更新中の2012年度延岡のトレセミ報告をご覧ください。(随時更新中)
【イノベーションを目指すトレセミ】 【基本その1:自閉症の特性を軸にする】
【基本その2:個別化する(支援)】 【基本その2:個別化する(課題の設定)】
【基本その3:アセスメントからはじめる】 【基本その4:実証された方法を使う(1)】
【基本その4:実証された方法を使う(2)】【基本その5:自立が目的】
前回に続き今回も延岡トレーセミナーの報告の中で、未来につながる自閉症支援の基本視点について報告します。今回「個別化する」の2回目として『課題の設定』です。
課題の設定には以下の3つのエッセンスを受講生に注目していただく必要があります。
【芽ばえ反応に着目する】
TEACCHの基本の視点として「芽ばえ反応」を課題にする視点は大事です。本人が何に気づきはじめているか、合格の方向を向いているスキルはなんであるか、これらをアセスメントして、個別化した課題を設定します。
【年代にあわせた課題の設定】
トレーニングセミナーでは、幼児期の協力児(IEP)、成人への移行期(ITP)及び成人期(IHP)の協力者にご協力いただきました(本当に良い先生でした。受講生に様々な年代の協力児・者の方の教育・支援に関わっていただくのが目的です。)。
その中でTEACCHトライアングルエフェクト※の視点によって個別化された課題の設定をしていることを受講生に気づいていただくトレセミになっています。
IEP(幼児期・学齢前期)は、基本的な内容を幅広く設定する必要があります。無理に機能的な内容にするのではなく、文脈に引っ張られない様々な意味の理解や行動等を学ぶことが重要になります。
ITP(移行期)は、成人期に向けての移行を目指すプログラムです。これまで身につけて基本的なものから、機能的(実用的)な内容を、トップダウンの視点(将来から今の課題を整理する)で課題を設定します。
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ITPの課題内容(今回はアドバンスコースの受講生が考えています)
IHP(成人期)は、何か新しく課題を設定するよりも、本人の持っているスキルから生活づくり、ジョブマッチング、生活マッチングをする時期になります。
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IHPの協力者の課題
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アセスメント内容も年代にあわせて
(IEPの組み立てアセスメント、IHPの事務のアセスメント)
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ITP、IHPでは、応用的な材料・道具の準備が重要な課題になりました。
【自立と般化のプロセス】
上記「年代にあわせた課題の設定」の年代にあわせた設定のもう1つ重要な視点は、これもTEACCHトライアングルエフェクト※の視点ですが、自立の広げ方の設定の違いです。
IEP(幼児期・学齢前期)は、1つの場面でしっかりと自立し、自立した内容を限定された場所でいいので般化するステップを繰り返す時期です。無理に般化を進めるのではなく、丁寧に自立する場面を増やしていきます。
ITP・IHP(移行期・成人期)は、自立した場面をクラスルーム内、学校内、地域エリア、就労(現場実習先)などに般化することを念頭におきます。しかし、地域エリアで無理に教えるのではなく、やはりスキルを1対1で教え、自立し、般化します。もしも地域エリアでうまくいかなかったら、やはり1対1からの自立のステップにもどって、確実に自立と般化できるように促します。
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1対1でアセスメント(右:ITP、左:IHP)
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1対1で教える(右:ITP、左:IHP)
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右:ITP:会場内の地域のシュミレーションエリア
左:IHP;スタッフルームで般化
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実際の地域で同じ手立てを使って自立(右:ITP、左:IHP)
自立から般化することを目指す
※TEACCHトライアングルエフェクトに関しては、まだまだ勉強不足ですが、以下のブログのページに掲載しています。また『フレームワークを活用した自閉症支援』の96ページに掲載しています。
●お知らせ
『自閉症教育・支援フレームワーク』のトレーニングセミナーは、2013年2月23~24日霧島で開催されます。延岡と同じプログラムです(一部違いがあります)
【2012年度 自閉症支援に関する講演・ワークショップ等の予定】
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