰天したこと確実である。
さて、魔物が大暴れ。その原因を適当に振り返ってみると…
・アレムと千葉が2人になってから牽制した
これがおそらく最大の要因。さらに、単に遅くなっただけでなく、急激にペースが落ちたり少し上がったりと、小刻みに何度もスピードが変わった。あるいは大通りを左右にコースを変えたりもした。まるで自転車レースの終盤で3,4人になったときの牽制を見るかのようだった。これでひどく消耗し、35km以降の坂道での失速を招いた。
# おおざっぱには、35kmあたりまではお互いに牽制、坂に入ってからは消耗で失速と見ている
・ペースメーカーが悪かった
はっきり言ってうまくはなかった。最初の5kmについては、1kmあたりにして20秒くらいぶれがあったのではないか。これでは後続選手がよけいに消耗するし戸惑う。最初の5kmは急坂があり(いわゆる心臓破りの坂の下り)、経験十分のペースメーカーでないと難しいだろう。10kmあたりからは落ち着いてレースを引っ張っていたのだが。
・予想以上に温度が上がった
どうやらレース中最高気温は20度以上になったようだ。結果的に、前半の設定がオーバーペースに。
・先頭から適当な間隔で一人ずつ脱落
追い上げる後続集団にとって格好の標的になった。
ジェノベーゼは2001年に3位の成績がありそのときの記録が自己ベスト、昨年も4位、このコースとの相性は抜群によい。嶋原も昨年の東京で3位という実績がある。いろいろと微妙に難しい条件が重なったことで、過去にこのコースをうまく走っている選手に有利に働いたのかもしれない(アレムも昨年優勝しているのだが)。
35kmあたりまでは、もっとも有力と思われる選手が先頭集団を形成しそこから一人ずつ脱落していき、35kmの坂の手前でアレムと千葉の最有力選手が残る、という至極まっとうな展開だった。
ところが、坂の手前では40~50秒差があった第2集団が猛烈に追い上げた。というか、先頭を走っていた千葉とアレムのペースが落ちた。39kmあたりで気がつくと、先に追い上げてきたジェノベーゼとは20秒を切るような差に。そしてあっという間に、ジェノベーゼ・嶋原の2選手がアレムと千葉を追い抜いた。優勝はジェノベーゼ、日本人トップは嶋原(2位)。
しかしテレビ朝日の実況は傑作である。39km地点、小出監督が「後ろがきている」というまで後ろを全く見ていなかったのだから。坂は微妙にカーブがあり見通しがよくないけれども、一時は1分以上だったものが30秒くらいまでくれば、中継車が近づいていることがわからないはずがない。今回は事情があってリアルタイムで見られなかったが、リアルタイムで見ていたら仰天したこと確実である。
さて、魔物が大暴れ。その原因を適当に振り返ってみると…
・アレムと千葉が2人になってから牽制した
これがおそらく最大の要因。さらに、単に遅くなっただけでなく、急激にペースが落ちたり少し上がったりと、小刻みに何度もスピードが変わった。あるいは大通りを左右にコースを変えたりもした。まるで自転車レースの終盤で3,4人になったときの牽制を見るかのようだった。これでひどく消耗し、35km以降の坂道での失速を招いた。
# おおざっぱには、35kmあたりまではお互いに牽制、坂に入ってからは消耗で失速と見ている
・ペースメーカーが悪かった
はっきり言ってうまくはなかった。最初の5kmについては、1kmあたりにして20秒くらいぶれがあったのではないか。これでは後続選手がよけいに消耗するし戸惑う。最初の5kmは急坂があり(いわゆる心臓破りの坂の下り)、経験十分のペースメーカーでないと難しいだろう。10kmあたりからは落ち着いてレースを引っ張っていたのだが。
・予想以上に温度が上がった
どうやらレース中最高気温は20度以上になったようだ。結果的に、前半の設定がオーバーペースに。
・先頭から適当な間隔で一人ずつ脱落
追い上げる後続集団にとって格好の標的になった。
ジェノベーゼは2001年に3位の成績がありそのときの記録が自己ベスト、昨年も4位、このコースとの相性は抜群によい。嶋原も昨年の東京で3位という実績がある。いろいろと微妙に難しい条件が重なったことで、過去にこのコースをうまく走っている選手に有利に働いたのかもしれない(アレムも昨年優勝しているのだが)。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます