小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

ウソ勝ち

2011-06-27 04:13:15 | 武道・スポーツ
世間の人は、スポーツの勝ち負けにすごく関心があるようだが、私は、ほとんどスポーツの勝ち負けに興味がない。「ウソ勝ち」とは、空手家の南郷継正氏が言った言葉だが、つまり、たとえば柔道で勝っても、相手の力を利用する、柔よく剛を制す、ではなく強引に力で倒すような、ルールに違反してはいないが、美しさのない勝ち方だが。

世間の人は勝ち負けにすごくこだわるようだ。ここが私と世間の人との大きな感覚の違いである。体操など、着地でピタリと止まれるか、一歩踏み出してしまうかが、大きな点数の差になるが、私から見ると、一歩踏み出さないように、無理して踏ん張ってる姿は格好悪く見える。もちろん、一歩踏み出すか、ピタリと着地するか、は、踏み切り、や、空中での回転の安定性の結果という面もあるが、それ以上に、主観が入らない客観的な採点だから、という面が強い。私には、一歩踏み出しても、浮きのある回転、空中姿勢、高さ、などの方に目が向く。しかし、それは、採点法として、審判の主観が入ってしまう面倒な採点法になるから、とらないのである。それにしても、元選手だった解説者も、着地にやたらこだわるのは、あるいは世間の人と同調しよう、天邪鬼になると解説者として嫌われる、と思っている面もあるのではないだろうか。

水泳でも、一番の人が一番上手い泳ぎ方をしている、とは全く言えない。

そもそも、金メダルだとか、メダルがとれなかった、などというが、たまたまその時の対戦相手に自分より強い選手がいたか、いなかったか、ということに過ぎない。

私はどうしても、勝ち負けとは、他人との戦いではなく、自分との戦いとしか思えない。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウィンブルドン

2011-06-27 03:07:20 | 武道・スポーツ
二日前の金曜日に、「朝まで生テレビ」を見たら、予想通り、クッソつまらない。ので、チャンネルを変えたらテニスの試合をしていた。何か知らなかったが、ウィンブルドンのテニスだとわかった。もうテニスは、サーブがほとんどの試合みたいである。セカンドサーブも、力を緩めずファーストサーブと同じ位、強打している選手が多い。実際、ダブルフォルトが多い。ファーストサーブがコーナーに入れば、レシーバーはとれず、まずワンポイント取れるのだから、これは、やめられない、とまらないのカッパ海老せん、である。これからもテニスはどんどんサービスがメインの試合になるだろう。

トッププロの練習は、どのスポーツでもそうだが、技術の練習は、子供の頃からして身についているので、少なく、体力、持久力、筋力のトレーニングが90%か、そのくらいになっているのだと思う。そうしないと、時間が長い試合だと、結局はスタミナが切れて、体力負けしてしまう。そして、基礎体力をつけておかないと、ダッシュしたり、踏ん張ったりした時に捻挫や肉離れなど、怪我をしてしまう。プロスポーツ選手は、如何に怪我をしないか、との勝負である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工藤公康

2011-06-27 01:56:34 | 武道・スポーツ
プロ野球を見ていない私だが。

私が尊敬するプロ野球選手は、工藤公康投手である。

48歳で30年間も現役で、やりつづけている根性はすごい。

「すごい人間のすごい所は自分をすごい人間と思っていない所にある」
(私のアフォリズム)

の通り、本人は自分を凄い人間と思っていない。記録をつくろうとか、そういう邪念も感傷主義もない。淡々としている。

彼は、「限界というものは自分で作ってしまうものである」と言っている。そして日々の、厳しい筋トレや練習などで、体力を低下を阻止している。実際、見た目にも、体力もスピードも落ちていない。

48歳なら、普通なら、もうとっくに現役引退して、コーチやスポーツ解説者やタレント崩れになり、筋トレもピッチング練習もしなくなるから、腹が出て、足腰も弱り、もはや現役では、全く通用しない、たんなる老いぼれたオッサンになる。私はそういう人間に全く関心がない。

