2Bえんぴつ

DIYアドバイザー ホームセンター勤務20年
DIY埼玉の活動ブログ もの作りも大好き!

鍛造とは

2008年07月16日 12時12分43秒 | 勉強会・見学会      日本DIY・HC協会
鍛造とは字のごとく「鍛えて造る」ということです! と教わってまいりました
その歴史は古く 古代エジプト メソポタミヤではすでに鍛造加工された物が 
あったといわれています 当時を描いた壁画にも表されています

金属の素形材加工の種類

鍛造     金属を熱間 または 冷間で 鍛えて形を造る
鋳造     金属を溶かして鋳型に 流し込んで固める
プレス加工  金属の板を打ち抜き 曲げ 絞り等の加工で形を造る
粉末冶金   金属の粉末を押し固めた後、熱を加えて造る
フンマツヤキン   (プレスで成形→熱で加熱→もう一度プレス)

鋼とは 鉄はそのままで利用されることは少なく、炭素や鉄以外の
     金属を混ぜて 合金として必要な性質を与えて使います
     このような 合金を「鋼」といいます
      
     鋼の語源は 刃物に使用された金属を称した「刃金(はがね)」
     から来ているそうです 鉄に炭素が重量比0.3~2.0%程度
     混ざった合金で 金属組織学上はマルテインサント組織と
     呼ばれているそうです

日本古来の「たたら」製法は 日本刀などの玉鋼でご存じの方も
おられると思いますが 現在の製造法は 高炉で作られた銑鉄を
原料にして転炉で生産する 転炉製鋼法 (約75%)と
鉄・スクラップを 原料に電気炉で生産する 電気炉製鋼法(約25%)
たたら製法は 鋼の生産方法というよりは 日本刀等の為の製法として
ごく少量を生産しているに留まっているそうです

鋼は、錆びやすいと言う欠点はありますが 炭素含有量や 熱処理の仕方に
より 材料強度や 耐食性 磁気特性 熱膨張率を変えることが可能です
  
強度の高いものを 高張力鋼鈑(ハイテン)といい
軸受鋼は ボールベアリングの内外輪に使わる ものをいいます

合金の成分により 分類すると
炭素鋼 (普通鋼)
合金鋼 (特殊鋼)
ニッケルクロム鋼
ニッケルクロムモリブデン鋼
クロム鋼
クロムモリブデン鋼
マンガン鋼
 
使用する目的に応じて 工具鋼 高速度鋼 等 種類が沢山

鍛造品の特徴
 鍛造品は機械構造部品の基礎にあたる
① 材料の節約 製品の最終形状に近い形状 寸法に成型される
② 工作機械による切削工程が 省略 または 節減できる
③ 切削加工の困難な形状のものが量産できる
④ 組織が綴られ密となり 内部欠陥がない
⑤ 引っぱり強さ 硬さ などの機械的性質のばらつきが少ない
⑥ 製品形状に沿った 鍛流線(メタルフローが)得られる
叩き締めることによって出来る 年輪のように形に沿った
組織線 刀の鍛冶を連想してください
⑦ 寸法のばらつきが少ない

型鍛造
 ドロップハンマによる鍛造方法と プレスによる鍛造方法があるます
                 (プレス・アプセッタ等)
 鍛造機械に型彫りされた 上下一組の金型を取り付け この型内に
 素材を入れて 圧縮加工する方法です

プレス加工は寸法精度や 複雑な形のものも成型加工が迅速にできますが 
金型製作に手間と費用がかかるために同一形状の製品を多数製造する
量産タイプに使用されます 

エアドロップハンマは作業者の力量が 伴いますが複雑な形状が
製造可能です しかし 精密な金型設計が必要となります
 
こんな事を 教わってまいりました~ 近年の中国への金型設計図の
流出問題や 中小企業の財産である金型設計図の コピー問題も身近な
事として 感じられた 製造メーカー様の お話でした 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする