“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

絵本作家「加古里子」(かこさとし)

2014年06月25日 12時24分25秒 | 育児
 2014.6.24のNHKのお昼前の番組で絵本作家の加古里子さんが登場しました。
 御年88歳。何と東京大学工学部の卒業生。
 作品では「だるまちゃん」シリーズが有名ですね。

 個人的には、天文少年だった中学生時代に「宇宙」(1978年)という絵本を買って、当時付き合っていた女の子にプレゼントした記憶があります。
 ありがた迷惑だったかなあ・・・。

 その活動歴は長く、1950年代に最初の絵本を出版しています。
 つまり、50年以上になるのですね。
 それ以前は電気関係の仕事の傍ら、紙芝居を自作し、近くの公園で子どもを集めて話した時代があったとのこと。
 その頃の話を興味深く聞きました。

 子どもは面白くないと、飽きてどこかに行ってしまう。
 集まった子ども達が、紙芝居を終えたときにはほとんどいなくなってしまうこともあった。
 そういうときは「なにくそ」と悔しさをバネに、もっと面白い紙芝居を作ってリベンジ。
 これを繰り返しているうちに、子どもが喜ぶ紙芝居のキモがわかってきた。
 ついつい教訓的なエンディングを考えがちだけど、それは子供に全く受けない。


 なるほど。
 現場で子どもたちに鍛えられたのですね。

 性善説、性悪説があるが、子どもは“プチ悪”という面を持っている。
 それを自ら考えて克服していく手助けになればと思って絵本を作っている。


 という言葉も印象的でした。
 よいところも、悪いところも認めて、自分で考えるよう仕向ける。

 子育ての原点ですね。

 昔、加古さんの絵本に親しんだ子どもたちは大きくなって親になり、その子どもたちが同じ絵本を楽しむ時代になりました。
 なんと、昔の話の続編を今も書いているそうです。

 脱帽。