私は現役でやっている人間にしか興味がない。隠居した爺さんに対する敬老精神など、かけらもない。

私も一生、現役で頑張って生きるつもりである。隠居して、過去に浸って生きてられるような性格では、とてもない。

「人間は歳をとらない。人間は理想を捨てた時から老いる」

日本のプロ野球は、やたら途方もなく華やかで、練習でも音楽を流したりしてリラックスしてやっているようだが、それはそれでいいと思うが、調子がいい時に安閑として、その華やかさの世界に安住していると、結局は、スランプになった時、スランプを抜け出す方法を考えずにやってきたため、若くして引退となってしまうケースも多いだろう。野球は太っていても出来るので、ウェートも馬力に成りうるのか、どうかはしらないが、やはり体調管理に気を使わないと、重い体重で走ると、膝を痛め、体力の限界ということになって引退を早めるケースもあるのではないだろうか。

「平和な時に戦時の用意をし、試合では練習のようにリラックスして戦う」

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イチロー

2011-06-27 01:32:32 | 武道・スポーツ
野球をほとんど見ない私であるが。

イチローが、動画で、「野球関係者で尊敬できる人はいない」ときっぱりと言い切っていた。すごい。

私の造語だが。謙虚傲慢と傲慢謙虚のうち、傲慢謙虚な方だ。ちなみに、謙虚傲慢とは、謙虚なことを言っているヤツには、けっこう、本音では、傲慢なヤツが多い。世人は、実るほど頭を垂れる稲穂かな、とか、そういう人をかわいいと、思うからそれを狙っている下心のあるヤツがいる。ほとんどの人はそうだ。傲慢謙虚はその逆。世人に、かわいくないと思われるデメリットをとっても、本音を言う誠実な人間だ。

イチローにとって、バットは、太い部分だけではなく、細い部分も使い、変化球や打ちにくい球は、わざとファールにして、絶好球を打つ、と言っていたが、すごい発想である。研究心がすごい。選球眼が良く、ピッチャーの配給ペースを読めるのか、そして、気に食わない球は確実にファールにする練習をしているから、そういう芸当ができるので、他の選手がすぐに真似ても、失敗するだけである。

体格も小さいのに、大リーグで通用するのは、自分の特性を見極め、それを磨いている研究心のたまものである。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お医者様はいませんか

2011-06-27 00:50:02 | 医学・病気
昨日、新幹線に乗っていたら、重症の患者が出て、

「お客様の中でお医者様はいませんか」

というアナウンスがあった。飛行機じゃなく、列車なのだから、すぐに近くの駅で止めて、車で病院に運べばいいと思ったのだが。行こうか、シカトしようか、と迷ったが、こんなことはめったにないことだろうから、行ってみた。ら、三人くらい、医者か医療関係者が来ていた。意識もあって、脳梗塞の歳でもないし、低血糖か、高血糖か、頭部打撲か、SAH、か、アルコール中毒か、疲れか、ベンゾジアゼピンか、何かの薬物か、エピレブシーか、熱中症か、脳貧血か、などと色々考えながら、行ってみたら、意識はしっかりしていた。要するに、新幹線を止めるほどの必要があるほどの重症か、そうではないか、の鑑別診断を求めていたのだ。いちいち、乗客が倒れる度に慎重を期して新幹線を止めていたら、ダイヤが乱れてしまう。

だから、「重症の患者」と言っても、要するに医者に来させようというJRの、大げさな言い方に過ぎない。それに、まんまとのせられた。

車内からの電話での医者とのコンタクトというシステムは、あるのではないだろうか。

ともかく医者でない人が医療行為をすると、後々、悪くなった場合、うるさく言う場合も全く無いとは言えない。

はっきりと覚えているのだが、五年で、臨床実習になる時に、

「思いやりが凶器になって返ってきますからね」

と上の先生に言ったら、

「そうだ。その通りだ」

と言っていた。

だがまあ、ほとんど99%のケースでは、自分の救急医療の実力を述べ、自分に出来る事をやっていれば、まず問題ないだろう。やろうか、やるまいか、迷ったらやった方がいい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする