姉妹奴隷
ある町の事である。その学校は男女共学の公立高校である。偏差値は高くない。偏差値は五十で、まず誰でも入れる。そんな学校におよそ似つかわしくない秀才の愛子という女生徒がいる。なぜ私立の進学校に行かないで、こんな学校にいるのか、多くの生徒は首をかしげる。それには理由がある。愛子は中学の時から模擬試験で偏差値60あって、十分私立の進学校に入れる実力があった。しかし、高校受験の前の年、父親の経営する会社が潰れてしまった。仕方なく、職安で仕事を探し、町の工場で働くことになった。家計は苦しくなった。愛子の姉は東京の私立大学の二年である。中退して働け、などと言うわけにはいかない。高い学費と生活費の仕送りをしなくてはならない。父親は愛子にぜひとも東大に入ってほしいと思っている。しかし愛子の希望する私立の進学校は家の収入からみて支払えない。ある夕食の時、悩んでいる父に愛子は言った。
「お父さん。私、近くの公立高校へ行くわ」
「しかし、それでは東大へはいけないじゃないか」
「大丈夫よ。確かに受験では不利になるわ。でも私、独学で猛勉強して偏差値50の高校から東大に入ってみせるわ」
「そうか。すまないな」
愛子は近くの高校に一番の成績で入った。特等性として、学費は免除になった。愛子は中学生の家庭教師のアルバイトもして、家計を助けた。愛子は金のかかる塾へも行かず、学校の授業もレベルが低かったが、独学で猛勉強して、学校では一番の成績で、校外全国模擬試験でも高い偏差値をキープしていた。学校ではクラス委員長に選ばれた。週一回、行われるクラス会議では壇上から議事長を勤めた。生徒はみな、トロンと眠そうな目をしていた。クラスには三人の、特に悪質な問題児、青男、赤男、黒男、の三人がいた。彼らは無法者で、学校の規則など全く無視。タバコを吸い、酒を飲み、授業をサボり、弱い生徒を脅してカツアゲする。他の生徒は彼らに絡まれないよう、腫れ物のように避けて、彼らの悪事を見ても見ぬ振りをしていた。愛子も気が小さく、後難を怖れて彼らからは極力避けていた。
ある日、体育の授業が終わった時、カバンの中の雑記帳が無くなっていた。愛子は真っ青になって探したが見当たらない。愛子はトンと後ろから肩をたたかれた。振り返ると黒男がいた。手に愛子の雑記長を持っている。
「これだろ。お前が探してるのは」
愛子は真っ青になった。
「ふふふ。読ませてもらったぜ」
愛子は慌てふためいて雑記帳を取り戻そうと手を伸ばした。が、黒男はそれを隣にいた赤男に投げ渡した。
「返して。お願い」
愛子はあわてふためいて訴えた。が、彼らは口元を歪めて薄ら笑いするだけで、返そうとしない。彼らは必死に訴えつづける愛子を無視して愛子の雑記帳を自分らのカバンに入れて帰ってしまった。
翌日、愛子は一日中、オドオドしていた。昼休みの時、愛子はトンと後ろから肩を叩かれた。振り返ると黒男が愛子の雑記帳を手にかざしている。
「お願いです。返して下さい」
愛子は震えながら訴えた。
「ああ。返してやるぜ。今日の放課後、俺達についてくるんだ。そうしたら、その時返してやるぜ」
黒男はそう言って、青男、赤男と教室を出て行った。
その日の放課後の事である。
愛子は三人に連れられて、学校を出た。
愛子はオドオドしながら、三人について行った。かなり歩いた後、ある郊外の廃屋についた。
それはもはや誰も使っていない廃屋である。三人は廃屋に入るや愛子をドンと突き飛ばした。愛子はつんのめって床に倒れた。一人が愛子の顔を靴でグイと踏みつけた。
「ふふふ。これから地獄のリンチにかけてやるからな。楽しみにしてろ」
「ああー」
愛子は踏みつけられて歪んだ顔から苦しげな声を洩らした。三人は愛子にハゲタカのように襲いかかると、あっという間に愛子の服を脱がし、愛子を一子まとわぬ丸裸にしてしまった。三人は愛子を立たせると両手首を前でカッチリと縛り上げた。廃屋の天井には滑車が取り付けられている梁があった。二人が愛子をその下へ連れて行った。愛子が滑車の下に来ると、一人が愛子の手首の縛めの縄尻を取り、椅子にのって、縄を滑車に通した。男は、
「エーイ」
と掛け声を上げながら縄を引っ張った。それにつられて愛子の手は上に引っ張られ、腕はピンと一直線になり、さらに体も伸ばされていった。それでも縄を引っ張る男は笑いながら縄を引きつづける。ついに愛子の踵が地面から離れ、愛子は苦しい爪先立ちになった。男は、縄を廃屋の中にある事務机の取っ手にカッチリと結びつけた。愛子の手首から取っ手まで、縄は強い張力でピンと一直線に張られている。愛子は苦しい爪先立ちの足をプルプル振るわせながら、それでも何とか女の恥ずかしい所を隠そうと、鶴のように片方の足をくの字に曲げ、腿をピッタリ閉じた。
男の一人が愛子の顎をグイとつかむと容赦なくピシャリと平手打ちした。男は他の一人の男に目配せした。された男はついと立ち上がると爪先立ちでプルプルと脚を震わせている愛子の後ろに回るとズボンからベルトを抜き取った。愛子は華奢な体を吊るされている。しなやかな背中の中央には背骨の溝が一直線に骨盤に向かって走っている。その下では弾力のある柔らかい尻が双方からキュッと閉まって、美しく全容を露出している。その下につづく、しなやかな脚は、ピンと緊張しながらピクピク震えている。愛子の顎をつかんだ男は愛子の前方にある黒いレザーの所々破れ目のあるソファーにドッカと座った。男はポケットからタバコを取り出すと、口に咥えてライターで火をつけた。もう一人の男は別の事務椅子に座った。ソファーの男が、愛子の後ろに回った男に顎をしゃくって合図した。愛子の後ろに立っている男はベルトを勢いよく愛子の柔らかな尻に手加減なくつづけざまに打った。
ピシーン、ピシーン。
柔らかい弾力のある肉に鞭が炸裂する音が暗い廃屋に鳴り響いた。
「ああー」
愛子は、体を弓のように反らしながら激しく顔を左右に振りながら悲鳴を上げた。が、愛子の後ろに立っている男は容赦しない。鞭打ちつづける。鞭は尻といわず、腹や太腿など体のありとあらゆる所に巻きつき張りついてピシリと炸裂する。
「ああー。ひいー」
愛子は激しく体を前後左右に振り乱しながら、眉を寄せて顔を左右に振りつづけた。腰までとどく美しい黒髪もそれにつれて乱れ舞う。
「やめてー。痛―い。許してー」
愛子は目から大粒の涙を流し続けながら叫び続けた。鞭が尻に当たると尻を反射的に引き、鞭が脚にあたると反射的に足を引っ込めた。鞭が足に集中すると愛子はただでさえ苦しい爪先立ちの足を膝を曲げて引っ込めた。ようやく嵐のように宙を舞っていた鞭の動きが止まった。愛子は肉屋に吊り下げられている肉のように、ダランと力なく天井から垂れている張りつめられた縄に吊り下げられている。しかし体の重みを支えるため苦しく伸びた爪先がプルプル震えている。愛子の体は全身、激しく鞭打たれて、鞭打たれた所は痛々しく赤く腫れている。愛子はそっと顔を後ろに向けた。そして鞭打っていた男を恐る恐る見た。今は一時、鞭打ちを休めているが、それはお情けからかどうかはわからない。男が鞭打ちに疲れたのかもしれないし、いつ再開されるか分からない精神的な恐怖感を与えるためかもしれない。ともかく、すべては男の胸先三寸にある。愛子は涙に濡れた弱々しい顔をそっと上げて、憐れみを乞うような弱々しい瞳を男に向けた。
「お願い。許して。赤男君」
愛子は目から涙をポロポロ流してペコペコ頭を下げて訴えた。男は黙ったままベルトをズボンに戻した。男は愛子の艶のある腰までとどく黒髪をムズとつかんで、うつむいていた愛子の顔を上げるとピシリと頬っぺたを平手打ちした。男は愛子の顎をグイと掴んだ。
「どうだ。気分は」
「こ、こわいです。お願いです。もうやめて下さい」
愛子は涙に潤んだ瞳を弱々しく男に向けて言った。男は廃屋の傍らへ行くと水道の蛇口にゴムホースをつなぎ、その先を項垂れて俯いている愛子に向けた。男は水道の蛇口を全開した。冷たい水が勢いよく愛子の体を打ちつけた。
「ああー」
愛子は驚いて悲鳴を上げた。男はさんざん鞭打たれて、赤く腫れている愛子の体のあらゆる所に向けて、子供の悪戯のように放水しつづけた。水の強い水圧のため、水が当たっている所の柔肉が窪んだ。特に柔らかい、なだらかな乳房は激しい放水によって大きく窪んで形を変えたり、左右におしわられたりしている。水が乳房を揉みしだいているようにも見える。男は放水で、さんざん乳房を弄んだ後、脇や臍などにもさんざん放水攻撃した。
「冷たいー。やめてー」
愛子は放水の攻撃から避けるように体をくねらせて涙まじりに叫びつづけた。男は攻撃の照準を女の急所に定めた。
「ああー」
愛子は鶴のように片足を曲げてピッタリ脚を閉じ、そこへの放水攻撃を避けようとした。愛子が攻撃を避けようとすると男は余計むきになってそこへめがけて放水しつづけた。ただでさえ愛子は爪先立ちの苦しい姿勢である。だんだん曲げていた片足が伸びていき、爪先が床に、ぴったりくっついた。両足がそろってピンと伸ばされたため、女の茂みがひっそりとためらいがちに現われた。男はやっと敵の牙城が崩れて顕わになった女の谷間へめがけて放水しつづけた。ふわふわ縮れた女の毛が水に濡れて伸び、谷間の柔肌にペッタリくっついた。愛子は力なく首をガックリ落としてうつむいている。男は責めがいをなくしたのか、水道の蛇口を締めた。嵐のように猛威を振るっていた激しい放水がピタリと止まった。水浸しになった愛子の肌の上を水滴が涙のように幾筋も気まぐれな水路をつくりながら滴り落ちている。水滴が体から離れて冷たい地面に当たる時、ポチャン、ポチャンと、もの悲しい音が暗い廃屋に反響した。
