日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

星の王子さまの世界旅

2020-05-07 15:36:18 | 趣味
The Miracle of the Little Prince
<内容紹介>
子どもの心を失いかけた大人をドキリとさせるサン=テグジュペリのベストセラー文学が、ダリジャ語を使うサハラの遊牧民や、北極圏のサーミ人、エルサルバドルで民族語を失いかけた先住民の“教科書”となった。「井戸」「キツネ」「バラの花」などその土地にない言葉も多いが、人々は類似の表現を編み出していく。4Kで撮影したダイナミックな景観に、「大切なものは、目に見えない」といった言葉が重なってゆく至極の世界旅行。

世界の中で、消滅していく民族がいます。
これすなわち、消滅していく言語もあるということ。

有名なサン・テグジュペリの「星の王子さま」。
この本は世界中の言語に翻訳されているそうです。

それは、優れた作品という面と、
翻訳することにより、消えつつある言語を保存する目的も兼ねている。

この番組は、星の王子さまの世界観を、いろんな国のいろんな言語を話す人々の視点から眺めた内容でした。

私が「星の王子さま」を最初に読んだのはいつのことだったか・・・高校生の頃でしょうか(もう40年前)。
正直言って、ピンと来ませんでした。
実は今でもピンとこないのですが(^^;)。

メインテーマは「絆」(Bond)。
おそらく、これを渇望している人には響くのでしょう。

私は絆を求めていないんだろうか?
自問自答しても、答えは見つかりません。

私の好きな映画「君の膵臓がたべたい」のアニメ版を先日観ました。
この映画の中のヒロインは「星の王子さま」の大ファン。
最後のシーンは、ヒロインが星の王子さまに扮して、相手役の男の子の、そして二人の関係の分析を始めます。
思春期の男女が近づくと、そこに恋が始まるという単純なオチではありません。
周囲との繋がりの中で自分を見つける女の子と、
周囲との繋がりを絶って自分を見つめる男の子が、
強力に引かれ合うのです。

なんとも素敵なシーン。

その繋がりで、昔録画してあったこのドキュメンタリーを見ることにしたのでした。
でも、まだピンとこない・・・。

<参考>

【番組の見どころは?】
この番組は、サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」を通じて、失われそうになっている民族の言葉を語り継ぐ人々の物語。なんといっても見どころは、美しい風景と言葉が紡ぎ出すファンタジーあふれる映像世界です。
舞台は、モロッコの砂漠、雪深いラップランド、エルサルバトルに、フランス。物語を通して、世界中を旅します。モロッコの砂漠で暮らすベルベル人は、「砂漠が舞台の『星の王子さま』は自分たちの文明や歴史を映し出す鏡のようだ」と語ります。白銀に包まれたラップランドでは、少数民族の言葉を話していたことから周りとの疎外感に悩んでいた少女が、自分の境遇を作品に重ね合わせることで、勇気を得ます。ほかにも、民族の言語を失ったエルサルバトルの先住民たち、フランスで暮らしながらチベット語を守る活動をしている女性、それぞれが、「星の王子さま」を自分たちの言語で伝えることで、その伝統やアイデンティティーを次の世代に残そうとしています。
言葉を通じて、まだ見ぬ場所へとあなたを誘う、ちょっと不思議な世界旅です。

【この番組を取材するなかで新しい発見や、驚いたことはありましたか?】
私は、小さいころ「星の王子さま」が大好きでした。大人になった今、この番組を通して改めて「星の王子さま」を読み返し、気づかされることがたくさんありました!王子さまがキツネや商人と交わす会話は、“生き方”についていろいろなことを示唆してくれます。
番組に登場する人たちのインタビューにも格言がいっぱい。その中から心に残った言葉をひとつ。「言語というのは人のアイデンティティーの根幹を形づくるもの」というインタビューです。日頃、私はどんな言葉を紡いでいるだろう…と思い返し、反省しました。“言葉”をもっと大切に扱おう、そんな気持ちがフツフツと…。
あなたにとって“言葉”とはなんですか?日頃、当たり前のように使っている言葉について考える、そんな夜を過ごしてみませんか。