日々雑感

読んだ本やネット記事の感想、頭に浮かんでは消える物事をつらつら綴りました(本棚7)。

珈琲豆の銘柄

2019-05-04 08:38:17 | コーヒー
珈琲豆の品種に続いて、銘柄(≒生産地)についても整理を試みました。

珈琲豆の銘柄

キリマンジャロ
・キリマンジャロ(アフリカ大陸最高峰の山)の麓で栽培。
・上質な酸味と珈琲の苦みのバランスがよく調和し、甘いコクと上品な香りに優れている。
・焙煎度(浅い〜深い)により様々な風味が楽しめる。
・栽培地の標高が高いほど香りがよく品質が高いとされている。

ブルーマウンテン
・“珈琲の王様”と称される。
・カリブ海に浮かぶ島国のジャマイカの山が名前の由来で、日本で流通しているブルーマウンテンの8割がジャマイカからの輸入。
・癖のない風味と口当たりの良さ、のどごしのバランスがとれたテイストが日本人好み。

ハワイコナ
・ジャマイカのブルーマウンテンと並んで世界最高の珈琲と称される。
・酸味が特徴的で、苦みが少なく甘い香りとスッキリさわやかな味わいはとても上品。
・ハワイ島南西部のコナ地区でのみ栽培されている。希少性が高く世界の珈琲生産量の1%以下(少々値が張る)。
・収穫は機械を使わず人の手で一粒一粒完熟したものだけが摘み取られる。

モカ
・ヨーロッパ諸国へ珈琲豆を輸出していたイエメンの港町の名前が由来。
・最も古い品種。
・独特の強い酸味と、モカ特有のフルーティーな豊かな香りが特徴で、甘みとコクを堪能できる。
・「モカ・シダモ」「モカ・ディマ」など収穫地の名前で呼ばれるが、どれも苦みより酸味が強いという味の特徴は共通している。

コロンビア
・生産国コロンビアは、美味しい珈琲を作るために必要な環境条件の「温度差」「降雨量」「日照量」が整っている。
・芳醇な甘み、柔らかな苦みとコクでフルーティーな味わいが特徴で、バランスのいいマイルドな珈琲。

マンデリン
・インドネシアのスマトラ島で生産。
・インドネシアではロブスタ種が多く生産されているが、マンデリンはアラビカ種。
・強めの苦みがコク深い。酸味が少なくほろ苦さのバランスが絶妙。
・ブレンドやカフェオレで飲まれることが多い。

エメラルドマウンテン
・アンデス山脈の麓に広がる地域で栽培され、栽培地はほとんど急斜面のため、機械ではなく人の手によって丁寧に作られている。
・コロンビア珈琲に分類されるが、その中でも厳選された、わずか3%未満の高級豆だけに付けられる呼称。
・甘い香りとコクに酸味と甘みがうまく調和した上品な味わい。

グァテマラ
・グアテマラ共和国は適度な降雨量と日照時間に恵まれ、ふかふかして耕しやすく廃水がいい火山灰土壌の性質を活かし、水はけのいい山の斜面や高原地帯での栽培が盛ん。
・甘い香りと少し強めの上品な酸味、ほどよい苦みのバランスがいい芳醇な味わいが特徴の珈琲。

コスタリカ
・コスタリカの気温は一年を通して低めで安定した日照量と降水量、適度な気温が保たれている地域。
・芳醇な香りとしっかりした苦み、控えめな酸味がとても上品な味わい。フルーティーでさっぱりした後味が癖になる。

コピ・ルアク
・世界一高価で希少な珈琲。
・インドネシア産でジャワ島やバリ島などで栽培されている。
・完熟した珈琲の実のみをジャコウネコが食べ、その排泄物から採取する豆を集め、それを洗浄し乾燥させたもの。
・独特な香りが特徴的で、珈琲特有の酸味や苦みが少なくさっぱりしていて飲みやすい味。


<参考にしたHP>
コーヒー豆って何種類あるの?人気の品種とおいしい飲み方をチェック(MACARONI)



それにしても、なぜ品種で呼ばれず銘柄・生産地で呼ばれるのか、不思議ですね。
それに答えてくれるHPを見つけました;

品種ではなく、産地の名前で流通するコーヒー豆(通販コーヒー完全ガイド)

