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民法とイメージ記憶訓練

 民法は他の法律(憲法・行政法・刑法・労働法)に比べ、学習内容がとにかく多いことが特徴です。憲法の5倍は軽くあるくらいです。


 そのため、民法では学習法を間違えると丸暗記に頼るタコツボ学習法になります。そういう民法の学習をすると、間違いなく民法の学習を放棄する羽目になります。


 民法の学習においては、特に①体系を意識しながら、②学習項目を暗記することがポイントです。難しい試験では、民法総則の知識や債権や物権の知識をクロスさせないと解けない問題も頻出していることを考えると、丸暗記では到底太刀打ちできないことがお分かりいただけるでしょう。


 ②の暗記に関しては、イメージしながら学習することが重要です。何故なら、法律の条文は抽象的故に、素読しても頭に残らず自分でその条文を具体的事例に当てはめてみるという作業が出来るようならないからです。


 では、どうやってイメージし易い頭に切り替えるかが問題になります。そこで私が使用しているのは、①実際の当事者になってどのような利害が絡んでいるのか、②ネタを仕入れてそれに当てはめる、の2
つの方法を採っています。


 ①の方法は、当事者間の利害関係を意識しながら判例を読むだけです。②の方法は、『ナニワ金融道』『カバチタレ!』などの、法律の知識が詳しく書いてある漫画を読むことです。民法177条(不動産登記)を一例にイメージ記憶訓練を取り入れてみましょう。


 民法177条ではチェックすべき判例が50近くありますので、丸暗記だと負担が大きく、かつ記憶の定着率も悪いです。しかし、『ナニワ金融道1巻』を読んだことがあれば、どういう事例で活用するのかという条文かが簡単に分かります(この漫画では、他人所有の一等地の登記を改竄して、相手に自己所有であることを思い込ませ、それを担保にして受けた融資金を詐欺で掠め取るという手法が書いてあります)。

 民法は具体的事例に当てはめて問題を解決するためにあるのです。本来は学習して、とても楽しいものです。イメージ記憶訓練を意識すれば、民法学習の本来の楽しさが取り戻せるはずです。 大西隆

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