一字違いで大違い

　店で、歌詞を見ないで完璧に唄いこなせたら3万円分の金券を贈呈するという『パーフェクトシンガー賞』を企画している。
　ルールはチャレンジする曲をカラオケの目次本で見つけるのだが3回までめくれる。その中から得意曲を選んでもらう。
　20時から22時迄の2時間だけだが、時々「面白そう」とチャレンジするお客がいる。
　唄い始めて直ぐに間違える人、二番と三番が入れ替わっていたり、一番、二番は完璧なのに終わりかけに間違ったりとか様々。企画をして1年になるが未だに成功者はいない。
　昨日の挑戦者は29歳の女性。いい感じで唄っている。いけるかなと思ったが、「～が」を「～を」と一文字だけ間違えた。3万円もらい損ねて本当に残念そうだった。
　まさに“一字違いで大違い”だ。