録画してあった番組を連休中に見ました。
■ コズミック フロント☆NEXT 「占星術に魅せられて~星座をめぐる物語~」
日々、生活の中で目にする12の星座による星占い。誰しもちょっとは気になるはず。その歴史は古く5000年ほど前のメソポタミア地方に始まる。人々がなぜ占星術を脈々と受け継いできたのか、その秘密を現代の占星術大国イギリスに探る。エリザベス女王の運勢を星から読みとく占星術サークルの女性たち、占星術で修士号のとれる大学などなど、そこには私たちの知らない、占星術の深い世界が広がっていた。
出演:鏡リュウジ ほか
「占星術」というと、現在では科学・学問の分野から外れる余興的なものというイメージですが、
中世ヨーロッパの名だたる天文学者(ガリレオ、ケプラーなど)たちはみな占星術も行っていたそうです。
英国では今でも占星術師養成専門学校があるそうです。
星座はギリシャ神話の時代からありますが、
歴史の中でいろんな人がいろんな星座をつくってきて、
あるときその数が100を越え、収拾がつかなくなったため、
1926年に世界会議を開いて88の星座に絞ると共に世界共通の星座にしたという歴史があります。
私は9月生まれの乙女座ですが、番組の中で興味深い乙女座のエピソードが紹介されました。
ギリシャの農業神デメテルとその娘ペルセポネの物語です。
ペルセポネが妖精たちと共に花を摘んで遊んでいたとき、
以前から彼女に惹かれていたプルトーン(冥界の王)が一瞬で彼女をさらって冥界へ連れて行ってしまいました。
悲しみに暮れるデメテルが家に引きこもると、
自然界は太陽が昇らなくなり、それがずっと続いてしまい、農作物が取れなくて民は困り果てました。
神々の長であるゼウスがこれを見かねてプルトーンを諭し、ペルセポネを地上界に戻してもらいました。
しかし、ペルセポネは冥界の食べ物(ザクロを4粒)食べてしまっていたので、
1年のうち4ヶ月は冥界にいなければならないという決まりに縛られることになりました。
その4ヶ月間、デメテルは悲しんで引きこもってしまうので、
太陽のない寒い季節が毎年訪れるようになりました。
これが冬、そして四季の始まりとされています。
この話、日本神話の天照大神の天岩戸伝説に似てますね。
さて、番組では日本の星座も扱っていました。
そこで懐かしい名前を聞きました。
日本の星の名前を採集して本を書いた野尻抱影氏です。
実は私、高校生の時の彼の著書を読んで憧れた一人です。
当時、望遠鏡で星を眺め、SF小説を読みあさる宇宙に憧れた少年でした。
しかし部活動のテニスにも熱中して練習に明け暮れました。
その結果、インターハイにも出場できました。
大学に入り、テニス部をとるか天文部に入るか迷いに迷ったのですが、
結局テニスを選んだため、私は自分の星空を失って今日に至ります。
そうそう、今年はペルセウス座流星群がもう見えるそうですね。
高校生の時、友人を誘って「ペルセウス座流星群観測会」を開きました。
アパートの屋上に4名が待機し、3人が三方の空を担当し、
一人が記録係になり、1時間ほどずっと空を眺めていました。
合計100個以上の流れ星を観察することができました。
一人30個以上です。
そんなことを思い出しながら番組を見ていました。
番組では野尻抱影氏の後を継ぐ北尾浩一氏が紹介されていました。
ああ、もし大学で天文部に入っていたら、
私自身が日本の星の名前を採集していたかもしれないなあ。