「はくしょん」
愛子はくしゃみをして体をブルブル震わせた。
「さ、寒―い」
愛子は全身をブルブル震わせた。
「寒いか。なら温かくしてやるぜ」
男は吐き捨てるように言って、ライターをポケットから取り出して火をつけた。裸電球一つぶら下がっているだけの、うす暗い廃屋にもう一つの小さな発光体が灯った。男はことさらそれを愛子の顔に近づけた。愛子は不気味なものを見るような怖れの目で、灯っている紡錘形の炎を顔をそむけながら見た。
「な、何をするの。こ、怖いわ」
愛子は声を震わせて言った。
「お前が寒いと言うから暖めてやるだけよ」
そう言い捨てると男は愛子の背後に回ってドッカと腰を降ろした。男は静かに灯っているライターを愛子の尻の割れ目に近づけた。
「あっ」
愛子は反射的に声を洩らした。愛子が炎から離れようと尻を左にそらすと炎もそのあとを追い、右にそらそうとすると炎も右についてくる。それは愛子にとっては、この上なくつらい責めでも、男達にとっては見ごたえのある尻振りダンスになった。
「どうだ。温かくなっただろう」
男はムッチリ閉じ合わさった尻を左右に振っている愛子に言った。男はライターの炎をよりいっそう愛子の尻に近づけた。
「ああー。熱いー」
愛子は尻をキュッと閉じて炎から避けようと腰を前に突き出した。愛子は炎から逃げようと、背を反らして腰を突き出した、激しい弓なりの姿勢になった。それでも男は許さず、体を目いっぱい反らして腰を前方に突き出しているムッチリ閉じ合わさっている愛子の尻にライターの炎を近づけた。もう逃げ場はない。愛子の体ももう限界である。炎から逃げるため、体が激しく弓なりになり、足首もピンと伸び、爪先立ちで体を保っている足指もピクピク震えている。後ろから見ると足首から先がピンと伸びているため、まるで揃えた草履が二つ並んで立っているかのようである。愛子は全身をピクピク震わせながら、目から涙をポロポロ流しながら、
「熱―い。許して。許して」
と、大声で叫びつづけた。だが男は容赦しない。ムッチリ閉じ合わさった愛子の尻を炙りつづける。
「そんなに腰を突き出すとまんこが前にいる男に丸見えになるぜ」
男は愛子の尻をあぶりながらそんな揶揄を言って愛子の前にいる二人の男に大きな声で呼びかけた。
「どうだ。愛子のまんこはよく見えるか」
「おう。まる見えだぜ。腰をことさら突き出して。俺達に見てほしいと思ってるんじゃねえか」
黒い皮のソファーに座っていた男が言った。
「こいつはきっと露出趣味があるに違いないぜ」
二人は、ははは、と笑った。
三人はみな、タバコを吸っている。愛子の後ろの男は吸っていた咥えタバコを口から離して手にとると、プルプル小刻みに震えている愛子の柔らかい尻にそっと燃え先を触れた。
「ひいー」
愛子は悲鳴を上げた。三人は、あっははは、と声を揃えて哄笑した。
「お願い。赤男君。許して。恐い事はしないで」
愛子は苦しげに後ろに立っている男に顔を向けて、涙声で訴えた。男は愛子に一瞥も与えず、ポケットから新しいタバコを一本取り出すと、目前のムッチリ閉じ合わさっている愛子の尻の割れ目に差し込んだ。
「あっ。な、何をするの」
愛子はとっさに言った。
「お前もいい加減疲れて一服したいだろうから、一服させてやるぜ」
そう言って男は愛子の尻に挟まっているタバコにライターで火をつけた。
「や、やめてー」
愛子は激しく叫んだ。
「尻を炙るのはやめてやるよ。そのかわり、タバコはちゃんと咥えてろよ」
そう言って男は愛子の尻を炙っていたライターを消してポケットにしまった。尻を火で炙られるという耐え難い責めは容赦されたものの、その交換条件として、挟み込まれたタバコを尻をしっかり閉じて尻で咥えていなくてはならなくない。もしタバコを落としたら、男はまたライターで愛子の尻を炙るだろう。愛子はタバコが落ちぬよう、尻に力を入れてタバコを挟んだ。尻の火炙りがなくなったため、愛子はやっと苦しい弓なりの姿勢から開放されて、直立の爪先立ちに戻った。しかし、尻に力を入れているため、女の茂みを隠す事はできず、その全容を前の男達に晒してしまっている。
「ふふ。こうやって尻でタバコを挟んでいる以上、脚を寄り合わせてまんこを隠す事はできないぜ」
愛子の後ろの男が薄ら笑いしながら揶揄した。
「どうだ。面白い趣向だろう」
愛子の後ろの男がピッチリ閉じてスラリと一直線に伸びた愛子の後ろから、愛子の前の二人の男に賛同を求めるように言った。それを受けて愛子の前の男が応じた。
「ああ。面白いぜ。まんこが丸見えだぜ。これからはずっと尻に何かを挟ませておくか」
男は愛子の尻からタバコをとっておもむろに一服した。そして再び愛子の尻に挟ませた。
「ああっ。熱い。こわい。許して。赤男君」
愛子は尻をキュッと閉め、体をブルブル震わせて叫んだ。
「ああー。熱いわ。こわいわ。許して」
愛子は何度も繰り返して叫んだ。男はまた尻からタバコをとり、一服しては、愛子の尻に挟ませた。タバコはだんだん短くなっていく。燃え先がだんだん尻に近づいてくる。
「ああー。熱いわ。こわいわ。許して」
「ああー」
ついに愛子は悲鳴を上げて、タバコを落としてしまった。男は無言ですっくと立ち上がると丸裸で吊るされている愛子の真正面に立ち、不機嫌な目つきで荒々しくグイと愛子の顎を掴んで顔を上げさせた。
「落とすなと言っただろうが」
男はつかんだ愛子の頬をピシャリと平手打ちした。
「ご、ごめんなさい」
愛子は声を震わせて言った。
「チッ。こらえ性のないヤツだ」
男は舌打ちした。そしてプルプル震えている愛子の尻をドンと蹴るとソファーの所へ行ってドッカと腰を降ろした。
男たちは、しばし丸裸で爪先立ちで吊るされている愛子をニヤついた目で眺めていた。
しばしして、ようやくアームチェアーに座っていた男が縄を持って立ち上がった。男は縄を持って爪先立ちで脚をプルプル震わせている愛子の前に来ると、腰を屈め、縄をピッチリ閉じている愛子の腿の間に通した。男がもう一人の男に目で合図した。された男はニヤリと口元を歪めて立ち上がると、愛子の後ろに回った。愛子の尻の下の太腿の間には男が通した縄の先が挟まっている。男はそれを掴むとそのまま数歩、後ろに下がった。前の男も縄を持ったまま、後ろの男と同じくらいの距離、後ずさりした。それは、二人で縄をまわして一人がその中に入っていく、三人でやる縄跳びで鬼が引っかかったようなかたちと同じ状態である。二人は少しずつ、腿の間に挟まっている縄を引き上げていった。愛子は不安に眉を寄せて困惑した表情である。
「な、何をするの」
「ふふ。楽しい事さ。気持ちがよくなるぜ」
縄が股間に挟まった。前後の男は容赦せず、グイと力を入れて縄を引っ張った。
「ああー」
愛子は女の最も敏感な所を刺激されて、眉を寄せて苦しげな表情で声を洩らした。前は女の部分の割れ目に縄がしっかり食い込んで、両側からの肉が閉じ合わさって、縄はその中に埋もれ、あたかも女の肉が縄をしっかり挟んで離さないでいるかのようである。後ろも尻の割れ目にしっかり縄が食い込んでいる。二つの尻の肉が双方からピッチリ閉じ合わさって、しっかり縄を締めつけている。
「どうだ。女の肉にしっかり縄が食い込んで気持ちがいいだろう」
前の男が揶揄した。
「どうだ。どんな気持ちだ」
「つ、つらいです。みじめです。お願いです。やめて下さい」
愛子は憐れみを乞うような口調で答えた。
「ふふふ。これでおわりと思ったら大間違い。もっと気持ちよくしてやるぜ」
前の男が、
「じゃあ、始めるぞ」
と後ろの男に大きな声で声をかけると、後ろの男は口元を歪ませて、薄ら笑いしながら、
「おう」
と応じた。二人は縄の張力を保ったまま、前後にゆっくり縄をしごき始めた。縄を女の割れ目に食い込ませての縄の綱引きである。
「ああー。やめて。お願い」
愛子は全身をブルブルと震わせながら叫ぶように訴えた。が、男達は馬耳東風である。鋸引きりのように女の秘部をゆっくり引きつづける。愛子はサーカスの綱渡りから落ちたみじめな曲芸師のようにも見える。そして綱渡りから落ちた罰を厳しい団長に受けているようにも。前の男が縄をゆっくり引くとそれにあわせて愛子の腰は前に出、後ろの男が縄を引くと愛子の腰はそれにつられて後ろに引かれた。あたかも風に舞う木の葉のように縄の動きと一緒に愛子の体も前後に揺れた。
「どうだ。気持ちいいだろう」
男が言った。
「お願い。やめて」
愛子は訴えつづけるが、男二人は全く聞く耳など持っていない。あたかも二人でのこぎりで木を切る職人のように、淡々となすべき仕事をしているかのようである。
「ふふふ。もっといい事を思いついたぜ」
しばし愛子の涙の訴えを無視して無心で縄を引いていた前の男が手を止めた。
「おい。縄を離しな」
前の男が後ろの男に命じた。ので、後ろの男は縄を離した。縄は爪先立ちしている愛子の両足の間にパサリと落ちた。前の男は縄をたぐり寄せると縄の中ほどに結び玉をつくった。
「な、何をするの」
しごきの縄がはずされた愛子はほっと息をついたが、それも束の間。愛子は男がつくった結び玉を見ると恐怖におののいた表情になった。前の男は愛子の足元に屈むと、結び玉のある縄を爪先立ちの愛子のピッタリ閉じた足の間に通した。後ろの男が寄って来て、愛子の足の間に通された縄をつかむと元いた位置までさがった。そして縄をたぐり寄せた。そして結び目が愛子の足の間を通って男の手元近くに来た時点で手繰るのをやめた。
前後の男は前と同じように縄をゆっくり引き上げていった。縄はゆっくりと愛子のピッチリ閉じた腿の間を上がっていき、前と同じように女の谷間に食い込んだ。
「ああっ」
愛子は反射的に声を洩らした。前後の男は前と同じように前後にゆっくり縄を引っ張り合って、女の秘部に縄を食い込ませつつの縄の綱引きを始めた。
「ああー。お願い。やめて。もう許して」
愛子は全身を震わせながら訴えた。爪先立ちの足指がピクピク震えている。防御の本能のため、腿をピッチリ閉じているが、そうするとよけい縄が割れ目に食い込んでしまう。男が擦るたびに愛子が哀訴の悲鳴を上げる。
「ははは。まるでバイオリンだな。人間バイオリン」
と前の男が揶揄した。
「ははは。いい音色だぜ」
と後ろの男が揶揄した。
「よし。そろそろはじめるか」
前の男は独り言のように言って、後ろの男に目で合図した。後ろの男はニヤリと笑って引く力を弱めた。縄はゆっくり前の男に引かれていく。物言わぬ不気味な結び玉がゆっくりと愛子のピッチリ閉じ合わさった尻に近づいていく。愛子にはそれが見えない。前の男はニヤリと笑った。
「ふふ。もうすぐうんと気持ちよくなるから、楽しみにしてろ」
結び玉がついに愛子のピッチリ閉じ合わさった尻に触れた。異物が触れた気味の悪い感触のため愛子は、
「あっ」
と声を上げた。前の男は引く速度を極めて遅くして、さらに縄を引っ張っていった。結び玉は愛子のピッチリ閉じた尻の割れ目の中へ入っていった。結び玉は女の割れ目から尻の穴までの女のもっとも敏感な部分を意地悪く擦りながらゆっくり前方に移動している。
「ああー」
今まで触れられた事のない女の柔らかい部分を容赦なく擦られる天を衝くような不気味な刺激に愛子は激しい悲鳴を上げた。
「ふふ。どうだ。気持ちいいだろう」
前の男は薄笑いしながら、さらに縄を引っ張っていった。結び玉は女の割れ目の後ろの結合部から女の割れ目の中へ入ってゆき、女の谷間を擦った後、まんこの前に姿を現した。
「どうだ。気持ちよかっただろう」
「お願い。もうやめて」
愛子は、縄に出来ている不気味な結び玉を見ると瞳に涙を滲ませながら涙声で言った。が、男は答えず薄ら笑いを浮かべながら、涙ぐんでいる愛子を楽しげに眺めるだけである。男は綱引きの力を少し緩めた。その感覚を感じとった後ろの男は力を入れてゆっくり縄を手繰っていった。縄が再び、後方に動き出したのを、秘所に食い込む縄が柔肌を擦る感覚で愛子は気づいた。結び玉がだんだん秘所に近づいてくる。ついにそれは愛子の割れ目に当たり愛子の体の最も敏感な所を刺激しながら愛子の尻の割れ目から出てきた。
「ああー」
愛子は結び玉が柔肌を擦るつらい刺激に眉を寄せ苦しい喘ぎ声を出した。ある程度さらに縄を引いてから後ろの男は縄を引くのを止めた。しばし小休止した後、気味の悪い縄はまた愛子の谷間に食い込んだままゆっくり前方に動き出した。縄はゆっくり前方に進んで、急にピタリと止まったり、また後方に動いたりと、もどかしく動いている。結び玉がいつやってくるか分からない恐怖に愛子は尻をプルプル震わせている。尻の後ろにある結び玉は愛子に見えない。それは愛子を精神的にじらせて恐怖感をつのらせようという彼らの意地悪な意図である事は明らかである。
男達は何回も結び玉のついた縄を前後に往復させた。結び玉が女の谷間を擦るたびに愛子は、眉をしかめ、
「ああー」
と、苦しそうな悲鳴を上げた。ある時、結び玉が秘所の真下の女の谷間の中央に来た時、結び玉の動きがピタリと止まった。前後の男は縄を引くのをやめ、結び玉をその位置のままにしたまま、前後にすばやく小刻みに振動させた。
「ああー。やめてー」
結び玉が女の敏感な所を激しく擦る刺激に愛子は悲鳴を上げた。
「ふふ。お前もかわいそうだから、そろそろ、やめてやるぜ」
前後の男は縄を放し、ソファーにもどって、ドッカと腰を下ろした。
三人の男はタバコをふかしながら丸裸で爪先立ちで吊り下げられている愛子の前で、体を崩してタバコを吸っている。
男の一人がソファーの後ろから愛子の紺のセーラー服を取り出した。男は吸っていたタバコを手にとって口から離すと、燻っているタバコの先をセーラー服に近づけた。
「やめてー」
愛子は真っ青になって叫んだ。が、男は眉一つ動かさず、燃えているタバコの先をセーラー服に押しつけた。愛子は青ざめた顔でワナワナ口唇を震わせている。男はしばしタバコを押し付けたままでいたが、火を揉み消すようにタバコを捻ってから、無造作にポイと捨てた。男がタバコを押し付けた所にポッカリと穴が開いた。
「ああー」
愛子はそれを見てクスン、クスンと泣き出した。男はポケットからタバコを取り出して口に咥え、ライターで火をつけてまた一服した。男は愛子の可愛いパンダのついている通学用のスポーツバッグをとった。愛子は不安げな表情で男とバッグを見た。男は一服して口から煙をゆっくり噴き出すと、セーラー服の時と同じようにスポーツバッグにタバコの火をグイと押しつけた。
「ああー」
愛子は涙声で叫んだ。男はしばし烙印するように押し当てたタバコをじっと押しつけた後、無造作にポイと捨てた。バッグにも小さな穴が開き、その周りに茶色の焼け焦げた跡がついている。
「お願い。もうひどい事はしないで」
愛子は目から涙をポロポロ流しながら訴えた。
「何で泣く。望みがかなって、嬉しいだろうが」
そう言って、男はニヤニヤ笑いながら、愛子のバッグからノートを取り出した。そして、ノートを開き、読み出した。
×月×日
今日、クラス会議をした。いつもは目にしないようにしているが、壇上からだと嫌が上でもみんなの様子がはっきり見える。教室の最後列にたむろしているあの三人組。彼らは無法者だ。学校の規則など彼らの頭にない。彼らはタバコを吸い、部室で酒を飲み、弱い生徒をいじめ、金を巻き上げる。授業中も漫画を読んだり、好き勝手な事をしている。他の部室に入って他人の物を盗んでいるのも彼らだ。彼らは人間の良心というものが無いのだろう。将来はヤクザになるのだろう。彼らは人間のクズだ。私は彼らと絶対関わりたくない。彼らはヘビだ。ダニだ。
×月×日
今日もクラス会議だった。私は男子のクラス委員長の岡田君が好きだ。岡田君と並んでいるとキュンと胸が締めつけられる。岡田君は勉強も出来る上、スポーツも出来る。岡田君も私に好意を寄せてくれている。しかし不思議な事に、私はあの不良三人に寄ってたかっていじめられたい。この心理は私にもわからない。私には悲しい事にマゾの血が流れているのかもしれない。
×月×日
毎夜、ベッドに就くと、あの気味の悪い三人が頭に浮かんでくる。私に激しい妄想が起こる。私は彼らに捕らえられて裸にされ、廃屋に連れ込まれ、吊るされ、あの気味の悪い目つきでジロジロ見下されたい。私の被虐願望はどんどん募っていく。
×月×日
もうガマンできない。私の妄想はどんどん恐ろしいものになっていく。私は彼らに裸にされ、吊るされて、鞭打たれたり、竹刀で叩かれたり、最悪な拷問の限りを尽くされたい。私は泣き叫んで許しを乞いたい。この前の放課後、私は誰もいなくなった教室で、彼らに嬲られる事を想像して、裸になって爪先たちしてしまった。このままでは私は頭がおかしくなってしまう。誰か私を助けて。
ソファーの男が読んでいる間、他の二人は黙って聞いていた。愛子は目を閉じ、真っ赤になって顔をそむけている。男は読み終わるとノートをカバンにしまった。男は立ち上がって廃屋の隅にあった細い竹の棒を三本拾うと、一本ずつ二人の男に渡し、一本は自分が持って、ソファーに戻った。男はソファーから子供の悪戯のように棒の先を愛子の頬に押しつけた。愛子は苦しそうに顔を歪めた。残りの二人も椅子を移動し、ちょうど三方から愛子を取り囲んだ。ソファーの男は棒の先で愛子の顎を突きながら、
「どうだ。夢がかなって嬉しいだろう」
と言った。愛子は顔をしかめながら目をギュッと瞑って黙っている。
「しかしクラス委員長がマゾだったとはな。人は全く見かけによらないな」
愛子の後ろの男が棒の先で愛子の尻を突きながら言った。
「貞淑な女ほど淫乱性が強いんだよ。どうだ。夢が叶ってすっきりしただろう」
アームチャアーの男が愛子の臍を棒で突いて言った。
「ち、違うんです。あくまで想像で、そういう妄想が起こってしまうんです。本当に現実に虐められたいとは、とても怖くて思っていませんでした」
愛子は力を込めて言った。
「下手なウソをつくな。お前は誰もいない教室で裸になったり、『誰か助けて』と、しっかり書いているじゃないか。日記を読めば、明らかじゃないか。お前は本心から俺達に嬲られたいと思ってるんだよ」
アームチェアーの男が棒で愛子の頬を突きながら言った。愛子は反駁しない。黙って顔をしかめながらギュッと目を瞑っている。
「しかしクズ呼ばわりはなんだ。劣等生なら人をクズ呼ばわりしてもいいのか」
「ご、ごめんなさい。その事は心から謝ります」
「マゾは最悪に醜悪な人間に嬲られたいと思っているんだ。こいつは俺たちを最悪な醜悪な人間と見て、自分の被虐願望を思うさま満足させていたんだ。失敬なヤツだ。そんならとことん嬲ってやろうぜ」
ソファーの男が愛子の頬を棒で突きながら言った。
「おう。望み通りリンチして殺してやるぜ」
隣に座っていた男が愛子の臍を棒で突きながら言った。
「お願い。失礼なことを書いてしまった事は心から謝ります。うんと惨めになります。ですから、どうかこれ以上怖い事はしないで下さい」
愛子は泣きそうな顔で叫ぶように言った。
「ふふふ。それはお前の態度次第だ」
愛子の後ろの男が棒で愛子の尻を突きながら言った
「それじゃあ、責めを再開するとするか」
そう言って、愛子の後ろの男が愛子のムッチリ閉じ合わさった尻を棒でつついてから、尻の割れ目に棒の先を押し込もうとした。
「待った」
ソファーから愛子の頬を棒でつついていた男が言った。
「両手の縛めを解いて、片手だけの縛めにしな。片手は自由にしてやりな」
「何でそんな事をするんだ」
愛子の後ろの男が首をかしげて聞いた。
「ふふ。まあいいから。その方が面白いんだよ」
男に命じられて二人の男は立ち上がった。一人の男が愛子の縄を繋ぎ止めてある取っ手の所へ行った。男は取っ手にガッチリと結びつけられている縄尻をほどいた。そして、ゆっくりと縄を降ろしていった。爪先立ちの状態で愛子を吊っていた愛子の手首がだんだん降りてゆき、それにともなって爪先立ちのため、上がっていた踵がだんだん下りてきた。ついに踵が完全に地面についた。愛子は不安げな表情の中にも、長い間体重を支えてきた爪先立ちの苦痛から開放されてほっと一呼吸ため息をついた。さらに手首も下がってきて、胸の位置まで下がった。
「ほら。爪先立ちを許してやったんだ。礼くらい言いな」
ソファーの男に言われて愛子は声を震わせて、
「あ、有難うございました」
と言った。男は二人して愛子の両手首の縛めを解いた。長い時間、愛子を吊っていたため、手首には縄の跡がクッキリとしるされている。愛子は自由になったが逃げる気配も見せず立ちすくんでいる。もっとも、力の無いか弱い裸の女が腕力のある男三人に抵抗して逃げる事など出来ようはずがない。
「よし。じゃあ、愛子の右の手首だけを縛って今までと同じように吊るしな」
愛子の正面のソファーの男が二人に命じた。命じられて男の一人が愛子の手首を掴むと、二巻きほど、しっかり手首を縛って、ガッチリと天井の滑車から垂れている縄に結びつけた。男は取っ手の所へ行くと前と同じように縄を引いていった。再び愛子の手首が吊り上げられていった。しかし前回と違って、今回は右手だけである。右手は引っ張られていき、頭の上に上がった。まだ手が伸びきっていない位置で、ソファーの男が取っ手の所で縄を引いている男に言った。
「よし。その位でいいだろう。そこで固定しな」
言われて男は縄を取っ手に結びつけた。そして男はパンパンと手をはらってソファーに戻った。もう一人の男も愛子の後ろに戻った。三人は口元を歪めてニヤニヤ愛子を眺めている。愛子の踵はしっかり地面について、もはや爪先たちの苦痛は無い。愛子はなぜ片手を外されたのか、分からないといった困惑した顔つきである。愛子の前のソファーに座っている二人の男の視線は、一点、愛子の恥ずかしい所に定まっている。愛子は腿をピッチリ閉じ、自由になった左手でそこを隠した。
「おい。爪先立ちを許してやったんだ。礼くらい言え」
ソファーの男が怒鳴った。
「あ、有難うございます」
愛子は言われるまま礼を言った。三人の男は、それぞれの場所から竹の棒を伸ばして愛子をつつき始めた。ソファーの男が愛子の豊満な乳房を責めだした。豊満な乳房の下縁にそって、乳房の輪郭をなぞってみたり、乳房をピシャピシャ叩いたり、乳首の下あたりの乳房の最も柔らかく弾力のある所を突いてグリグリ捏ねまわしたりした。彼らは、その責めを執拗につづけた。
「あっ。いやっ」
愛子は秘所を隠していた片手を上げて棒を除けようとした。
「ははは。自分からまんこを見せたぜ」
ソファーの男が揶揄した。男は愛子の乳房を執拗に責めた。後ろの男は愛子の柔らかく弾力のある尻をつつき出した。尻を左右にはじくようにつつく。愛子の体は突かれる度に左右に揺れた。後ろの男は愛子の尻の割れ目に棒の先を差し込んだ。
「あっ。いやっ」
愛子は辛そうな顔をして、尻の割れ目に食い込んでいる棒を除けようとした。愛子が尻の割れ目に挟まっている棒を掴んで除けようとすると、男は意地悪くいっそう力を入れて愛子の尻をつつく。愛子は辛そうな顔で必死に尻の棒を除けようとした。自由に使える手は一本しかない。そのため胸も秘部も丸見えである。大きな柔らかい乳房も女の恥ずかしい所も丸見えである。ソファーの男は無防備になった愛子の乳房を棒で突きながら隣の男に言った。
「どうだ。面白いだろう。わざと片手だけ自由にしておいて責めた方が面白いんだよ」
言われた隣の男は薄ら笑いしながら、
「全くその通りだな」
と相槌を打った。隣の男も棒を伸ばしてピッチリ閉じ合わさっている愛子の太腿を突き出した。やがて男はピッチリ閉じ合わさっている愛子の太腿に棒を割り入れた。男は柔らかい太腿の感触を楽しむように棒を動かして腿を突いたり、肌にそってなぞったりした。男は攻撃の矛先を愛子の女の部分に向けた。丘を突いたり、女の谷間を擦ろうとした。
「ああー」
愛子は攻撃を避けようと腰を引いた。愛子は三方からの攻撃に対し、一本の手で守らなくてはならない。その手は一番辛い攻撃に対して使わなくてはならない。今、一番つらいのは後ろの男の尻責めである。前の二人は愛子の乳房と太腿に軽く触れる程度に手加減して、愛子の手を尻の守りに使わせている。
「やめて」
愛子が叫んでも男は攻撃をやめない。尻の割れ目に突っ込んだ棒をグリグリ捻っている。男は力を入れたり、ゆるめたり、して、気まぐれに愛子を攻撃している。愛子は尻の割れ目に食い込んでいる棒の先をしっかり掴んだ。そして力が緩んだ時に、すばやく棒を尻の割れ目から引き抜いた。愛子は棒をしっかりと握っている。離したらまた尻を攻撃される。もはや愛子の後ろの男は棒を握っているだけで、力を入れてはいなかった。しかし、愛子は棒を離せない。
「ふふ。おっぱいもまんこも丸見えだぜ」
そう言って前の二人は愛子を揶揄した。
「おい。愛子。パンティーを履きたいか」
愛子が答えないので、ソファーの男は怒鳴るように言った。
「履きたいか、履きたくないか聞いているんだ。答えろ」
愛子は後ろ手で棒を握りながら小さな声で、
「履きたいです」
と答えた。
「よし。それじゃあ、履かせてやる」
ソファーの男は棒の先に愛子のパンティーをひっかけて、それを伸ばして愛子の手のとどく所まで持っていった。パンティーは棒の先にみじめにぶら下がっている。愛子は握っていた後ろの棒を離して、急いでひったくるように棒の先にぶら下がっているパンティーをとった。あはははは、と三人が哄笑した。しかしそんな事には、かまってはいられない。愛子はパンティーをひっしと握りしめた。そして、片手を使ってパンティーを履き出した。まず手を縛られている方の右膝を思い切り膝が腹につくまで曲げ、右足をパンティーにくぐらせ、膝の辺りまで引き上げた。つづいて同じように残りの左足を曲げ、パンティーの穴に足を通した。そして両足を通したパンティーを片手で必死に引き上げた。男達は必死にパンティーを履こうとしている愛子を、あはははは、と哄笑した。
「ふふ。パンティーを脱ぐ姿もいいが、あせって履く姿もエロチックでいいな」
ソファーの男が薄ら笑いしながら揶揄した。
揶揄され、赤面したが両足とも通してしまえばもう安心である。愛子は片手でパンティーをスルスルと引き上げた。とうとうパンティーは腰にピッタリとフィットした。愛子はなぜパンティーを許されたのか、わからないといった困惑した表情である。愛子は自由な片手で乳房を覆った。
「ふふふ。お前のその姿を見たかったから片手を自由にしてパンティーを履かせてやったのさ」
そう言うと男は愛子のカバンから携帯を取り出して、パンティー一枚で片手で胸を覆っているみじめな愛子に向けた。
「やめてー」
愛子は叫んだが、男はかまわず携帯のボタンを押した。
カシャ。
愛子のみじめな姿の写真が撮られた。
写真を撮ると、男は、はげたかのように、愛子のパンティーを脱がして丸裸にし、また、元のように愛子の両手を縛って愛子を吊った。
ソファーの男は愛子の携帯を愛子に向け、丸裸の爪先立ちで吊られている愛子の写真をとった。
男は写真を添付したメールを愛子の姉に送った。
「妹は今、リンチされている。これは妹がマゾで俺達にリンチされる事を望んだからだ。妹を助けたければ、お前一人でここへ来い」
そう書いて写真を添付して姉に送信した。すぐに愛子の携帯に電話がかかってきた。電話に出たのが妹ではなく、男の声であるとわかると姉は半狂乱になった。
「あなたたちは誰です。今すぐリンチをやめなさい」
男はニヤリと笑って言い返した。
「だって本当に妹がマゾで俺達にリンチされる事を望んだんだぜ。証拠もある」
「ウソよ。そんなのデタラメよ」
「じゃあ妹に代わってやるよ」
そう言って男は携帯電話を愛子の耳と口にあてがった。
「愛ちゃん。今の人が言った事、ウソでしょ。今どこにいるの」
愛子は嗚咽しながら言った。
「いいの。お姉ちゃん。私が悪かったの。来ないで。自分の事は自分で責任をとります」
男は愛子から携帯を取り上げた。
「ほら。どうだ。本当だっただろう」
男は得意げに言った。
「わ、わかりました。事情は、あなた方に会って直接聞きます。今から行きますから、そちらの場所を教えて下さい。私が行くまで妹には乱暴しないで下さい」
姉の声はあせっていた。
「あんたのアパートの最寄の駅はどこだ」
「××線の××駅です」
「じゃあ、その駅で待ってろ。タクシーで迎えに行ってやる」
☆ ☆ ☆
姉は言われた通り××駅へ行った。三十分位して、タクシーが来た。後部座席に見知らぬサングラスをかけた男がいる。姉は急いでタクシーに駆け寄った。男は後部ドアを開けて姉に乗るよう顎をしゃくって合図した。姉は急いで乗り込んだ。
「乗った場所へ戻ってくれ」
男は運転手に言った。車は駅前のロータリーをUターンして走り出した。
「お金は私が払います。それまで妹には手を触れないで下さい」
姉はキッパリ言った。男はポケットから就眠用のアイマスクを取り出して、姉の目を覆った。
