日本茶道塾 ブログ

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禅と茶の会

2010年05月24日 | 常釜
2010年度 禅と茶の会ご案内を申し上げます。

茶人として一年に一度坐禅をさせていただく洗心の一日です。

はじめての方も和尚様が丁寧にご指導くださいますので、茶道をされていないご家族の方もご参加いただけます。

(詳細)

日時 6月20日(日)午後1時~4時程度

場所 聚光院別院

当日の流れ(予定のため多少の変更もあり)

ご法話
番茶礼
坐禅体験
作務(掃除や畑仕事)体験
抹茶礼
千住博氏画襖絵、茶室、茶庭見学
和尚様を囲み懇親会
散会

以上

詳細のお問い合わせ、参加のお申し込みは茶道塾までメールでお願いいたします。

はちまき茶会 ご案内

2010年05月21日 | お知らせ
はちまき茶会おしらせ

昨年お泊り茶会の代わりに、はちまき茶会を行いました。
楽しかったので、毎年行うことにしました。
カムシンさんのお店「はちまき岡田」をお借りするので
はちまき茶会です。
お茶が好きな方ならどなたでも参加できます。
どうぞお越しください。

              記
日時:平成22年7月31日(土)12時~15時
場所:銀座 はちまき岡田
茶席:五席
会費:六千円

7月より受付開始します。
昨年のお茶会の様子はこちらをご覧ください。
http://www.geocities.jp/nihonsadojuku/hachi1.html

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
以上、主催のかとあ様よりお知らせいただいております。

少々早目ですが、ご連絡申し上げますもで、ぜひいらしてください。

灰その3

2010年05月05日 | 茶の話
灰匙を使って、

まるで天女の羽衣で岩を撫でるかごとく
何度も何度も繰り返し、

この峰の一本の線を出していきます。


一度で作ろうと思わず、
何度も”何度も”繰り返すわけですが、

確かに、前回書きました自然の風や波の浸食で、砂浜が形作られてきたかのように・・・

自我を無にして、
灰と一体化していく作業の繰り返しのように感じてきます。


灰を作ったり、炭を切り、洗うということを水屋勉強会で皆さまとご一緒させていただいたことがございましたが、

「この時間をかけてつくった灰や炭は、たった一回、湯を沸かしたら(濃い茶一服)、終わり。炭は消えてなくなり、灰もまた改めなくてはならない」

それが茶の良いところです
~そう、塾長が言われてました。

また、茶道塾のメーリングリストで、茶事の御客様を迎えるために灰を押された方がこのようなお話を書いてくださいました。

灰を押していて、「悟った」ことがあったそうです。

「この長い長い時間は、自分を見つめるために必要な時間。

そして、それはお客様がいらしてくださるからこそ、ある時間」

茶道では、一人での修業ではなく、客がいらしてくださる。

客を迎えるために灰を整えさせていただく時間が持てる。

これは、実際に灰を押さえないと分らない、
言葉では伝えられないものかと思います。



風炉の灰 追伸

2010年05月03日 | 茶の話
実際に灰を押しながら、

「型があれば簡単にできるかもしれない」

という考えに対しては

塾長が、

「簡単にしたいならば、茶道をしなければよい」

と言われます。

そして、

「ここはこうしなくてはなりませんか」

という型を聞けば、

~空気の対流、炭の気、水の様、そして灰になり切ればいい~

というお話をしてくださいます。

・・・・・・・

塾長と灰押しを体験された方は、
茶道に対して視点を変えてみることができると言われますが、

私自身(ブログ記事担当者)も、

茶道の有名な逸話で、

利休と弟子の織部が、海辺の景色を見て、
「これを灰にうつす」

と言われたのを聞いて、

自分が灰押しをしたことがない時は、
きっと、海辺の美しい景色を描くように灰の形にするのかな
(風流だ)と思っておりました。

しかし、塾長に教えていただきながら灰を押していると・・・

その海辺の大気の流れ
水の流れ
雲の在り方

宇宙の自然の調和したそれぞれの在り方こそ、
もっとも無駄なく効率的に湯を沸かし、

結果その姿は美しいということなのかなと思えてきます。

まだまだ自分は修業中ですので、
本意が取れているかわかりませんが、
灰押しはそこがとても好きです。

「悟りに至る(本当の自由をつかむ)通り道」と茶道を『茶の本』(岡倉天心著)では、著していますが、

確かに灰押しも、「通り道」であるように感じております。

5月、風炉の灰を押せることに感謝しながら



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風炉の灰を押す

2010年05月03日 | 茶の話
風炉の灰の準備をはじめました。

炉の灰として育ててきた灰(すでに10年くらい茶を掛けて育てた後、さらに10年程度炉で使った灰)を

すり鉢で少量ずつ磨り上げます。


隙をみてはすりまして、だいたいこの量を1週間くらいずつ。
(磨ってみて、ざらつくところがなくなるまで)

つまり、ごく少量ずつなので、風炉全体の量になるには大変な時間を要します。

最近は機械で磨るのもありますが、手で最後は仕上げていく必要があります。

その灰を、風炉に入れていきます。



筆などで形を整え



*このように一文字(二文字)灰にする場合は、高さ、深さ、両方の線が平行であることなど、すべてに気を配りながら整えます。

しかし、平行なニ本の直線と言っても、手なりで角が微妙に丸くなっていたり、胴炭が落ち着きやすい曲線であったり、中央の中心が最も低くなっていたりと、目ではわからないくらいの微細な心遣いがあります。

一番大切なことは綺麗に押すことではなく、炭点前をしていくときに、そしてその炭が釜の湯を沸かしやすいように整えていくこと、空気の流れも考えていくことであります。



最後に、このように灰匙を使って、表面だけ灰を押さえますが、灰の空気をつぶさないように、力ではなく、灰匙の重みだけで撫でるようにしていきます。

達人が押さえた灰はふわりとやわらかく仕上がっています。