小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

憲法を改正すべきか?

2022-10-06 14:48:14 | 政治
憲法を改正すべきか?

自民党を支持する人は、日本国憲法を改正すべきだと思っている。

現行の日本国憲法は、太平洋戦争の敗戦の一年後(昭和21年)に、アメリカ、GHQ、マッカーサーによって、即席に、一週間ほどで、作られたものである。

日本を二度と戦争の出来ない国にするため。

軍隊をもつことを禁止し、交戦権も否定している。

「日本国憲法第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」

これからして自衛隊は憲法違反であることは明らかである。

集団的自衛権はもちろんのこと、個別的自衛権も。

現行憲法は戦勝国であるアメリカによって作られて、押しつけられたものであり、戦後80年、になろうという今、日本国民によって、作り直されるべきである、という主張はもっともだと僕も思っている。

自衛隊は憲法違反だし、他国によって、他国の都合のいいように作られて押しつけられた憲法などグロテスクである。

と自民党支持者は思っているのだろう。

確かに、僕もそう思うが。

しかしである。

そのグロテスクさ、を僕は、悪い、間違ったものとは思わない。

そのグロテスクさは、全世界に誇れる、世界で唯一の、美しい、歪んだ憲法であると僕は思っている。

世界のどこの国でも、軍隊をもち、交戦権(個別的なら自然権)をもっている。

他国が核兵器をもつならば、自国も核兵器をもたなければ自国は守れない。

しかし、アメリカによって押しつけられた憲法ではあるが、結果として、日本国憲法は、軍隊ももたず、交戦権も認めない、などという信じられないような崇高な憲法である、と僕は思っている。

自衛隊は憲法違反だが、日本は、その憲法違反という矛盾の中で、戦後、一度も戦争することなく、平和主義を貫いてきたのである。

そのため日本人は平和に対する意識が、他国とは比べものにならないほど強い。

なら、矛盾していても、それでいいじゃないか、と僕は思うのである。

反対に、軍隊も交戦権ももっている、アメリカは第二次世界大戦後も、積極的に他国に戦争をふっかけてきた。

正義の美名をかりて。

朝鮮戦争。ベトナム戦争。湾岸戦争。アフガニスタン戦争。イラク戦争。等々。

アメリカ人は、共産主義、は、悪いもの、潰すべきもの。攻撃されたら攻撃しかえすのは当然の権利と思っているのだ。

そのため、アメリカ人の過半数は、日本に原爆を落としたことを良かったことだと思っているのだ。

この平和に対する国民の意識の差。

アメリカは思想、宗教の自由はあるが、キリスト教がバックボーンとなっている国だ。

「目には目を」

は旧約聖書、ハンムラビ法典の教えだ。

矛盾している。

僕は、「非暴力・不服従」のマハトマ・ガンジーを尊敬している。



日本国憲法を変えて、自衛隊を日本の国軍と認め、自衛権を認めてもいいとも僕は思っている。

それが、普通の国の形なのだから。

しかし、それには絶対の条件がある。

それは、日米同盟を破棄するか、あるいは、そこまでしなくても、日米同盟を対等なものとする、という絶対の条件があれば、である。

しかし、それには絶対に不可能である。

それは。

アメリカの言いなりになっている、そして、なるしかない日米同盟をそのままにして、日本国憲法を改正することに僕は反対である。

だから、自民党や、安倍政権が強く主張した、日本国憲法を改正しても、日本はアメリカの戦争に協力するだけの、虎の威を借りた狐、国家になるだけだ。

その方が、現行憲法のグロテスクさより、もっと醜いと僕は思う。

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組織が大きくなることの弊害(統一教会)

2022-10-06 12:46:09 | 考察文
組織が大きくなることの弊害(統一教会)

それと。時間が経つことによる経年劣化。

そして。組織が大きくなることによる創始者の権力欲への堕落。

統一教会は宗教か?

統一教会をWikipediaなど、ネットでちょっと調べてみたが、よくわからない。

し(その教義もあまり興味ない)

しかし、大体、組織というものは、その原点は純粋でも、組織が大きくなることによって、権力欲、金銭欲の、不純なものに変わっていくものである。

これは、あらゆる組織で言える。

統一教会は、1954年に、文鮮明によって創始された。

文鮮明は最初から、巧妙に信者を洗脳し、高額献金を巻き上げる詐欺の目的で、統一教会を設立したとは僕には思えない。

そこには、文鮮明なりの純粋な信念があり、思想があったのだと思う。

そうでなければ信者がついてくるわけがない。

しかし、組織は大きくなっていくと、腐敗していくものである。

各支部によって、設立者の思想の統制がとれなくなっていくからである。

また、設立者自身も堕落していくこともある。

これは統一教会だけではない。

キリスト教においても、イエス・キリストは崇高な人間だったが、組織が大きくなって、中世ヨーロッパでは、教皇が絶対的な権力をもつようになり、免罪符まで売りつけるようになった。

(それを、マルチンルターが宗教改革で反旗を翻したが)

オウム真理教もそう。

麻原彰晃も最初は、原始仏教を読み、自身、修行し、悩める人々を救おうとした。

しかし、オウム真理教の場合は組織が大きくなることによって、創始者の麻原彰晃の権力欲が大きくなっていって、堕落していった。

日本の仏教にせよ、各仏教の創始者は純粋な思いで、釈迦の教えを日本に伝えようとした。

しかし、組織が大きくなり、創始者が死ぬことによって、仏教組織は、百姓の年貢のがれのための、荘園として、巨大な権力を持ち、財力に目がくらんで、財力をもつようになった。

(織田信長が比叡山の延暦寺をムジナの集まりと言ったのは、あながち間違いではない)

日蓮宗を教義とする創価学会もそうだろう。

今の創価学会は公明党との政教分離の憲法違反もクソもない。

自民党にせよ、政党の始まりは、戦後の日本を立て直そうという純粋な気概に燃えていたものだっただろう。

しかし、組織が大きくなることによって、腐敗、堕落していった。

これは、武道、スポーツ組織でもいえることであって。

フルコンタクト空手に限らず、最初、少人数でやっていた時は、純粋に技術の研究、強くなることを研究していた。

しかし、組織が大きくなると、もっともっと組織を拡大し、勢力を世界中に広めたい、という欲求が起こって、その欲望追求になってしまう。

他流派との競合もあり、他流派を潰して、自派の勢力拡大だけを考えるようになる。

また、金に目がくらんで、「カラテ通信教育?」なるバカげたものまでやるようになる。

「カラテ通信教育」なんてバカげたもので、空手が上手くなるはずがない。

生徒が落ちこぼれても、金だけ巻き上げて、「はい。それまーでーよ」である。

暴力団の勢力拡大の争いにしてもそうだし。

医学界においても、どの大学医学部も自分の医学部の勢力圏拡大のために、しのぎを削っている。



イエス・キリストは、

「金持ちが天国に入るのは、ラクダが針の穴を通るのより難しい」(マタイ伝19・23)

と言っているが、キリストは、

「下着を二枚もつものは、その一枚を、それを持たない者に与えよ」

という貧しき者への思いやり、の思想である。



統一教会が信者に高額献金を求めているのは、韓国に自分の組織の御大層な大聖堂を建てるためであって、貧しき者への思いやり、なんかではない。

そもそも、統一教会には、洗脳マニュアルなるようなものがあるような気がする。

そうなったら、それは、もはや、宗教ではなく、完全な、「宗教に名を借りた詐欺組織」である。

統一教会のことは、よく知らないが(興味がないので)

こんな記事もある。

統一教会は韓国政府が創った日本侵略のための組織だった?

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