車は夕闇の街を走り、やがて郊外へと出た。三十分くらいして車は止まった。姉がハンドバッグから財布を取り出したので、男は財布から一万円出して運転手に渡し、おつりを受け取ると、それを財布に戻した。男は姉を突き出すようにして、外へ出した。晩秋の夜風が肌身を切った。目隠しされているので姉はここがどこだかわからない。物音一つ聞こえてこない清閑な所である。姉は背中を押されながら廃屋へ連れて行かれた。
廃屋の中に連れ込まれると姉は付き添ってきた男に目隠しをはずされた。
「愛ちゃん」
姉は立ち竦んだまま悲鳴に近い声を上げた。裸電球一つ、こうこうと灯った薄暗い廃屋の中で、一糸まとわぬ丸裸で愛子が天井から爪先立ちで吊るされている。
「お姉ちゃん」
愛子は目にいっぱい涙を浮かべて、弱々しい口調で言った。
「ほー。これは美人の愛子の姉さんだけあってハクイな。これからが楽しみだぜ」
ソファーに座っていた男がワナワナと口を震わせながら金縛りにでもあっているかのように立ち竦んでいる姉の顔をインピな目つきで眺めて言った。姉は上下そろいの白のスーツだった。肉づきのいいグラマラスなプロポーションが体にピッタリとフィットした服の上からくっきりと見える。男は姉の顔をしげしげと眺めた後、服を押し上げている姉の豊満な胸や尻を舐めるように眺めた。
「ふふ。プロポーションもバツグンだな」
男は言った。しばし呆然と我を忘れて立ち竦んでいた姉が急に我にかえったように大声を出した。
「愛ちゃん。これはどうしたことなの。どうしてこんな事になったの」
「お姉ちゃん。ごめんなさい。これは私が悪いの。私がまいた種なの。責任は私がとります。お姉ちゃんは帰って」
愛子は目に涙を滲ませながら涙声で言った。姉は信じられないといった表情で早口でまくしたてた。
「愛ちゃん。冷静になって。どうして、こういう事になったのか、そのいきさつを話して」
姉に諭されても愛子は首を振るだけである。姉が駆け出しそうになったのを、後ろの男が腕を捕まえて制止した。ソファーの男が、カバンから携帯を取り出した。
「これには愛子の恥ずかしい写真がいっぱい撮ってあるんだ。動くとこれを学校中の男達にバラまくぞ。男達はみんな愛子にあこがれているから、宝物にするため先公になんか報告したりしないぜ」
ソファーの男がこれ見よがしに携帯のボタンに手をかけた。ので、姉は眉を寄せて、もどかしそうに立ち止まった。
「ど、どうしてなの。どうしてこんな事になったの」
姉は男達を見て拳を固く握り締めて言った。
「だから言っただろう。愛子はマゾで俺達にリンチされたいんだって」
後ろの男が言った。
「ウソよ。そんなの。絶対ウソよ」
「じゃあ、証拠を見せてやるぜ」
ソファーの男は愛子のノートを取り出して開くと、日記を読み出した。
ある町の事である。その学校は男女共学の公立高校である。偏差値は高くない。偏差値は五十で、まず誰でも入れる。そんな学校におよそ似つかわしくない秀才の愛子という女生徒がいる。なぜ私立の進学校に行かないで、こんな学校にいるのか、多くの生徒は首をかしげる。それには理由がある。愛子は中学の時から模擬試験で偏差値60あって、十分私立の進学校に入れる実力があった。しかし、高校受験の前の年、父親の経営する会社が潰れてしまった。仕方なく、職安で仕事を探し、町の工場で働くことになった。家計は苦しくなった。愛子の姉は東京の私立大学の二年である。中退して働け、などと言うわけにはいかない。高い学費と生活費の仕送りをしなくてはならない。父親は愛子にぜひとも東大に入ってほしいと思っている。しかし愛子の希望する私立の進学校は家の収入からみて支払えない。ある夕食の時、悩んでいる父に愛子は言った。
「お父さん。私、近くの公立高校へ行くわ」
「しかし、それでは東大へはいけないじゃないか」
「大丈夫よ。確かに受験では不利になるわ。でも私、独学で猛勉強して偏差値50の高校から東大に入ってみせるわ」
「そうか。すまないな」
愛子は近くの高校に一番の成績で入った。特等性として、学費は免除になった。愛子は中学生の家庭教師のアルバイトもして、家計を助けた。愛子は金のかかる塾へも行かず、学校の授業もレベルが低かったが、独学で猛勉強して、学校では一番の成績で、校外全国模擬試験でも高い偏差値をキープしていた。学校ではクラス委員長に選ばれた。週一回、行われるクラス会議では壇上から議事長を勤めた。生徒はみな、トロンと眠そうな目をしていた。クラスには三人の、特に悪質な問題児、青男、赤男、黒男、の三人がいた。彼らは無法者で、学校の規則など全く無視。タバコを吸い、酒を飲み、授業をサボり、弱い生徒を脅してカツアゲする。他の生徒は彼らに絡まれないよう、腫れ物のように避けて、彼らの悪事を見ても見ぬ振りをしていた。愛子も気が小さく、後難を怖れて彼らからは極力避けていた。
ある日、体育の授業が終わった時、カバンの中の雑記帳が無くなっていた。愛子は真っ青になって探したが見当たらない。愛子はトンと後ろから肩をたたかれた。振り返ると黒男がいた。手に愛子の雑記長を持っている。
「これだろ。お前が探してるのは」
愛子は真っ青になった。
「ふふふ。読ませてもらったぜ」
愛子は慌てふためいて雑記帳を取り戻そうと手を伸ばした。が、黒男はそれを隣にいた赤男に投げ渡した。
「返して。お願い」
愛子はあわてふためいて訴えた。が、彼らは口元を歪めて薄ら笑いするだけで、返そうとしない。彼らは必死に訴えつづける愛子を無視して愛子の雑記帳を自分らのカバンに入れて帰ってしまった。
翌日、愛子は一日中、オドオドしていた。昼休みの時、愛子はトンと後ろから肩を叩かれた。振り返ると黒男が愛子の雑記帳を手にかざしている。
「お願いです。返して下さい」
愛子は震えながら訴えた。
「ああ。返してやるぜ。今日の放課後、俺達についてくるんだ。そうしたら、その時返してやるぜ」
黒男はそう言って、青男、赤男と教室を出て行った。
その日の放課後の事である。
愛子は三人に連れられて、学校を出た。
愛子はオドオドしながら、三人について行った。かなり歩いた後、ある郊外の廃屋についた。
それはもはや誰も使っていない廃屋である。三人は廃屋に入るや愛子をドンと突き飛ばした。愛子はつんのめって床に倒れた。一人が愛子の顔を靴でグイと踏みつけた。
「ふふふ。これから地獄のリンチにかけてやるからな。楽しみにしてろ」
「ああー」
愛子は踏みつけられて歪んだ顔から苦しげな声を洩らした。三人は愛子にハゲタカのように襲いかかると、あっという間に愛子の服を脱がし、愛子を一子まとわぬ丸裸にしてしまった。三人は愛子を立たせると両手首を前でカッチリと縛り上げた。廃屋の天井には滑車が取り付けられている梁があった。二人が愛子をその下へ連れて行った。愛子が滑車の下に来ると、一人が愛子の手首の縛めの縄尻を取り、椅子にのって、縄を滑車に通した。男は、
「エーイ」
と掛け声を上げながら縄を引っ張った。それにつられて愛子の手は上に引っ張られ、腕はピンと一直線になり、さらに体も伸ばされていった。それでも縄を引っ張る男は笑いながら縄を引きつづける。ついに愛子の踵が地面から離れ、愛子は苦しい爪先立ちになった。男は、縄を廃屋の中にある事務机の取っ手にカッチリと結びつけた。愛子の手首から取っ手まで、縄は強い張力でピンと一直線に張られている。愛子は苦しい爪先立ちの足をプルプル振るわせながら、それでも何とか女の恥ずかしい所を隠そうと、鶴のように片方の足をくの字に曲げ、腿をピッタリ閉じた。
男の一人が愛子の顎をグイとつかむと容赦なくピシャリと平手打ちした。男は他の一人の男に目配せした。された男はついと立ち上がると爪先立ちでプルプルと脚を震わせている愛子の後ろに回るとズボンからベルトを抜き取った。愛子は華奢な体を吊るされている。しなやかな背中の中央には背骨の溝が一直線に骨盤に向かって走っている。その下では弾力のある柔らかい尻が双方からキュッと閉まって、美しく全容を露出している。その下につづく、しなやかな脚は、ピンと緊張しながらピクピク震えている。愛子の顎をつかんだ男は愛子の前方にある黒いレザーの所々破れ目のあるソファーにドッカと座った。男はポケットからタバコを取り出すと、口に咥えてライターで火をつけた。もう一人の男は別の事務椅子に座った。ソファーの男が、愛子の後ろに回った男に顎をしゃくって合図した。愛子の後ろに立っている男はベルトを勢いよく愛子の柔らかな尻に手加減なくつづけざまに打った。
ピシーン、ピシーン。
柔らかい弾力のある肉に鞭が炸裂する音が暗い廃屋に鳴り響いた。
「ああー」
愛子は、体を弓のように反らしながら激しく顔を左右に振りながら悲鳴を上げた。が、愛子の後ろに立っている男は容赦しない。鞭打ちつづける。鞭は尻といわず、腹や太腿など体のありとあらゆる所に巻きつき張りついてピシリと炸裂する。
「ああー。ひいー」
愛子は激しく体を前後左右に振り乱しながら、眉を寄せて顔を左右に振りつづけた。腰までとどく美しい黒髪もそれにつれて乱れ舞う。
「やめてー。痛―い。許してー」
愛子は目から大粒の涙を流し続けながら叫び続けた。鞭が尻に当たると尻を反射的に引き、鞭が脚にあたると反射的に足を引っ込めた。鞭が足に集中すると愛子はただでさえ苦しい爪先立ちの足を膝を曲げて引っ込めた。ようやく嵐のように宙を舞っていた鞭の動きが止まった。愛子は肉屋に吊り下げられている肉のように、ダランと力なく天井から垂れている張りつめられた縄に吊り下げられている。しかし体の重みを支えるため苦しく伸びた爪先がプルプル震えている。愛子の体は全身、激しく鞭打たれて、鞭打たれた所は痛々しく赤く腫れている。愛子はそっと顔を後ろに向けた。そして鞭打っていた男を恐る恐る見た。今は一時、鞭打ちを休めているが、それはお情けからかどうかはわからない。男が鞭打ちに疲れたのかもしれないし、いつ再開されるか分からない精神的な恐怖感を与えるためかもしれない。ともかく、すべては男の胸先三寸にある。愛子は涙に濡れた弱々しい顔をそっと上げて、憐れみを乞うような弱々しい瞳を男に向けた。
