12月に入ってもなかなか寒波がやってきません。日本海側の雪は平年に比べ少なくなっています。一方、太平洋側は冬晴れは続かず、冷たい雨が降り、急な寒さの日も。暖冬傾向ではありますが、寒暖差に注意が必要な状況がこの先も続きそうです。
今年の冬 なかなか寒波来ず
今年は12月に入ってもなかなか寒波がやってきません。寒気は入っても一時的で、長くは居座っていないのです。(寒気とは周りの空気に比べて低温な空気のこと。寒波とは広い地域に2~3日、またはそれ以上にわたって顕著な気温の低下をもたらすような寒気が到来すること。)
冬型の気圧配置は続かず、「日本海側は雪、太平洋側は冬晴れ」といった冬の天気分布の日は少なくなっています。
上の表は「積雪の平年比」と「10日間の日照時間の平年比」です。北海道や本州の日本海側の雪は少なく、積雪は平年に比べ軒並み少なくなっているのが分かります。また、日照時間も平年より多く、例年より晴れの時間が長くなっています。一方で、太平洋側は冬晴れが続かず、ここ10日間の日照時間は平年に比べ少なくなっています。
寒気の流れ込みが弱く、今のところ暖冬傾向といえますが、毎日、暖かいワケではありません。関東など太平洋側は度々冷たい雨が降り、日中も気温が上がらず、寒くなっています。例えば、7日(土)は関東では冷たい雨に、冷たい北風も加わり、東京都心でも日中の気温は5度くらいで経過しました。17日(火)もどんよりした空模様で、東京都心の最高気温は9.7度と1月並みの寒さとなりました。一方で、晴れた日には気温がグンと上がり、12日(木)の東京都心の最高気温は18.9度と師走とは思えない暖かさでした。
このように、今年の12月の天気の特徴の一つが「気温のアップダウンがかなり大きい」ことといえます。
この先は?
この先、10日間も強い寒気の流れ込みは予想されていません。冬型の気圧配置は続かず、本州の南を低気圧や前線が度々進む予想です。クリスマスにかけても日本海側で雪の日が少なく、太平洋側では天気がぐずつくでしょう。21日(土)から23日(月)にかけては太平洋側の沿岸部を中心に雨、25日(水)から26日(木)にかけては全国的に冷たい雨や雪が降る見込みです。
気温のアップダウンの大きい状況もまだ続きそうです。18日(水)は関東以西で最高気温が広く15度を超えるなど1か月くらい前の暖かさになりますが、その後はまた冬の寒さになるでしょう。26日(木)は真冬並みの寒さも予想されています。暖冬予想だからといって毎日、暖かいワケではありません。日々の気温差が大きく、かえって体に負担がかかることもありそうです。天気予報で日々の気温の変化もチェックし、服装選びをお気をつけ下さい。