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茶懐石のご飯

2012年08月30日 | 道場稽古
夏の集中稽古では、茶懐石料理の作法についても学びました。

懐石料理は、茶を如何に美味しく召し上がっていただくかを考え、もてなすもので、次に出される「茶」のためにある食事と考えています。

今回は、懐石料理に出される米(ご飯)の在り方についてご紹介させていただきます。

茶懐石で供されるご飯は、四種。(四回)

1.最初の膳(四つ碗と呼ばれる器の一つ、飯碗)に、炊き上がる直前の状態で、ほんの少し盛られて客前に出されます。

まだ完全に蒸れていない状態ですので、芯の部分が残っていますので、ほんの少量。

2.この後、すぐに酒が一献つがれ、その間に、ご飯が炊きあがります。
その炊き立てのご飯を飯次に移し、一人一杯分、取り回していただきます。


その間に、味噌汁の御代りや他の菜(煮物や焼き物など)が出されます。

3.そして、もう一度、十分蒸れたご飯が改めて飯次に次がれて、これは御代りとして、欲しい方だけに回ります。

4.最後に、釜の底についたおこげと少し塩気をつけたお湯を回し、香の物と共に茶漬けのようにしていただいていただきますが、これは、器を洗う役目も持ちます。


四回に分けて、それぞれ違う状態でお出しするのですが、米が焚かれていく段階を、もてなす側と共に楽しめるように感じます。
最後に菓子が出て、茶の時間へと向かいます。

向付 鶏裂き身 辛子酢味噌和え ししとう添
汁   八丁味噌仕立 苞豆腐(つととうふ) 辛子
煮物  胡麻豆腐 蛇の目瓜 木耳 薄葛仕立て 山葵
焼物  茄子田楽