日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

新型コロナ予言の書「復活の日」 by 小松左京

2021-09-23 16:24:40 | 趣味
私は中学高校時代、SF小説を読みふける、ちょっと変わった少年でした。
海外の作品がメインで、日本人SF作家による作品は少なかったのですが、
光瀬龍、眉村卓、小松左京はお気に入りでした。

小松左京は短編をよく読みました。
そのストーリーの壮大さに度肝を抜かれることしばしば。
今での印象に残っているワンシーンがあります。

子どもの探検ごっこで、ちょっとした洞穴のようなところに迷い込み、
その先にあった光景は・・・「赤茶けた土埃が舞う廃墟」だった。
背中がゾクゾクしたことを覚えています。

小松左京の代表作である「復活の日」「日本沈没」も本棚にはあったのですが、
映画化されて話題作になったため、天邪鬼の私は敬遠して読まなかったような気がします。

さて、NHK-BSの「アナザーストーリー」で小松左京が取りあげられました;



“復活の日”の衝撃〜コロナ“予言の書”(初回放送:2020.9.1、2021.8.19再放送)
新型コロナウイルスの猛威を半世紀以上前に予言した小説があった!
小松左京のSF小説「復活の日」。人を死に至らしめる未知のウイルスが世界中にまん延し、人類が滅亡の危機に立たされる!
小松は「日本沈没」でも大震災後の日本の危機を予見。なぜここまでリアルに未来を予想できたのか?そして、現実がその小説世界を後追いしたとき、彼はどうしたのか?原点となる戦争体験、絶望の果てに見た未来への希望を解き明かす。

彼の知人たちの“小松左京論”が次々と紹介されます。
SF作家仲間の豊田有恒、筒井康隆、
ウイルス学者の畑中正一、
文化人類学者の加藤秀俊・・・
知人たちの分野が多岐にわたり、私は“京都学派”という言葉を思い出しました。
狭義には西田哲学の流れを指しますが、より広く派生した京都学派の私のイメージは、
「専門分野の垣根を越えた学問を創り出す学風」。
専門分野をひたすら追求する東京大学と違って。
例えば、梅原猛、例えば、梅沢忠夫。

小松左京も博識で、専門家も唸らせる科学的知識に裏付けされたSF小説を得意としました。
彼の自伝で、ノーベル賞学者の湯川秀樹博士のインタビュー取材をしたことがあり、
湯川博士と同じレベルで会話ができるのでたいそう盛り上がったと書いてありました。

前置きが長くなりましたが、小説「復活の日」。
これはウイルス兵器が漏れ出して世界に広がり、人類絶滅の危機を迎えるというストーリー。
ウイルスによるパンデミックの状況を細部まで描写し、
それがあまりにもリアルなので50年以上たった今、
「予言の書」と呼ばれるようになりました。
一方で「細菌兵器による戦争」という側面も持ち合わせます。
そして難局に残された1万人弱のサバイバルがはじまるという結末。

彼の世代は終戦を経験しています。
空襲の焼け野原に焼け焦げた死体の山が目に焼き付いている、と云います。
小松左京がSF小説を書くキッカケになったのは、やはり戦争体験であることを番組は紹介していました。

彼が晩年に残した、阪神淡路大震災の取材記、
それと東日本大震災の手記を読み直してみたいと思いました。


“加齢臭”とその対策

2021-09-19 07:18:32 | 趣味
中年男性の気になるニオイ、その2。
“加齢臭”です。

前項と同じく。NHKラジオの「健康ライフ」から。

“一般的に加齢臭は、「枯れ葉・古本・古い畳のようなニオイ」と表現されることが多いです。・・・加齢臭の原因は、皮脂(ひし)、つまり皮膚の脂が太陽の光などを浴びて変化してできる「2-ノネナール」という成分です。”

キーワードが出てきました。
「皮脂」+「太陽光」→ 「2-ノネナール」
“おじさん臭”の、
「汗・乳酸」+「細菌」→ 「ジアセチル」
とは別物なのですね。

果たして「2-ノネナール」の実態は?

“加齢臭は、大体50代を超えると気になり始めます。年齢を重ねると皮脂の分泌量そのものは減っていきますが、脂の種類が変化して、2-ノネナールができやすくなるんです。・・・これはすべての人に当てはまりますので、皮脂が酸化すれば加齢臭が出てしまうんです。女性は皮膚の脂の量が男性の8割ほどといわれていますが、男女でそんなに差がありません。・・・若い人の脂は変化してもにおわないけれど、年齢を重ねた人の脂は変化したときににおってしまうのですね。”

なるほど、皮脂の組成が加齢と共に変化してニオイやすくなる(2-ノネナールができやすくなる)のですね。女性も例外ではないと。
ではその対策は・・・身体を念入りにゴシゴシ洗って皮脂を落とせばよい、と考えがちですが、そうでもないらしい。

皮膚の脂を落としすぎると、加齢臭対策としては逆効果なんです。そもそも皮膚の脂は皮膚を守るために分泌されているものですから、落としすぎてしまいますと逆に分泌量が増えてしまうんです。・・・体を洗うときは、泡立てたせっけんを体全体に手で伸ばすように、優しくマッサージするように洗うほうが加齢臭予防には効果的です。せっけんをつけて洗えば、優しく洗っても加齢臭のニオイ成分は十分洗い流せます。”

