日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

「志賀直哉はなぜ名文か」(山口翼著)

2017-04-22 07:56:48 | エッセイ
副題ーあじわいたい美しい日本語ー
祥伝社新書、2006年発行
※ 著者の名前は「つばさ」ではなく「たすく」と読むそうです。

志賀直哉は「小説の神様」と呼ばれているそうです。
しかし、私はほとんど読んだ記憶がありません(^^;)。
ただ、この本の題名に惹かれて購入、読みはじめました。

う〜ん、著者によると、直哉は日本語の曖昧さを上手く利用して複雑な構造の文章さえ読みやすくしてしまうマジックを使う、という感じかな。
確かにサラサラと読む分には読みやすいのですが、著者が賛美している例文中にも「このてにはをはおかしくないか?」と突っ込みたくなるところもありました。

まあ、私の日本語の未熟さ故のクレームと笑ってください。

私としては、コラムの中に少し出てくる森鴎外のかちっとした文章の方が好きであることを自覚させられた、という収穫がありました。
雅文調の樋口一葉はもっと好きです(読みこなせませんが)。