“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

子育てのキーワードは「受容」、平和のキーワードは「寛容」

2014年12月14日 09時40分46秒 | 子どもの心の問題
 私は小児科医としての経験から、子育ての肝は「受容」だと感じてきました。
 いや、大人でも健やかに生活するためには「他人に受容されること」が不可欠だと思います。

 最近、「受容/寛容」に関する印象的な場面に2つ出会いました。

 ひとつは、NHKの「エデュカチオ」という番組。
 尾木ママとタレントの東山君が子育てについて考える内容です。
 11/29のゲストはノンフィクション作家の北村年子さん;

■ 「“まぁ いっか!”で変わる子育て 北村年子さん
 子どもの力を引き出す「エデュカチオ!名人」。今回は子育てや教育について長年取材を続けているノンフィクション作家の北村年子さん。母親向けの講演会などを行い、まずは親自身が不完全な自分を認め、ありのまま受け入れることで、わが子にも穏やかに接することができると説いている。自身の子育て経験や、親も子も自分を好きになり、楽になる方法、また、子どもの自尊感情を高める親の関わり方などについて、その極意を伺う。


 北村さんの「子どもを許すためには、まず自分を許さなくてはダメ」というコメントに目から鱗が落ちました。
 おそらく、この番組を見た大人は皆私と同じく「ハッ」としたことと思います。
 これは大人一般にも共通して云えることでもないでしょうか。
 「他人を許すためには、まず自分を許さなくてはダメ」と。

 と、気づきつつも、なかなか自分を許せない人間がここにいます(苦笑)。
 それができたら、どんなに楽になることか・・・。
 おそらく、世界中のヒトが自分を許すことができるようになれば、他人にも寛容になり、宗教対立を初めとした争いが減るのかもしれませんね。

 もうひとつは2014年ノーベル賞授賞式。
 ノーベル平和賞をもらったサティヤルティさんはそのスピーチで「問題はイントレランス(不寛容)だ」と強調しました。
 意味するところは、ある宗教が他の宗教を認めずに排除すること。世界の宗教戦争の肝ですね。
 なるほど、と思いました。