「お願い。許して。赤男君」
愛子は目から涙をポロポロ流してペコペコ頭を下げて訴えた。男は黙ったままベルトをズボンに戻した。男は愛子の艶のある腰までとどく黒髪をムズとつかんで、うつむいていた愛子の顔を上げるとピシリと頬っぺたを平手打ちした。男は愛子の顎をグイと掴んだ。
「どうだ。気分は」
「こ、こわいです。お願いです。もうやめて下さい」
愛子は涙に潤んだ瞳を弱々しく男に向けて言った。男は廃屋の傍らへ行くと水道の蛇口にゴムホースをつなぎ、その先を項垂れて俯いている愛子に向けた。男は水道の蛇口を全開した。冷たい水が勢いよく愛子の体を打ちつけた。
「ああー」
愛子は驚いて悲鳴を上げた。男はさんざん鞭打たれて、赤く腫れている愛子の体のあらゆる所に向けて、子供の悪戯のように放水しつづけた。水の強い水圧のため、水が当たっている所の柔肉が窪んだ。特に柔らかい、なだらかな乳房は激しい放水によって大きく窪んで形を変えたり、左右におしわられたりしている。水が乳房を揉みしだいているようにも見える。男は放水で、さんざん乳房を弄んだ後、脇や臍などにもさんざん放水攻撃した。
「冷たいー。やめてー」
愛子は放水の攻撃から避けるように体をくねらせて涙まじりに叫びつづけた。男は攻撃の照準を女の急所に定めた。
「ああー」
愛子は鶴のように片足を曲げてピッタリ脚を閉じ、そこへの放水攻撃を避けようとした。愛子が攻撃を避けようとすると男は余計むきになってそこへめがけて放水しつづけた。ただでさえ愛子は爪先立ちの苦しい姿勢である。だんだん曲げていた片足が伸びていき、爪先が床に、ぴったりくっついた。両足がそろってピンと伸ばされたため、女の茂みがひっそりとためらいがちに現われた。男はやっと敵の牙城が崩れて顕わになった女の谷間へめがけて放水しつづけた。ふわふわ縮れた女の毛が水に濡れて伸び、谷間の柔肌にペッタリくっついた。愛子は力なく首をガックリ落としてうつむいている。男は責めがいをなくしたのか、水道の蛇口を締めた。嵐のように猛威を振るっていた激しい放水がピタリと止まった。水浸しになった愛子の肌の上を水滴が涙のように幾筋も気まぐれな水路をつくりながら滴り落ちている。水滴が体から離れて冷たい地面に当たる時、ポチャン、ポチャンと、もの悲しい音が暗い廃屋に反響した。
「はくしょん」
愛子はくしゃみをして体をブルブル震わせた。
「さ、寒―い」
愛子は全身をブルブル震わせた。
「寒いか。なら温かくしてやるぜ」
男は吐き捨てるように言って、ライターをポケットから取り出して火をつけた。裸電球一つぶら下がっているだけの、うす暗い廃屋にもう一つの小さな発光体が灯った。男はことさらそれを愛子の顔に近づけた。愛子は不気味なものを見るような怖れの目で、灯っている紡錘形の炎を顔をそむけながら見た。
「な、何をするの。こ、怖いわ」
愛子は声を震わせて言った。
「お前が寒いと言うから暖めてやるだけよ」
そう言い捨てると男は愛子の背後に回ってドッカと腰を降ろした。男は静かに灯っているライターを愛子の尻の割れ目に近づけた。
「あっ」
愛子は反射的に声を洩らした。愛子が炎から離れようと尻を左にそらすと炎もそのあとを追い、右にそらそうとすると炎も右についてくる。それは愛子にとっては、この上なくつらい責めでも、男達にとっては見ごたえのある尻振りダンスになった。
「どうだ。温かくなっただろう」
男はムッチリ閉じ合わさった尻を左右に振っている愛子に言った。男はライターの炎をよりいっそう愛子の尻に近づけた。
「ああー。熱いー」
愛子は尻をキュッと閉じて炎から避けようと腰を前に突き出した。愛子は炎から逃げようと、背を反らして腰を突き出した、激しい弓なりの姿勢になった。それでも男は許さず、体を目いっぱい反らして腰を前方に突き出しているムッチリ閉じ合わさっている愛子の尻にライターの炎を近づけた。もう逃げ場はない。愛子の体ももう限界である。炎から逃げるため、体が激しく弓なりになり、足首もピンと伸び、爪先立ちで体を保っている足指もピクピク震えている。後ろから見ると足首から先がピンと伸びているため、まるで揃えた草履が二つ並んで立っているかのようである。愛子は全身をピクピク震わせながら、目から涙をポロポロ流しながら、
「熱―い。許して。許して」
と、大声で叫びつづけた。だが男は容赦しない。ムッチリ閉じ合わさった愛子の尻を炙りつづける。
「そんなに腰を突き出すとまんこが前にいる男に丸見えになるぜ」
男は愛子の尻をあぶりながらそんな揶揄を言って愛子の前にいる二人の男に大きな声で呼びかけた。
「どうだ。愛子のまんこはよく見えるか」
「おう。まる見えだぜ。腰をことさら突き出して。俺達に見てほしいと思ってるんじゃねえか」
黒い皮のソファーに座っていた男が言った。
「こいつはきっと露出趣味があるに違いないぜ」
二人は、ははは、と笑った。
三人はみな、タバコを吸っている。愛子の後ろの男は吸っていた咥えタバコを口から離して手にとると、プルプル小刻みに震えている愛子の柔らかい尻にそっと燃え先を触れた。
「ひいー」
愛子は悲鳴を上げた。三人は、あっははは、と声を揃えて哄笑した。
「お願い。赤男君。許して。恐い事はしないで」
愛子は苦しげに後ろに立っている男に顔を向けて、涙声で訴えた。男は愛子に一瞥も与えず、ポケットから新しいタバコを一本取り出すと、目前のムッチリ閉じ合わさっている愛子の尻の割れ目に差し込んだ。
「あっ。な、何をするの」
愛子はとっさに言った。
「お前もいい加減疲れて一服したいだろうから、一服させてやるぜ」
そう言って男は愛子の尻に挟まっているタバコにライターで火をつけた。
「や、やめてー」
愛子は激しく叫んだ。
「尻を炙るのはやめてやるよ。そのかわり、タバコはちゃんと咥えてろよ」
そう言って男は愛子の尻を炙っていたライターを消してポケットにしまった。尻を火で炙られるという耐え難い責めは容赦されたものの、その交換条件として、挟み込まれたタバコを尻をしっかり閉じて尻で咥えていなくてはならなくない。もしタバコを落としたら、男はまたライターで愛子の尻を炙るだろう。愛子はタバコが落ちぬよう、尻に力を入れてタバコを挟んだ。尻の火炙りがなくなったため、愛子はやっと苦しい弓なりの姿勢から開放されて、直立の爪先立ちに戻った。しかし、尻に力を入れているため、女の茂みを隠す事はできず、その全容を前の男達に晒してしまっている。
「ふふ。こうやって尻でタバコを挟んでいる以上、脚を寄り合わせてまんこを隠す事はできないぜ」
愛子の後ろの男が薄ら笑いしながら揶揄した。
「どうだ。面白い趣向だろう」
愛子の後ろの男がピッチリ閉じてスラリと一直線に伸びた愛子の後ろから、愛子の前の二人の男に賛同を求めるように言った。それを受けて愛子の前の男が応じた。
「ああ。面白いぜ。まんこが丸見えだぜ。これからはずっと尻に何かを挟ませておくか」
男は愛子の尻からタバコをとっておもむろに一服した。そして再び愛子の尻に挟ませた。
「ああっ。熱い。こわい。許して。赤男君」
愛子は尻をキュッと閉め、体をブルブル震わせて叫んだ。
「ああー。熱いわ。こわいわ。許して」
愛子は何度も繰り返して叫んだ。男はまた尻からタバコをとり、一服しては、愛子の尻に挟ませた。タバコはだんだん短くなっていく。燃え先がだんだん尻に近づいてくる。
「ああー。熱いわ。こわいわ。許して」
「ああー」
ついに愛子は悲鳴を上げて、タバコを落としてしまった。男は無言ですっくと立ち上がると丸裸で吊るされている愛子の真正面に立ち、不機嫌な目つきで荒々しくグイと愛子の顎を掴んで顔を上げさせた。
「落とすなと言っただろうが」
男はつかんだ愛子の頬をピシャリと平手打ちした。
「ご、ごめんなさい」
愛子は声を震わせて言った。
「チッ。こらえ性のないヤツだ」
男は舌打ちした。そしてプルプル震えている愛子の尻をドンと蹴るとソファーの所へ行ってドッカと腰を降ろした。
男たちは、しばし丸裸で爪先立ちで吊るされている愛子をニヤついた目で眺めていた。
しばしして、ようやくアームチェアーに座っていた男が縄を持って立ち上がった。男は縄を持って爪先立ちで脚をプルプル震わせている愛子の前に来ると、腰を屈め、縄をピッチリ閉じている愛子の腿の間に通した。男がもう一人の男に目で合図した。された男はニヤリと口元を歪めて立ち上がると、愛子の後ろに回った。愛子の尻の下の太腿の間には男が通した縄の先が挟まっている。男はそれを掴むとそのまま数歩、後ろに下がった。前の男も縄を持ったまま、後ろの男と同じくらいの距離、後ずさりした。それは、二人で縄をまわして一人がその中に入っていく、三人でやる縄跳びで鬼が引っかかったようなかたちと同じ状態である。二人は少しずつ、腿の間に挟まっている縄を引き上げていった。愛子は不安に眉を寄せて困惑した表情である。
「な、何をするの」
「ふふ。楽しい事さ。気持ちがよくなるぜ」
縄が股間に挟まった。前後の男は容赦せず、グイと力を入れて縄を引っ張った。
「ああー」
愛子は女の最も敏感な所を刺激されて、眉を寄せて苦しげな表情で声を洩らした。前は女の部分の割れ目に縄がしっかり食い込んで、両側からの肉が閉じ合わさって、縄はその中に埋もれ、あたかも女の肉が縄をしっかり挟んで離さないでいるかのようである。後ろも尻の割れ目にしっかり縄が食い込んでいる。二つの尻の肉が双方からピッチリ閉じ合わさって、しっかり縄を締めつけている。
「どうだ。女の肉にしっかり縄が食い込んで気持ちがいいだろう」
前の男が揶揄した。
「どうだ。どんな気持ちだ」
「つ、つらいです。みじめです。お願いです。やめて下さい」
愛子は憐れみを乞うような口調で答えた。
「ふふふ。これでおわりと思ったら大間違い。もっと気持ちよくしてやるぜ」
前の男が、
「じゃあ、始めるぞ」
と後ろの男に大きな声で声をかけると、後ろの男は口元を歪ませて、薄ら笑いしながら、
「おう」
と応じた。二人は縄の張力を保ったまま、前後にゆっくり縄をしごき始めた。縄を女の割れ目に食い込ませての縄の綱引きである。
「ああー。やめて。お願い」
愛子は全身をブルブルと震わせながら叫ぶように訴えた。が、男達は馬耳東風である。鋸引きりのように女の秘部をゆっくり引きつづける。愛子はサーカスの綱渡りから落ちたみじめな曲芸師のようにも見える。そして綱渡りから落ちた罰を厳しい団長に受けているようにも。前の男が縄をゆっくり引くとそれにあわせて愛子の腰は前に出、後ろの男が縄を引くと愛子の腰はそれにつられて後ろに引かれた。あたかも風に舞う木の葉のように縄の動きと一緒に愛子の体も前後に揺れた。
「どうだ。気持ちいいだろう」
男が言った。
「お願い。やめて」
愛子は訴えつづけるが、男二人は全く聞く耳など持っていない。あたかも二人でのこぎりで木を切る職人のように、淡々となすべき仕事をしているかのようである。
「ふふふ。もっといい事を思いついたぜ」
しばし愛子の涙の訴えを無視して無心で縄を引いていた前の男が手を止めた。
「おい。縄を離しな」
前の男が後ろの男に命じた。ので、後ろの男は縄を離した。縄は爪先立ちしている愛子の両足の間にパサリと落ちた。前の男は縄をたぐり寄せると縄の中ほどに結び玉をつくった。
「な、何をするの」
しごきの縄がはずされた愛子はほっと息をついたが、それも束の間。愛子は男がつくった結び玉を見ると恐怖におののいた表情になった。前の男は愛子の足元に屈むと、結び玉のある縄を爪先立ちの愛子のピッタリ閉じた足の間に通した。後ろの男が寄って来て、愛子の足の間に通された縄をつかむと元いた位置までさがった。そして縄をたぐり寄せた。そして結び目が愛子の足の間を通って男の手元近くに来た時点で手繰るのをやめた。
前後の男は前と同じように縄をゆっくり引き上げていった。縄はゆっくりと愛子のピッチリ閉じた腿の間を上がっていき、前と同じように女の谷間に食い込んだ。
「ああっ」
愛子は反射的に声を洩らした。前後の男は前と同じように前後にゆっくり縄を引っ張り合って、女の秘部に縄を食い込ませつつの縄の綱引きを始めた。
「ああー。お願い。やめて。もう許して」
愛子は全身を震わせながら訴えた。爪先立ちの足指がピクピク震えている。防御の本能のため、腿をピッチリ閉じているが、そうするとよけい縄が割れ目に食い込んでしまう。男が擦るたびに愛子が哀訴の悲鳴を上げる。
「ははは。まるでバイオリンだな。人間バイオリン」
と前の男が揶揄した。
「ははは。いい音色だぜ」
と後ろの男が揶揄した。
「よし。そろそろはじめるか」
前の男は独り言のように言って、後ろの男に目で合図した。後ろの男はニヤリと笑って引く力を弱めた。縄はゆっくり前の男に引かれていく。物言わぬ不気味な結び玉がゆっくりと愛子のピッチリ閉じ合わさった尻に近づいていく。愛子にはそれが見えない。前の男はニヤリと笑った。
「ふふ。もうすぐうんと気持ちよくなるから、楽しみにしてろ」
結び玉がついに愛子のピッチリ閉じ合わさった尻に触れた。異物が触れた気味の悪い感触のため愛子は、
「あっ」
と声を上げた。前の男は引く速度を極めて遅くして、さらに縄を引っ張っていった。結び玉は愛子のピッチリ閉じた尻の割れ目の中へ入っていった。結び玉は女の割れ目から尻の穴までの女のもっとも敏感な部分を意地悪く擦りながらゆっくり前方に移動している。
「ああー」
今まで触れられた事のない女の柔らかい部分を容赦なく擦られる天を衝くような不気味な刺激に愛子は激しい悲鳴を上げた。
「ふふ。どうだ。気持ちいいだろう」
前の男は薄笑いしながら、さらに縄を引っ張っていった。結び玉は女の割れ目の後ろの結合部から女の割れ目の中へ入ってゆき、女の谷間を擦った後、まんこの前に姿を現した。
「どうだ。気持ちよかっただろう」
「お願い。もうやめて」
愛子は、縄に出来ている不気味な結び玉を見ると瞳に涙を滲ませながら涙声で言った。が、男は答えず薄ら笑いを浮かべながら、涙ぐんでいる愛子を楽しげに眺めるだけである。男は綱引きの力を少し緩めた。その感覚を感じとった後ろの男は力を入れてゆっくり縄を手繰っていった。縄が再び、後方に動き出したのを、秘所に食い込む縄が柔肌を擦る感覚で愛子は気づいた。結び玉がだんだん秘所に近づいてくる。ついにそれは愛子の割れ目に当たり愛子の体の最も敏感な所を刺激しながら愛子の尻の割れ目から出てきた。
「ああー」
愛子は結び玉が柔肌を擦るつらい刺激に眉を寄せ苦しい喘ぎ声を出した。ある程度さらに縄を引いてから後ろの男は縄を引くのを止めた。しばし小休止した後、気味の悪い縄はまた愛子の谷間に食い込んだままゆっくり前方に動き出した。縄はゆっくり前方に進んで、急にピタリと止まったり、また後方に動いたりと、もどかしく動いている。結び玉がいつやってくるか分からない恐怖に愛子は尻をプルプル震わせている。尻の後ろにある結び玉は愛子に見えない。それは愛子を精神的にじらせて恐怖感をつのらせようという彼らの意地悪な意図である事は明らかである。
男達は何回も結び玉のついた縄を前後に往復させた。結び玉が女の谷間を擦るたびに愛子は、眉をしかめ、
「ああー」
と、苦しそうな悲鳴を上げた。ある時、結び玉が秘所の真下の女の谷間の中央に来た時、結び玉の動きがピタリと止まった。前後の男は縄を引くのをやめ、結び玉をその位置のままにしたまま、前後にすばやく小刻みに振動させた。
「ああー。やめてー」
結び玉が女の敏感な所を激しく擦る刺激に愛子は悲鳴を上げた。
「ふふ。お前もかわいそうだから、そろそろ、やめてやるぜ」
前後の男は縄を放し、ソファーにもどって、ドッカと腰を下ろした。
三人の男はタバコをふかしながら丸裸で爪先立ちで吊り下げられている愛子の前で、体を崩してタバコを吸っている。
男の一人がソファーの後ろから愛子の紺のセーラー服を取り出した。男は吸っていたタバコを手にとって口から離すと、燻っているタバコの先をセーラー服に近づけた。
「やめてー」
愛子は真っ青になって叫んだ。が、男は眉一つ動かさず、燃えているタバコの先をセーラー服に押しつけた。愛子は青ざめた顔でワナワナ口唇を震わせている。男はしばしタバコを押し付けたままでいたが、火を揉み消すようにタバコを捻ってから、無造作にポイと捨てた。男がタバコを押し付けた所にポッカリと穴が開いた。
「ああー」
愛子はそれを見てクスン、クスンと泣き出した。男はポケットからタバコを取り出して口に咥え、ライターで火をつけてまた一服した。男は愛子の可愛いパンダのついている通学用のスポーツバッグをとった。愛子は不安げな表情で男とバッグを見た。男は一服して口から煙をゆっくり噴き出すと、セーラー服の時と同じようにスポーツバッグにタバコの火をグイと押しつけた。
「ああー」
愛子は涙声で叫んだ。男はしばし烙印するように押し当てたタバコをじっと押しつけた後、無造作にポイと捨てた。バッグにも小さな穴が開き、その周りに茶色の焼け焦げた跡がついている。
「お願い。もうひどい事はしないで」
愛子は目から涙をポロポロ流しながら訴えた。
「何で泣く。望みがかなって、嬉しいだろうが」
そう言って、男はニヤニヤ笑いながら、愛子のバッグからノートを取り出した。そして、ノートを開き、読み出した。
×月×日
今日、クラス会議をした。いつもは目にしないようにしているが、壇上からだと嫌が上でもみんなの様子がはっきり見える。教室の最後列にたむろしているあの三人組。彼らは無法者だ。学校の規則など彼らの頭にない。彼らはタバコを吸い、部室で酒を飲み、弱い生徒をいじめ、金を巻き上げる。授業中も漫画を読んだり、好き勝手な事をしている。他の部室に入って他人の物を盗んでいるのも彼らだ。彼らは人間の良心というものが無いのだろう。将来はヤクザになるのだろう。彼らは人間のクズだ。私は彼らと絶対関わりたくない。彼らはヘビだ。ダニだ。
×月×日
今日もクラス会議だった。私は男子のクラス委員長の岡田君が好きだ。岡田君と並んでいるとキュンと胸が締めつけられる。岡田君は勉強も出来る上、スポーツも出来る。岡田君も私に好意を寄せてくれている。しかし不思議な事に、私はあの不良三人に寄ってたかっていじめられたい。この心理は私にもわからない。私には悲しい事にマゾの血が流れているのかもしれない。
×月×日
毎夜、ベッドに就くと、あの気味の悪い三人が頭に浮かんでくる。私に激しい妄想が起こる。私は彼らに捕らえられて裸にされ、廃屋に連れ込まれ、吊るされ、あの気味の悪い目つきでジロジロ見下されたい。私の被虐願望はどんどん募っていく。
×月×日
もうガマンできない。私の妄想はどんどん恐ろしいものになっていく。私は彼らに裸にされ、吊るされて、鞭打たれたり、竹刀で叩かれたり、最悪な拷問の限りを尽くされたい。私は泣き叫んで許しを乞いたい。この前の放課後、私は誰もいなくなった教室で、彼らに嬲られる事を想像して、裸になって爪先たちしてしまった。このままでは私は頭がおかしくなってしまう。誰か私を助けて。
