さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

英雄マラドーナ:神の手

2020-12-19 | サッカー
サッカー好きとしては語らずにいられない...マラドーナのこと。
なぜ、神の手なのかってこと。




~国交断絶状態にあった両国~

1982年。
アルゼンチンの東にあるフォークランド諸島をめぐって
アルゼンチンとイギリスの間で紛争が勃発。
約3ケ月、戦闘が続き、
両国ともに多くの犠牲者を出しました。

スペイン語ではマルビナス戦争。
イギリスが勝利しましたが、
アルゼンチンはまだ領有権を主張。

…そんな状況下でのワールドカップでした。



~メキシコ大会~

1986年。
遺恨を残したままのアルゼンチンは、
準々決勝でイングランドと対決。

イギリスは、メキシコ大会本選に
イングランド・スコットランド・北アイルランドとして出場。
…ウェールズはラグビーの方が強いのかな…。

戦争で負けて、まだ領有権を主張しているアルゼンチン。
国交は断絶したまま、迎えた準々決勝。




~試合~

無得点で始まった後半、
あの“神の手ゴール”でアルゼンチンが先制します。
試合会場に流されたリプレー映像でも、
その後、私達が何度も見ることになる録画でも、
はっきりとハンドであることが、誰の目にも明らかですが、
当時はVR判定などもなく、ゴールが認められました。

その後すぐに、伝説の5人抜きゴール。
マラドーナの2得点で、イングランドは破れ、
準々決勝で去ることとなりました。



~レッドカード~

もし、ハンドの判定が出ていたら…
エリア内なので、間違いなくイエローです。
当然、得点は認められません。
しかも、あれは“意図せず当たったハンド”ではなく、
明らかに拳を突き上げてのハンド。
現代なら間違いなくレッドカードでしょう。
得点が認められなかっただけではなく、
マラドーナは退場。2点目の5人抜きゴールもなく、
イングランドが準決勝に進んでいたでしょう。

しかも、得点王となったリネカーがいました。
優勝していたかもしれません。

1966年、開催国として出場し、初優勝をしたイングランドですが、
ワールドカップでの優勝はその1回のみ。
あの神の手ゴールがなかったら…。

イングランドでは“悪魔の手”と呼ばれているそうです。



~英雄マラドーナ~

敗戦したアルゼンチンが勝利したイングランド戦。
勝利に導いたマラドーナ。
敗戦国にもたらした歓喜。

ワールドカップ優勝。

誰が見てもハンドである1点目。
…たぶん、口には出さなくても、誰もがハンドだと思っているでしょう。

大会MVPを受賞したマラドーナ。
英雄となったマラドーナ。



1989年、両国は戦争の終結を宣言し、
翌1990年に正式に国交が回復しています。



~1990年~

1990年のワールドカップはイタリアで開催。
イングランドは準決勝でPKで敗れ、
3位決定戦で開催国イタリアに敗れ、4位に。
アルゼンチンは準決勝をPKで勝ち、
決勝では前回と同じ西ドイツと対戦。
今回は敗れてしまい、準優勝。

優勝した西ドイツは、年末に東ドイツと再統一され、
西ドイツとしての有終の美を飾る結果に。


…って、ドラマですよね。



R.I.P.


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