最近、スタッフを褒めることが増えてきた。理由は簡単、スタッフの良い仕事っぷりが具体的に見えるからだ。それで、いつか書きたかったことを、少しまとめてみる。自分は、基本的に思ってもいないことで褒めることはできない。多くの仲間が知っているように嘘がつけない特性がある。
これまでの人生で、多くの方から指導されたり、褒められたりしてきた。そのどちらに共通したのは、とってつけたように指導されても、とってつけたように褒められても、響かない。ときどき、「すごいね」「よくがんばっているね」とか言われてもあまり嬉しくないし、うさんくさく、多くの場合素直になれない。
その理由は具体的でないから。「見てないんだな」とか、「見てもないのによく言える」と思うぐらい。
総合的に評価されるのも、あまり良い自分には効果はない信じない。褒められている地点が明確でないし、多くの場合具体的ではない。さらに、総合評価のオンパレードであれば、常に監視されている感じがして、逆効果。
一番、最悪なのが、褒めた内容が、いつの間にか逆転して指導内容になって、つじつまがあわない場合。もう何が実践を続けていいのか、何が問題なのか聞いている方が整理できない。
仕事上で、褒める作業の一番重要な役割は、何を続けて発展させるべきかを本人に伝えることである。賞賛の1つとして、つまりご褒美として、好子として思っている上司がいるが、そんな見せかけ思考では、うまくいかない。そんなに部下はバカではない。給料も含めて賞賛だけでは、持続はあっても発展は少ない。どのよういに発展的な仕事、役割を明確に提示できないと前進しない。
ジョブコーチの専門技術である、適切なプロンプトとエラー修正・出来てることのフィードバックが重要である。
このような思考から、本当に、まだまだ上司としては未熟で、そもそもこんな仕事をしているのは、ジョブマッチングしていない私が言うので、真実味がないが、褒める時に注意していることを書き込む。
1.具体的に褒める
本人がイメージできる具体的な部分で褒める。抽象的な表現、たとえば、「ポテンシャルが高い」とかはできるだけつかわない。使う場合は、そのあとに具体的な内容でイメージを伝える。
例
×「総合的な支援ができてきた」
○「チームの動き、利用者の動き、特性の理解と支援の結びつき、将来的なイメージを踏まえながら支援ができるね。」
2.できるだけ現場で見て、現場で褒める
後で褒めても、何を褒められているのか、どのような実践を褒められているのかがわからない。上記の具体的に褒めるためにも、それは大事である。
×「最近、プロンプトの出し方が適切ね」
×「このごろは、よく頑張っているようね」
○「さっきの手がかりの出し方は、本人の特性もよくつかんでいるし、無駄がない」
3.総合的に褒めない
総合的に褒めるのは、具体的でないし。褒めべき行動から時間がたったものであるので、あまり意味がない。どうしても、年間数回の総合的なフィードバックをしなくてはいけない。しかし、それも日ごろから具体的なフィードバックをしているからできることである。上司の醍醐味として総合評価はあるようだが、まず現場でディスカッションが先である。
4.上から目線ではなくOutsiderから客観的に褒める
どうだろうか。仲間から長年、褒められて嬉しいだろうか。同僚として褒める場合は真実味が薄れる。自分はお礼などは主観的に言うが、褒める場合は客観性を持たせて、ロジカルに褒める。
5.日ごろから現場で入ってプロセスを知る
どんなに現場で褒めても、即効で褒めても、そのポイントの背景と、そこまでのプロセスを知らなければ、絵に描いたもち部分だけしかフィードバックできない。プロセス全体をとらえた上で具体的に褒める。
6.フレンドリーに褒めない、真剣に褒める
これはかなり自分独特の考え方もしれないが、注意は真剣になって、褒めるときにニコニコ笑顔はまずい。時にはその笑顔が作り笑いにも見える。フィードバックは、責任をもって真剣にする。ただし、ときどき、びっくりするくらいの良い実践は大きく楽しく褒める。(意図的ではなく自然にそうなっている。)
7.自分がもっていないスキルるの場合は、それも告知する
できるだけ使わないようにしている言葉に「それは自分も、それは知ってた」「それは自分もできている」ということ。もちろん自分がやれてないことを、さもできているようには言わない。はっきりと、まだ自分が持たないスキルであること、そして自分も学んでいかなくてはいけないこと。を伝える。これができないと、いつまでたっても上から目線でしか褒められない。
以上です。
ま、なんの立証もないし、うちのスタッフは苦笑しているかもしれません。
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