歳は…

　時々居合わせたお客さんの歳を聞きたがるお客さんがいる。今日も50歳の男性客がは42歳の女性客に歳を聞いた。

　男性客「姉ちゃん、年、なんぼ？」
　女性客「女性に年を聞くもんじゃないの」
　男性客「俺より年上やろ」
　女性客「マスター、こんなこと言うてる。なんか言うたって～」
　私　　「Tさん、失礼やで！アンタより下やで。体重は上やけど…」
　女性客「よけい、悪いやん！」

　一句：女性客に　歳聞く輩は　うっ年い

嫁のゲット法

　今日のお客さんはママの大のファンだ。

　お客「どないしてママさんみたいなべっぴんをゲットしたん？」
　私　「それは、ヒ・ミ・ツ」
　お客「もったいぶらんと教えてや」
　私　「言われへん言うたら言われへんねん」
　お客「何で教えてくれへんねん」
　私　「それを教えたらその方法で、アンタに嫁はん(ママ)を盗られるからや」

　一句：わが嫁の　ゲット法はヒトに　教えられん

きんぴらごぼう

　今日の一品はきんぴらごぼうだ。

　お客「ママの愛情がこもった手料理やろ、食べよっと」
　私　「どうや？」
　お客「うん、ちょっと辛いかな」
　私　「そうか、ほんだら七味いるか？」
　お客「なんでや、辛い言うてんのに」
　私　「辛かったらお酒がすすむやろ」
　
　一句：酒の量　辛目の料理で　アップする

散髪…

　この間までむさ苦しいヘアスタイルのお客さんが爽やかになって来た。

　私　「えらい、すっきりして」
　お客「昨日、散髪してきてん」
　私　「ええ、三発もしてきたん？えらい元気やなあ」
　お客「あっちの方と違う、散髪屋や、昨日行ってきたとこや。スッキリしたわ」
　私　「俺も明日(散髪に)行こっと」
　お客「えっ、行くの？どこ切るのん？ムダやと思うけどな」
　私　「俺も(散髪屋に行って)人並みのライフスタイルを味わってみたいんや」
　
　一句：髪無いが　たまに行きたい　散髪屋

失敗の巻

　先日、サンテレビのカラオケ番組『生×カラ』の収録をしたが、日曜日の夜に放映された。
　この番組はパフォーマンスも審査対象になっているのでイントロにダンスがある『海雪』を選んだ。歌詞は完璧に覚えたがストリートダンスは踊った事が無いので悪戦苦闘しつつも何とかモノにした。
　そして本番に臨んだのだが審査員の中に今までいなかったキダ・タロー先生が新規加入していた。そして「アラ探しに情熱をかけます」と譜面を見ながら審査した。
　予選会の時に審査委員長が当カラオケ大会の採点基準は「譜面通りよりも如何に自分のモノにして唄えているかを重視します」と言っていたので、私は譜面無しに自分なりの解釈で練習していた。
　また、カメラ映りの為の立ち位置を指定された所に立つように言われたので前奏部分のダンスが踊れず予定が狂い戸惑った。
　そんな気持ちの中で唄い始めたが、練習でもリハーサルでも完璧に唄えたのに本番で歌詞を2か所間違えた。負い目を感じながら唄ったので本来の力を発揮できなかった。
　キダ・タロー先生は譜面に忠実で「作曲の宇崎竜童さんはいい加減に作曲をしていない。付点音符が出来ていない」と指摘された。今後は譜面を見て忠実に唄うようにしなくてはいけないと痛感した。
YouTube：　http://www.youtube.com/watch?v=Zkseu8ngKwI

　一句：余裕ない　心が乱れて　ミスをする

高級志向

　お客のＮさんはいつもピシッと決めている。今日は高級感のあるスーツを着てきた。

　私　「エエ服、着てるなあ」
　お客「うん、まあな」
　私　「パジャマで着るのには勿体ない」
　お客「パジャマと違う、余所行き(ヨソイキ)や！」
　私　「余所行きだけに高そうやなあ、エエ値段したんと違うの？・・・1000円ぐらい？」
　お客「怒るで～、どこぞにスーツを1000円で売ってんねん！」
　私　「一寸したジョークさ。それにしてもエエ生地やなあ、シルクのようなポリエステル」
　お客「失礼な、俺はエエのんしか買えへんね！この眼鏡でも1万円や2万円のんと違うで」
　私　「あー、すまん、すまん。・・・1000円か？」
　お客「なんで下げんねん！」