珈琲豆の品種

2019-05-04 07:33:09 | コーヒー
私は珈琲好きです。

学生時代から缶コーヒー好きで、新しい製品が発売されると飲み、自動販売機で飲んだことのない缶コーヒーを見つけると飲み・・・何時の頃からか(働き始めた頃?)毎朝缶コーヒーを飲む習慣が定着しています。
そして10年ほど前からドリップパックを飲むようになり、その後豆を購入して自分で挽いてドリップで入れるようになりました。
珈琲豆は主に通販で購入。
その変遷は、まず土井珈琲、その後伊東屋珈琲、そしてしげとし珈琲などなど。

最近は珈琲豆を売る喫茶店として、地元の「珈琲処 晴れ晴れ」にお邪魔して珈琲談義を楽しみながら自分の好みの珈琲を探すところまできました。
先日はこだわりの頑固オヤジ健在の「珈琲音」にもお邪魔しました。

珈琲談義をしていて、自分が珈琲豆についてあまり知らないことに気づきました。
銘柄ではなく、品種と由来ということです。
そこで、ちょっと整理しておきたいと思い、ネットで情報を集めてみました。

いつも思うのですが、味の表現方法があやふやでイメージが湧きません。
(例)「際だった風味」「舌触りが軽い」「独特の風味」「香水みたいな香り」等々。
それに焙煎の深さで酸味と苦みの味わいはコントロール可能なので、ほんと味表現は参考になりません。
各品種を比較した表のようなものがないか、検索したところ、下の図を見つけました(Burg Kaffee, ブルグコーヒーのHPより)。苦みと酸味を座標軸にしてプロットしています;



んん、よく見ると品種と生産地がごっちゃになってますね。
もう一つ、こちらの図はコクと酸味/苦みの座標軸で表現しています(Bishop Coffee, ビショップ・コーヒーのHPより)。



う〜ん、こちらも品種と生産地、それからお店のブレンドがゴチャゴチャ。
これらを眺めながら、以下の説明を読むとわかりやすい・・・かな。

ここまで書いてきて、ふと気づいたのですが、ワインも生産地の気候や土壌により同じ品種でも違う味わいのワインに仕上がりますから、珈琲豆も同じ品種でも生産地により異なる味になるのでしょう。
だから品種間での単純比較は不可能なのですね。
すると、以下の各品種の味の特徴は“原則として”という断り書きがつくと考えた方がよさそう。

つまり、珈琲の味わいは、
・品種
・生産地
・焙煎度
・淹れ方
など多要素の影響により変化するため、複雑怪奇になってしまう。
整理しようと思って書きはじめたけど、整理できないという結論に達しました。


珈琲豆の品種
三大種:アラビカ・カネフォラ(ロブスタ)・リベリカ
流通量は、アラビカ7割、カネフォラ3割(近年は6割:4割との情報も)

系統図を見ながら読むとわかりやすいですね(「Café des Arts Pico」のHPより)。


ん、こっちの方が網羅しているかな。


1.アラビカ種
・原産地はエチオピア。飲み物として15〜17世紀に世界中に広まった最初の品種。通常、珈琲豆の染色体数は22本だが、アラビカ種のみ44本ある(だからアラビカ種とカネフォラ種の交配は難しい)。
・酸味が強く花のような甘い香り。
・神経質で病弱:病害虫や気温の影響を非常に受けやすく、デリケートで扱いにくい品種(※)。
・一般的に売られている豆の6割程度を占める。
・ブラジル、コロンビア、モカ、グァテマラ、マンデリンなど。
※ 過去にスリランカではサビ病により珈琲生産が全滅した歴史がある。

