“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

NEXT 大阪中1殺害事件 File.1 「子どもたちの世界に何が」

2015年10月13日 08時20分45秒 | 子どもの心の問題
2015.9.23放映(NHK)

 家に居場所がない子どもは、昔は外見でわかった。
 髪を染めたり、突飛な服を着たり。
 しかし現在、外見はふつうに見える子どもが深夜の町を徘徊している。

 中高生は夜の町が怖くないのだろうか?
 スマホの「LINE」が登場してから、一人でいるのに一人でないような不思議な感覚が芽生えた。
 「LINEでつながっているから怖くない」
 ・・・件名の事件もLINEでのやり取りが話題になりました。
 
 どこにも自分の居場所がない、話を聞いてくれる人がいない。
 居場所を求めてLINEに依存する子どもたち。
 出会い系の人はやさしいから、危ないとは思いつつも、つい誘いに乗ってしまう。

 これって、繰り返し男に捨てられるホステスと同じ心理状態です。
 「ウソとわかっていても優しくしてくれるからついて行ってしまう」

 このような人々を作り出す社会を、先進国と言えるのだろうか。

番組内容
 先月(2015年8月)、大阪で起きた中学一年生が殺害された事件。2人の少年少女は、夜の街で過ごす中で、事件に巻き込まれた。子どもたちの世界に何が起きているのか。2人と同じ寝屋川市で暮らす元教師、そして渋谷で子どもたちの見守りを続けるNPOの代表、2人の活動を通して、悲劇を繰り返させないための道筋を探る。VTRと生中継を交互に折りまぜて、これまでにないドキュメンタリー。


プロフェッショナル仕事の流儀「子ども・若者訪問支援ー谷口仁史」by NHK

2015年10月13日 07時54分09秒 | 子どもの心の問題
2015.8.31放映(NHK総合)

 人間を含めた哺乳類は、母子が密着して育つ動物です。
 諸般の事情により親からの「そばにいるよ」というメッセージが届かないと、子どもはまともな人間に成長できません。
 谷口さんは佐賀県の「NPOスチューデント・サポート・フェイス」代表で、親ができなかったことをフォローしています。
 当然、大変なエネルギーが必要です。 

 日本社会を「子どもが伸び伸び成長して大人になる」という視点から再構築しないと、日本の未来はないと感じました。

番組紹介
◇ どんな境遇の子も、見捨てない
 ひきこもり、不登校、自殺未遂・・・社会の人間関係に傷つき、心を閉ざした若者たちの多くが、悩みや苦しみを誰にも打ち明けられず、孤独の中で暮らしている。そうした若者たちを救うため、谷口は“アウトリーチ”と呼ばれる訪問支援を行う。若者たちのもとに、こちらから出向き、直接支援する手法だ。谷口は、このアウトリーチの達人と言われる。
 「ひきこもりや不登校、そして非行など、若者たちが抱える課題は、社会から孤立することによって深刻化しやすくなります。そうした若者が自分から相談施設に足を運ぶことは難しく、彼らが自立に向けたきっかけを得るには、アウトリーチが必要なんです。」
だがアウトリーチは、極めて高い援助技術を要し、熟練の支援者でも取り組むことが難しい。心を閉ざした若者との直接接触はリスクが高く、彼らをさらに追いつめ、状況を悪化させる恐れもあるからだ。しかも、谷口への相談のほとんどは、複数の支援機関がすでに本人との信頼関係の構築に失敗し、対応できなかったケース。そのため本人の、支援者に対する不信感や拒否感が強い場合が多い。最大の難関は、最初のアプローチだと谷口は語る。

◇ 価値観のチャンネルを合わせる
 谷口は、心を閉ざした若者たちと会う前に、彼らについて必ず綿密な分析を行う。本人の好きなこと、性格、生活リズム、嫌がるNGワードなど・・・。あらゆる情報を家族や周囲の関係者から徹底的に聞き取り集めるのだ。そうした情報の中から本人にとって受け入れやすい言葉や態度を考え、心を開く糸口を探る。
 例えば、ネット依存の状態にある若者には、インターネット上のゲームの世界から会話を呼びかける場合もある。本人との信頼関係を築くことができなければ、支援は始まらないと谷口は言う。
 「心を閉ざした若者たちに共通するのが、“自分のことを誰も分かってくれない”といった感情なんです。われわれが訪問するときには、少なくとも“この人だったら自分のことを分かってくれるかもしれない”と思ってもらわなきゃいけないんです。まずは本人の価値観にチャンネルを合わせていくことが必要です」