　一句：気取り屋を　いじりたくなる　いじわる爺

中国語

　早い時間暇なので本で読んでいたら、お客さんが入ってきた。そしてお客さんが話しかけてきた。

　お客「語学の本を読んでんねやろ、海外旅行にでも行くのんと違うの？」
　私　「そんな余裕はないわ」
　お客「そんなことないやろ。マスターやったら中国語か？」
　私　「ニーハオ、ギョーザ、チャーシューメン」
　お客「もう、そんだけ覚えたの？」
　私　「これだけ(挨拶と食べ物の名)覚えたら、中国に行っても食いはぐれはないやろ」

　一句：外国語　そんなに甘くは　おまへんで

黒猫

　今日来た女性客が毎朝買い物に行く時に、マンションの前でいつも同じ時間に待っている野良の黒猫がいるとか。

　お客「いつも私を見たらついてきて、コンビニの前でちょこんと座って待ってるねん」
　私　「へえ、荷物を運ぼと思て待ってるんかなあ？」
　お客「猫に荷物は運ばれへんよ」
　私　「なんでーな、黒猫言うたら、クロネコ・ヤマトやろ」
　お客「宅急便の黒猫と違うで。その猫はコンビニから出てきたら私の顔を見るねんで」
　私　「へえ可愛いいなあ、エサやりたなるやろ」
　お客「そう、いじらしい顔を見ると、ついエサをあげたくなるねん」
　私　「ヒトを見ていじらしい顔をするて、世渡り上手やな猫やな」
　お客「あの猫はいじめられてたみたいで、ヒトの顔をうかごうてるようやったやわ」
　私　「黒猫は不気味とか不吉とか言われ偏見を持たれてるからなあ。黒猫だけにクロウしてるわ」

　一句：黒猫の　苦労話で　締めくクロウ　

ヤワラちゃんに失望

　女子柔道・谷亮子選手が参院選への出馬を表明した。そしてロンドン・オリンピックへの挑戦もするとか。
　彼女は「金メダルを目指す」とも言ったが、柔道家、主婦、政治家と三足のわらじは物理的に無理で、余りにも選挙民を愚弄していると思う。
　立候補をするのなら、柔道をやめて真剣に政治の勉強や下積みをしてからにしてほしい。
　長引く不況で国民が苦しみながらも必死で生きている中、片手間の国会議員に1年に推定2896万円もの給料を血税で使うなと言いたい。
　彼女は鳩山代表の失言や政治不信を助長する姿勢をどう考えるのか。小沢幹事長の数々の不正疑惑をどう考えているのか。
　献金疑惑の小沢幹事長を、会見で「小沢先生の強いリーダーシップのもとで…」と持ち上げたり「スポーツ振興や環境面の整備などに意欲」「誰もが望む国づくりをしたい」との発言にはうんざりした。
　スポーツ振興策を次々打ち切り五輪誘致にも反対した民主党の姿勢に疑問はないのか。国家として重要な防衛問題に全く見識がなく、経済を悪化させるバラマキ政策、国がどのようになろうがおかまいなく党利党略、選挙目的を最優先させる実体が見えてきて、支持率が著しく低下した民主党の政策に共感しての立候補なのか見識を疑う。
　私は谷亮子選手のファンでしたが失望しました。民主党から出馬要請があったが「政治の勉強をした人が国民の代表になるべきです」と出馬を断ったマラソンの高橋尚子さんを見習ってほしいです。
　
　一句：参院選を　有名人選挙では　日本沈没

マイナーの曲

　女性の客のH子さんが坂本冬美の“また君に恋してる”を唄った。それを聞いていた男性客のA君と私は話をした。

　客A「これ、短調やなあ」
　私　「ツル？」
　客A「それ、丹頂ヅルや。俺が言いたいのんは音階の事や」
　私　「ああ、短調て、マイナーの事かいな？」
　客A「この曲はビーマイナー(Bm)かな？」
　私　「歌がイイからイーマイナー(Em)や」
　客A「いや、声が甘いから、あーまいなー(Am)」
　私　「歌は静かにして聞いたらんなアカンがな。シーッ、シーマイナー(Cm)」

　彼女が歌い終わった。

　客H「アンタら、ちゃんと聞いてた？」
　私　「聞いてたで、唄、うーまいなー(上手いなあ)」
　客H「それ、音階には無い！」

　一句：マイナー・ギャグ　出つくして、もう　で(出)ーまいなー(Dm)