それから、食事でもある程度予防できるようです。

“抗酸化作用の高いものを食べることで皮脂の変化を防げることが分かっています。イギリスで行われた研究ですが、抗酸化作用がある「アントシアニン」を多く含んだカシスという果物を1週間毎日6グラム食べると、加齢臭の原因の2-ノネナールが47%も減少しました。・・・カシスに近い果物ですと、ブルーベリーにもアントシアニンが多く含まれています。生で食べなくてもいいので、例えばブルーベリージャムといったものでも効果が期待できます。1日にスプーン1杯でも食べれば十分です。パンやヨーグルトと一緒に食べてみてください。”

んんっ、ここまで来て耳慣れた「アントシアニン」「カシス」「ブルーベリー」の名前が出てきました。

それから、香水の上手な使い方も指南されています。

“例えば加齢臭。枯れ葉や古本のようなニオイです。シトラス系や森林調の香水で爽やかな香りを補うと、いい香りになります。ウッディ系の香水やムスク系のような甘くて上品な感じの香りは、加齢臭をマスキングできず、かえって変なニオイになってしまうことがあります。”

んんっ、森林調とウッディ系ってどこが違うの?とツッコミたくなる記述ですね。
こちらを読むと、「フゼア・フレッシュ」がよさそうです。
でもこちらを読むとちょっとニュアンスが違う・・・よくわからなくなってきました(^^;)。

アラ還の私はまさに“おじさん臭”の“加齢臭”の当事者です。
汗をこまめに拭き、レストランではおしぼりで顔を拭き、身体は優しく泡で洗い、ブルーベリーを食べて人に嫌われないよう努めます(^^;)。
でも「朝シャン」はなあ・・・。



“おじさん臭”とその対策

2021-09-19 06:59:16 | 趣味
「おじさんは臭い」
「お父さん、臭い」
と嫌われ者の中年男性。
このニオイの正体とは?

こんな記事が目にとまりました;

汗臭さが充満する「中年男性臭」

健康ライフ」はラジオのNHK第一放送の朝5:38分頃から約5分間の番組。
私は出勤時間が早く、通勤中に聞くことが多いです。

“中年男性臭は、と一緒に出る「乳酸」という物質を皮膚表面にいるが分解したときに出る「ジアセチル」がニオイの成分のもとになっています。乳酸は筋肉を使うとより多く分泌されます。中年男性は特によく汗をかきますので、「中年男性臭」といわれているんです。”

キーワードが出てきました。
「汗・乳酸」+「細菌」→ 「ジアセチル」
ですね。
対策として、まず敵を知ること。
ジアセチルの発生が多い時間帯もわかっているそうです。

“中年男性臭のニオイ成分、ジアセチルが発生している時間帯を調べたところ、よく出る時間が1日のうちに2回ありました。・・・朝と夕方です。
夕方は、より正確に言いますと、午後4~5時の間がジアセチルの発生量が多いんです。1日活動してかいた汗から発生していると考えられます。
朝は6~7時の間です。ちょうど目覚めるくらいの時間に汗の量が増えてくるんです。寝ている間にかいた汗からも、夕方と同じくらいの量のジアセチルが発生しているんです。”

朝起きたときはもうにおっている・・・その対策としては“朝シャン”。

“朝出かける前にもシャワーを浴びて、ニオイの対策をする・・・ジアセチルは、朝にシャワーを浴びることで3分の1にまで減らせることが実験で分かっています。・・・きちんと頭も洗うことです。ジアセチルは、特に後頭部から多く発生することが分かっています。髪の毛にも付着していますが、頭皮で発生していますので、頭皮をきちんと洗い流すことが大事です。”

それから・・・レストラン・喫茶店のおしぼりで顔を拭く所作は“おじさん”の定番ですが、実はおじさん臭対策としては〇なんだそうです。

汗はかいたらこまめに拭くことが大事です。・・・もしハンカチを使う場合には、ぬらして使ったほうがいいです。また、市販の汗拭きシートも便利だと思います。・・・特に顔や首筋の汗は、放っておかずにこまめに拭きましょう。
レストランなどで、出されたおしぼりで顔を拭いているおじさん・・・実はこれ、体臭ケアとしてはとても有効です。”

さらに香水の上手な選び方も;

“中年男性臭はヨーグルトやチーズのような発酵食品に近いニオイなので、フルーツ系の香りならマスキングできます。ただし、シトラス系の香りだとマスキングできません。グリーンアップルやパイナップルなど、シトラス系以外のフルーツの香りがおすすめです。あとは、加齢臭にもおすすめの森林調の香りは中年男性臭とも相性がいいので、森林調の香水で爽やかな木々の香りをまとうといいかもしれません。”

むむっ、おじさん臭+加齢臭の解決策は「森林調香水」(=グリーン系?)一択とな!?
私の好きなシトラス系はダメかあ。
私はペンハリガンとかクリードなどの老舗ブランドが好みなので、「エンディミオン コロン」(ペンハリガン)などが候補かも。
個人的にはサンタマリア・ノヴェッラの「ノスタルジア」が好きなのですが、クラシックカーをイメージした「焼けたゴム臭」「ガソリン臭」「ウッディ」は合わなそうですねえ、残念(T_T)。
こちらもお気に入りのパパスのオードトワレは大丈夫かな。

ちなみに、“おじさん臭”と“加齢臭”は別物だそうです。
“加齢臭”については次項で。