・代表的な品種紹介;
(原種)風味はよいが育ちにくく耐病性が低い
ティピカ種
 アラビカ種の中で最も古い品種。現在の流通量は全体の0.01%と少ない。
 綺麗で上品な酸味と際だった風味が特徴(②)。
ブルボン種
 ティピカ種の突然変異種で、インド洋にあるマダガスカル島(現レユニオン島)にイエメンから移植されたものが起源(③)。
 ブラジルでは珈琲の原型とされている。
 豆が小さく隔年収穫、かつ安定性が低い。流通量は少ない。
 丸い味わいで舌触りも軽く飲みやすい(②)。クリーンさの中にも心地よい酸味・甘味もありバランスがよい(③)。
スマトラ種
 インドネシア、マンデリンで発見された品種で、マンデリンに含まれている品種(スマトラ種と別けずにティピカ種と表記していることもある)。豆が大きく、生産性も高く、スマトラ式という変わった精製方法で精製される。
 重厚感のあるコクと苦み、独特の風味が特徴(②)。
ゲイシャ種
 エチオピア原産。名前の由来はエチオピア南西部のゲシャという地名から(芸者ではありません)。1931年にエチオピアで発見され、ケニア・タンザニア・コスタリカの研究所を経て、1978年頃にパナマに導入されたが栽培に失敗、時を経て2004年にエスメラルダ農園がゲイシャ種を育て上げ再登場して有名になった。現在ではパナマの他にコスタリカ、グァテマラなどでも栽培されている。
 生産性が非常に低い。
 味わいは独特で爽やか酸味と香水みたいな香りがグッと感じる(②)。
マラゴジッペ種】(マラゴジペ、マラゴジーペ)
 ブラジルのバイア州マラゴジペという場所で発見された品種で、ティピカ種の突然変異。
 木も果実も大きく丈夫(ふつうの珈琲豆の2倍)ではあるものの、収穫性が低い。
 風味はクリーミー(③)。

(品種改良後)耐病性が強いもの、風味を特化して作られたものなど様々。
カトゥーラ種】(カツーラ)
 ブルボン種の突然変異でブラジルのミナス・ジェライス州で発見された。ブルボン種同様に隔年収穫であるが、ブルボン種よりも直射日光やさび病に強い。
 ブルボン種より際だった酸味がある(②)。ティピカに比べると酸味が若干強い(③)。
ムンドノーボ種
 ブラジルで発見され、ブルボン種とスマトラ種を組み合わせて作られた。ムンドノーボとはポルトガル語で“新世界”という意味。ブラジルの農家ではほとんどこの品種が作られており、ブラジルの珈琲生産の約40%を占める。
 耐病性に強く生産性が高く安定して収穫できる(ブルボンの+30%)。ただ、樹高が3.5m以上と高く作業場不便(なためカツアイ種が登場した)。
 風味が劣る場合がある(②)。
カトゥアイ種】(カツアイ)
 カトゥーラ種とムンドノーボ種を組み合わせて作られた新しい品種。病虫害に強く、標高が低くても育てられる、生命力と成長力を兼ね備えた強い品種。
 味わいはブルボン種と同じく軽くて飲みやすい(②)。改良品種でありながら甘味もあり風味もよい(③)。
パカマラ種
 ブルボン種の突然変異のパカス種とマラゴジッペ種を組み合わせて作られた品種。とても大きい。生産量が少なく希少豆。
 ゲイシャ種に似た香水のような香りと独特の酸味が特徴(②)。

2.カネフォラ種(の中の代表種がロブスタ種)
・中央アフリカ原産。
・苦みが強くて渋みがあり、酸味が少ない。麦茶に似た香ばしい香り(②③)。アラビカ種よりも風味が劣る。特有の“泥臭さ”(ロブスタ臭、ロブ臭)があり、ストレートで飲むことは好まれない。
・カフェイン量やクロロゲン量(苦み成分)がアラビカ種よりも多い。
・病害虫に強く低地でも栽培可能、収穫量も多い。成長スピードが速い。
・安価で手に入りやすい。
・主な生産地はインドネシアのジャワ島、ベトナム、インドなどアジアが多い。
・ブレンドして苦みや臭みを和らげ、あるいは苦みやコクを加えたいときにブレンドの脇役に使われる。
・インスタントコーヒーや缶コーヒーに使われることが多い。

コニロン
ウガンダ
ロブスタ

3.リベリカ種
・風味が少ない(アラビカ種、ロブスタ種に比べて)
・西アフリカのリベリア共和国原産、栽培地域内での消費が主で日本ではほとんど飲まれることがなかった。
・現在はベトナムやフィリピンでも生産されている。
・低地での栽培が可能で過酷な環境下でも育つ強い品種。
・地域限定だった3つの特徴;
1)果実が成熟するのに時間がかかってしまう。
2)大木になるので収穫が大変。
3)収穫量が少ない。



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