ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

純粋に応援したいものです。

2007年09月01日 09時49分02秒 | Weblog
 世界陸上選手権大会も残された競技数が少なくなってきました。
 日本選手団の不振ぶりが際だつ結果になっており、そこをたたく報道もちらほら見られ始めました(まだ終わってもいないのに)。

 私も陸上競技の元・一競技者としてこの大会を楽しみにしていましたが、正直がっくりです。と言っても、それは日本選手団の結果にがっくりなのではなく、放送のあり方についてです。こんな放送なら辞めてほしいと思います。
 その大きな理由として下記の3点を述べておきたいと思います。
 ① どの選手もがメダルをとれる、決勝、準決勝などに進出できるという雰囲気であること。
 ② 「○○の番長」だとか、その選手に対して一方的なイメージを抱くような表現をしていること。
 ③ 毎度のことですが、メインキャスターの2人の話し方の下手さ(下品さ、特に男性の方)

 確かに、視聴率アップにはつながるんでしょう、こんなやり方の方が。ですが、純粋に陸上競技を楽しみたい者にとっては、視覚的にも、聴覚的にも常にとびこんでくる「毒」にがまんがなりません。
 ですから、見るのをやめました。

 また、見る側の問題もあろうかと思います。TVの画面から発せられる表現・イメージを真に受けて、その立場に立って、感想を語っていることです。
 「(成績が悪ければ)日本選手はこんな大きな大会になれば、すぐ緊張して固くなる」「どうしてもう少しがんばれないのか」などと・・・。
 感想を述べる人々は、涼しいお茶の間でかき氷を食べたり、ビールやジュースを飲んだりして、くつろぎながら、そんなことを言っているわけです。
 そして、テロップや解説を聞きながら、まるで自分が陸上競技の専門家であるかのように錯覚して選手を評価するわけです。

 記録というのは極めて不安定なもので、気温など外的な要素、緊張や悩みなど内的な要素がからんでいます。また、偶然にいい条件が重なって素晴らしい記録が出たりすることもあります。棒高跳びの選手が記録なしに終わりましたが、これは彼の責任というよりも、そういう難しさを伴った競技であるということをどれほどの方が理解しているんでしょうね。ただ走ったり、投げたり、跳んだりというレベルの話ではないのです。
 
 また、国内選考会は突破しても、その記録が国際的にどの程度の位置なのか、そこからどの程度の結果が予測されるのか、もう少し冷静な報道であってしかるべきです。
 決勝に残ったりメダルをとったりするだけのことを期待するのであれば、選手個人を誹謗(視聴者が)するのではなく、国内選考ラインをぐっとひきあげることをすべきでしょうね。それと、不景気でクラブが休部・廃部にならないよう、国・陸連として全面的なバックアップ体制をとることも必要でしょう(今のままでは不十分)。
 これは陸上競技にかかわらず、全てのスポーツに関連することです。こと、来年はオリンピックの年です。ボクシングみたいに陸上競技もショービジネスみたいに扱うのには、がまんがなりません。もっと純粋にそのスポーツが楽しめるようにしていただきたいと願いますが、多分、というより、間違いなく、この傾向は助長されていくんでしょうね。
コメント
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