



A「両校の生徒の半分は川内から通学している。将来の人口の推移を見たら川内は大きく減らない。入来・薩摩地区はどんどん子どもが減っていく。これを見れば、どこから通学するのかを考えれば樋脇の方がいいのではないか」
B「スポーツなどを考えると狭隘な場所に新高校を設置するのはそれだけで意欲がそがれるのではないか」
C「川内の北・中央・南中の3校から子どもの通学を確保することを考えれば、樋脇の方かと思う。樋脇高校にと協議会が決定したらパソコンなどの移設費用は全て県が負担するのか」 →→→ 県教委「現有のものでと考えている」
D「入来商業の通学の範囲から今後子どもは減っていく。それを分かっていながら作るとなると、その内、薩摩中央高校と合併とか考えないといけなくなる。市場のマーケッティングの考え方からすれば非常に危険である。人口動態を考えれば樋脇。川内純心高校もなくなり、先を考えれば樋脇だ」
E「全国的に通用するものが入来に移ればホッケーは継続できなくなるのではないかと懸念する。日曜日にグラウンドに行くと、子どももおとなも一緒に汗を流している。ホッケーは絶対になくしてはならない。樋脇のホッケーから薩摩川内のホッケーにして伝統を守っていきたい」
F「(情報機器を入来から樋脇に移す)コストだけで考えていいのかと思う。子どものことを考えると、初期の投資コストはかかってもいい学校は地域のバランスとか考えてつくるものではない」
G「一言で『樋脇はホッケー』と言うが、ホッケーは町技。かつて県の一町一運動の中で始まった。40年間の歴史がある。歴史を踏まえたものをここでないがしろにするのか。私は樋脇の町議だったが、樋脇町は年間何百万という金を通学や入学、遠征の補助につぎこんできた」

H「生徒の出身中学校を見た時、入来の方が通学範囲が広い。車の便を考えたら林田とJR(バス)がある。」
I「校舎の方はどちらがいいかと思うと、入来商業の方がいいと思う」
J「建物を見たら、樋脇高校は学校も小さく、廊下も狭い。グラウンドだけはとってもいいものがある。総体的に考えれば入来商業だ」
K「(樋脇高校が)川内に近いからと言うが、川内商工にも商業があり、郡部にはかつて大村高校もあったが(祁答院・上手小近く)、薩摩郡の地理的環境を考えれば入来だ」
L「入来商業の情報機器を移すのは大きな財政負担になる。入来商業ならうまく進められる。交通も林田とJRがある。人口とかで集中、集中していくと田舎の方は見捨てられるように感じる」







検討委員会がまとめた新高校の学科は商業系でした。商業系は普通科と違って学区の垣根を越えて自由に進学できるわけです。現在でも、郡山、明和、阿久根、大口、蒲生などといった地域から入来に進学しています。そういう商業系の特質を考えると、バスの利便性の高い入来というようになってくるのだと思います。もう一つ指摘するならば、樋脇に設置すると川内商工商業科と競合する要素がより高くなってしまいます。
委員の考えが薩摩川内市にいかに限定されていたのかということの裏返しでしょう。もちろん、そういった観点で検討委員会の論議を組み立てる方は誰もいなかったし、当初から「入来」原案を持っていたと思われる県教委も論議を引っ張るための仕掛けはわずかに1回だけでした。

