「北海道製缶(株)小樽工場」 旧北海製缶倉庫
所在地 色内3丁目1
建築年 大正10(1921)年~昭和10(1925)年
指定等 都市景観賞
開館時 一般公開はしていません
北海製罐小樽工場は南北に湾曲する小樽運河の北の端にあり
工場、事務所、倉庫と小樽にしては大型の建築物を連ねる。
構造の多くは鉄筋コンクリートで小樽では初期の部類に入る
南側が石造りの倉庫が多いので対照的な景観となった。
中でもこの第三倉庫は運河の風景に欠かすことは出来ない
運河と外海に挟まれた大正12年竣工のこの倉庫は製品の荷揚げに室内ではエレベーター
屋外ではスパイラルシュートによって運河の艀に積み込む
屋外ではスパイラルシュートによって運河の艀に積み込む
面白いのは数種のシュート
近年は老朽化による劣化が目立ち、特に外海側は外壁の落下防止のため網が掛けられたままだ。
北海製罐によると、第3倉庫は主に缶の保管用に使われてきたが、
現在は利用されてなく、海側の壁が崩れるなどしており、対応策が課題だった。
コロナ禍で業績が落ち込む中、老朽化が激しい遊休施設の保有が困難になり
解体を検討していることがわかった。
解体を検討していることがわかった。
小樽市長が本社を訪問。昨年10月末に解体を1年程度先送りすることになった。
市民や商工会議所、観光協会などが運河のランドマークであるこの建物を保存しようと
知恵を絞っています。
知恵を絞っています。
2012(平成24)年10月19日、旧北海製罐倉庫として、
事務所棟、工場、旧第2倉庫とともに小樽市指定歴史的建造物第 76号に指定 されているのです。
地元小学生の絶好の写生ポイントですね
運河にこの建物があると無いとでは大違いです
ここは小樽市民の頑張りに期待し、クラウドファンディングがあるなら参加したいと思います。
運河にこの建物があると無いとでは大違いです
ここは小樽市民の頑張りに期待し、クラウドファンディングがあるなら参加したいと思います。
2020年10月撮影
「樽石(株)手宮営業所」
所在地 色内3丁目4-17
建築年 大正10(1921)年
指定等 都市景観賞
開館時 *現存していません
会社自体は現存しているが事務所は解体された
木造下見板張りで定期的にペンキ塗りをして綺麗な状態のようだった。
「(株)小樽ナトリ」 旧日本郵船(株)小樽支店残荷倉庫
所在地 色内3丁目7-6
建築年 明治39(1906)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
屋根上に望楼なのか明り取りなのか分からないが倉庫にしては印象的。
隣の旧日本郵船と同時に建てられ、社屋の中庭で繋がっているとのこと。
前身の建材・住設機器販売「小樽ナトリ」は2018年に倒産した
現在は本体の改修工事の現場事務所に使われています。
2020年10月撮影
「田中酒造店」
所在地 色内3丁目2-5
建築年 昭和2(1927)年
指定等 小樽市歴史的建造物 都市景観賞
開館時 9:00~18:00
休館日 無休
入館料 無料
小樽の酒造会社は明治期に道内一の酒造高を誇っていた
しかし、もはや田中酒造だけになりました。
本店では古き良き風情を出来るだけ残し、観光客にも地元客にも楽しんでもらっている。
昭和初期当時に復元された店内には古い看板や帳簿などが展示されており、
昔の造り酒屋の雰囲気を楽しむことができます。
昔の造り酒屋の雰囲気を楽しむことができます。
木造2階建てでその造りは小樽の商店および住宅で、明治期から昭和初期にかけて普及した典型的な外観です。
外側は綺麗にされていますね
店内では常時10種類~15種類の試飲を用意している
車でなければ店内を見て、試飲し、そして購入してみてください
飲みながらお店のことを思い出すかも?
2020年10月撮影
「珠玖小児科」 旧勝田病院
所在地 花園3丁目15-14
建築年 大正期
指定等
開館時 *現存していません
解体年 平成7年
何代もの病院として利用された建物
個性的な外観の病院と住宅が並んでいる姿を見たかったなぁ
「F氏宅」
所在地 花園
建築年 大正末
指定等
開館時 一般公開はしていません
「小樽の建築探訪」では名前と住所が出ていますが、個人宅は名前と住所は記しません。
元々は大学教授の自宅だそうです
大正、昭和期にモダンな家を建てるのは教授や医師が多いですね
それだけ建設費用がかさむということでしょうか。
小樽も探せばあるのでしょうけどこういう綺麗に現存している住宅は少なくなったかな
窓枠や柱に白ペンキを塗っていますがよく映えるね
出窓もイイ感じ👍
こういう和洋館が大好きなのでまとめていきます。
こういう和洋館が大好きなのでまとめていきます。
2020年9月撮影
「小樽花園病院」 旧黒瀬病院
所在地 花園3丁目4-17
建築年 大正13(1924)年
指定等
開館時 一般公開はしていません
*現在はゲストハウス「リトルバレル」です
「小樽の建築探訪」が出版された時はまだ現役の病院であった。
玄関庇から直線に意匠が素晴らしい
玄関の庇を支えている円弧上のものは鉄で出来ている。
2階の窓上に漆喰模様を。
位置的に裏手になるが北側には院長の自宅が増設されている
現在はゲストハウスとして活用されているが、インバウンド不在の中で経営を心配してしまう💧
飲食店も同様だが、他の活用も可能性がありそうだ。
2020年9月撮影
「北海道林家製茶(株)」 旧第百十三国立銀行小樽支店
所在地 堺町1-20
建築年 明治26(1893)年
開館時 9:00~21:00(季節により~19:00)
休館日 年中無休
入館料 無し
*現在はオルゴール堂「海鳴楼」です
旧第百十三国立銀行は明治期に函館で設立された国立銀行
北海道に本店を置いた初めての銀行です。
昭和3(1928)年に、後の北海道拓殖銀行に合併され歴史の幕を閉じました。
現在はオルゴール店なので店前が賑やかだが、お茶屋さんが社屋として使用していた時は
何もない倉庫のようで地味な建物だった
何もない倉庫のようで地味な建物だった
ここが銀行だったとは!
他の華やかな銀行建築とは違う。
銀行の名残りは屋根軒下にある分銅のマーク
これは旧第百十三国立銀行のマークだそうです。
小樽支店はその後移転し(次回紹介)製茶屋さんから現在はオルゴール屋さんになっている
現在の観光客の街「堺町」の特性からやはり販売店か飲食店の方が良いのでしょう。
2020年11月撮影
「岩永時計店」
所在地 堺町1-21
建築年 明治29(1896)年
指定等 小樽市歴史的建造物 都市景観賞
開館時 9:00~21:00(季節により~19:00)
休館日 年中無休
入館料 無し
*現在は「小樽オルゴール堂 堺町店」です
岩永時計店は明治28年の創業でこの店舗は翌明治29年に建てられた
木骨石造りの商店建築としては最古の部類に入る。
建物は昭和25年、平成3年と改修されている
屋根の上にシャチホコが乗り、ベランダの意匠といいハイカラな雰囲気を持つ。
現在は小樽オルゴール堂に平成31年に売却したが、岩永時計店は稲穂2丁目9-8で営業を続けている
創業100年以上の時計店である。
2020年11月撮影