ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

あらためて発見、日本の美

2006年08月20日 23時16分05秒 | Weblog
 8/16の夜行バスに乗って大阪へ、そして19日お昼の飛行機で鹿児島へ帰ってきた。前回、ブログ上で述べたことがもとで我が家が灰燼に帰していたら・・・と、ホントはちょっとだけ心配していたが、台風の豪雨にもびくともせず、我が家は立っていた。
 県外旅行となると、いつも綿密な計画を立てる私だが、今回の大阪行きはばたばたしていて何も計画できず。メインの用事以外は何もない状態。
 18日の昼前に用事が済み、行動開始。なんだか東へ行ってみたくなり、とりあえず鶴橋から近鉄奈良線に乗り換えて奈良へ。近鉄奈良駅に降り立って「おなか減った~」と、なんだか予感の赴くままにすいこまれた中華料理屋さんのランチ、八宝菜ランチだったが、あんの味がなんとも言えずうまかった。多分、これまでで最高。
 さあ、元気百倍。東大寺や若草山はもう何度も行ったことがあったので、アップした写真のような家の多い地域へ足を運んだ。というのも、平安前期までは南都七大寺の一つとして栄え、今も残る本堂の屋根上の瓦は建立当初のままで日本最古。蘇我馬子なども関係のある由緒ある名刹・世界遺産でもある元興寺を見てみたくなったからである。まだ一度も実物を見たことがない・・・本堂の周囲はすっかり現代家屋の町並みになっているが、点々と遺構が残っている。
 そして平安期と現代の町並みが見事にマッチングした地域になっている。一般には「なら町」と呼ばれる地域だ。そこへ妙に行ってみたくなったのである。
 急な話なので、ガイドブックも地図も持たず、歩きながら、標示されている案内だけを頼りにあちこち回った。
 その中で、ふっとすいこまれるように入ったある建物の中に、おばちゃんがいた。おばちゃんはせっかく来たんだから奥まで見てと私を招き入れてくれた。昔の造りであるから奥が深い。その一番奥になんとカウンターがあった。屋根は天井を取り外してある。古い木の香りが心地よい。
 と、来客があって、おばちゃんはしばし入り口に戻ったが、その時、私の目に飛び込んできた隣の敷地と私が立っている場所との連続性に、思わずタイムスリップをしたような感覚に陥った。吹き抜ける風はさわやか。
 おばちゃんには飲んで行ってよと誘われたが、昼間からなぁと断った。でも、おばちゃんはにこにこ。うまく言えないが、しばしの会話はとてもはずみ、なんだか自分がずっと昔からここにいたような気になってしまった。
 ふっと時計を見ると、ずいぶん時間が経っており、来年は絶対にゆっくり飲みに来るからねって約束してその家を出た。まぶしい日差しは相変わらずだったけど、暑さはなくなっていた。
コメント
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