ソファーの男が読んでいる間、他の二人は黙って聞いていた。愛子は目を閉じ、真っ赤になって顔をそむけている。男は読み終わるとノートをカバンにしまった。男は立ち上がって廃屋の隅にあった細い竹の棒を三本拾うと、一本ずつ二人の男に渡し、一本は自分が持って、ソファーに戻った。男はソファーから子供の悪戯のように棒の先を愛子の頬に押しつけた。愛子は苦しそうに顔を歪めた。残りの二人も椅子を移動し、ちょうど三方から愛子を取り囲んだ。ソファーの男は棒の先で愛子の顎を突きながら、
「どうだ。夢がかなって嬉しいだろう」
と言った。愛子は顔をしかめながら目をギュッと瞑って黙っている。
「しかしクラス委員長がマゾだったとはな。人は全く見かけによらないな」
愛子の後ろの男が棒の先で愛子の尻を突きながら言った。
「貞淑な女ほど淫乱性が強いんだよ。どうだ。夢が叶ってすっきりしただろう」
アームチャアーの男が愛子の臍を棒で突いて言った。
「ち、違うんです。あくまで想像で、そういう妄想が起こってしまうんです。本当に現実に虐められたいとは、とても怖くて思っていませんでした」
愛子は力を込めて言った。
「下手なウソをつくな。お前は誰もいない教室で裸になったり、『誰か助けて』と、しっかり書いているじゃないか。日記を読めば、明らかじゃないか。お前は本心から俺達に嬲られたいと思ってるんだよ」
アームチェアーの男が棒で愛子の頬を突きながら言った。愛子は反駁しない。黙って顔をしかめながらギュッと目を瞑っている。
「しかしクズ呼ばわりはなんだ。劣等生なら人をクズ呼ばわりしてもいいのか」
「ご、ごめんなさい。その事は心から謝ります」
「マゾは最悪に醜悪な人間に嬲られたいと思っているんだ。こいつは俺たちを最悪な醜悪な人間と見て、自分の被虐願望を思うさま満足させていたんだ。失敬なヤツだ。そんならとことん嬲ってやろうぜ」
ソファーの男が愛子の頬を棒で突きながら言った。
「おう。望み通りリンチして殺してやるぜ」
隣に座っていた男が愛子の臍を棒で突きながら言った。
「お願い。失礼なことを書いてしまった事は心から謝ります。うんと惨めになります。ですから、どうかこれ以上怖い事はしないで下さい」
愛子は泣きそうな顔で叫ぶように言った。
「ふふふ。それはお前の態度次第だ」
愛子の後ろの男が棒で愛子の尻を突きながら言った
「それじゃあ、責めを再開するとするか」
そう言って、愛子の後ろの男が愛子のムッチリ閉じ合わさった尻を棒でつついてから、尻の割れ目に棒の先を押し込もうとした。
「待った」
ソファーから愛子の頬を棒でつついていた男が言った。
「両手の縛めを解いて、片手だけの縛めにしな。片手は自由にしてやりな」
「何でそんな事をするんだ」
愛子の後ろの男が首をかしげて聞いた。
「ふふ。まあいいから。その方が面白いんだよ」
男に命じられて二人の男は立ち上がった。一人の男が愛子の縄を繋ぎ止めてある取っ手の所へ行った。男は取っ手にガッチリと結びつけられている縄尻をほどいた。そして、ゆっくりと縄を降ろしていった。爪先立ちの状態で愛子を吊っていた愛子の手首がだんだん降りてゆき、それにともなって爪先立ちのため、上がっていた踵がだんだん下りてきた。ついに踵が完全に地面についた。愛子は不安げな表情の中にも、長い間体重を支えてきた爪先立ちの苦痛から開放されてほっと一呼吸ため息をついた。さらに手首も下がってきて、胸の位置まで下がった。
「ほら。爪先立ちを許してやったんだ。礼くらい言いな」
ソファーの男に言われて愛子は声を震わせて、
「あ、有難うございました」
と言った。男は二人して愛子の両手首の縛めを解いた。長い時間、愛子を吊っていたため、手首には縄の跡がクッキリとしるされている。愛子は自由になったが逃げる気配も見せず立ちすくんでいる。もっとも、力の無いか弱い裸の女が腕力のある男三人に抵抗して逃げる事など出来ようはずがない。
「よし。じゃあ、愛子の右の手首だけを縛って今までと同じように吊るしな」
愛子の正面のソファーの男が二人に命じた。命じられて男の一人が愛子の手首を掴むと、二巻きほど、しっかり手首を縛って、ガッチリと天井の滑車から垂れている縄に結びつけた。男は取っ手の所へ行くと前と同じように縄を引いていった。再び愛子の手首が吊り上げられていった。しかし前回と違って、今回は右手だけである。右手は引っ張られていき、頭の上に上がった。まだ手が伸びきっていない位置で、ソファーの男が取っ手の所で縄を引いている男に言った。
「よし。その位でいいだろう。そこで固定しな」
言われて男は縄を取っ手に結びつけた。そして男はパンパンと手をはらってソファーに戻った。もう一人の男も愛子の後ろに戻った。三人は口元を歪めてニヤニヤ愛子を眺めている。愛子の踵はしっかり地面について、もはや爪先たちの苦痛は無い。愛子はなぜ片手を外されたのか、分からないといった困惑した顔つきである。愛子の前のソファーに座っている二人の男の視線は、一点、愛子の恥ずかしい所に定まっている。愛子は腿をピッチリ閉じ、自由になった左手でそこを隠した。
「おい。爪先立ちを許してやったんだ。礼くらい言え」
ソファーの男が怒鳴った。
「あ、有難うございます」
愛子は言われるまま礼を言った。三人の男は、それぞれの場所から竹の棒を伸ばして愛子をつつき始めた。ソファーの男が愛子の豊満な乳房を責めだした。豊満な乳房の下縁にそって、乳房の輪郭をなぞってみたり、乳房をピシャピシャ叩いたり、乳首の下あたりの乳房の最も柔らかく弾力のある所を突いてグリグリ捏ねまわしたりした。彼らは、その責めを執拗につづけた。
「あっ。いやっ」
愛子は秘所を隠していた片手を上げて棒を除けようとした。
「ははは。自分からまんこを見せたぜ」
ソファーの男が揶揄した。男は愛子の乳房を執拗に責めた。後ろの男は愛子の柔らかく弾力のある尻をつつき出した。尻を左右にはじくようにつつく。愛子の体は突かれる度に左右に揺れた。後ろの男は愛子の尻の割れ目に棒の先を差し込んだ。
「あっ。いやっ」
愛子は辛そうな顔をして、尻の割れ目に食い込んでいる棒を除けようとした。愛子が尻の割れ目に挟まっている棒を掴んで除けようとすると、男は意地悪くいっそう力を入れて愛子の尻をつつく。愛子は辛そうな顔で必死に尻の棒を除けようとした。自由に使える手は一本しかない。そのため胸も秘部も丸見えである。大きな柔らかい乳房も女の恥ずかしい所も丸見えである。ソファーの男は無防備になった愛子の乳房を棒で突きながら隣の男に言った。
「どうだ。面白いだろう。わざと片手だけ自由にしておいて責めた方が面白いんだよ」
言われた隣の男は薄ら笑いしながら、
「全くその通りだな」
と相槌を打った。隣の男も棒を伸ばしてピッチリ閉じ合わさっている愛子の太腿を突き出した。やがて男はピッチリ閉じ合わさっている愛子の太腿に棒を割り入れた。男は柔らかい太腿の感触を楽しむように棒を動かして腿を突いたり、肌にそってなぞったりした。男は攻撃の矛先を愛子の女の部分に向けた。丘を突いたり、女の谷間を擦ろうとした。
「ああー」
愛子は攻撃を避けようと腰を引いた。愛子は三方からの攻撃に対し、一本の手で守らなくてはならない。その手は一番辛い攻撃に対して使わなくてはならない。今、一番つらいのは後ろの男の尻責めである。前の二人は愛子の乳房と太腿に軽く触れる程度に手加減して、愛子の手を尻の守りに使わせている。
「やめて」
愛子が叫んでも男は攻撃をやめない。尻の割れ目に突っ込んだ棒をグリグリ捻っている。男は力を入れたり、ゆるめたり、して、気まぐれに愛子を攻撃している。愛子は尻の割れ目に食い込んでいる棒の先をしっかり掴んだ。そして力が緩んだ時に、すばやく棒を尻の割れ目から引き抜いた。愛子は棒をしっかりと握っている。離したらまた尻を攻撃される。もはや愛子の後ろの男は棒を握っているだけで、力を入れてはいなかった。しかし、愛子は棒を離せない。
「ふふ。おっぱいもまんこも丸見えだぜ」
そう言って前の二人は愛子を揶揄した。
「おい。愛子。パンティーを履きたいか」
愛子が答えないので、ソファーの男は怒鳴るように言った。
「履きたいか、履きたくないか聞いているんだ。答えろ」
愛子は後ろ手で棒を握りながら小さな声で、
「履きたいです」
と答えた。
「よし。それじゃあ、履かせてやる」
ソファーの男は棒の先に愛子のパンティーをひっかけて、それを伸ばして愛子の手のとどく所まで持っていった。パンティーは棒の先にみじめにぶら下がっている。愛子は握っていた後ろの棒を離して、急いでひったくるように棒の先にぶら下がっているパンティーをとった。あはははは、と三人が哄笑した。しかしそんな事には、かまってはいられない。愛子はパンティーをひっしと握りしめた。そして、片手を使ってパンティーを履き出した。まず手を縛られている方の右膝を思い切り膝が腹につくまで曲げ、右足をパンティーにくぐらせ、膝の辺りまで引き上げた。つづいて同じように残りの左足を曲げ、パンティーの穴に足を通した。そして両足を通したパンティーを片手で必死に引き上げた。男達は必死にパンティーを履こうとしている愛子を、あはははは、と哄笑した。
「ふふ。パンティーを脱ぐ姿もいいが、あせって履く姿もエロチックでいいな」
ソファーの男が薄ら笑いしながら揶揄した。
揶揄され、赤面したが両足とも通してしまえばもう安心である。愛子は片手でパンティーをスルスルと引き上げた。とうとうパンティーは腰にピッタリとフィットした。愛子はなぜパンティーを許されたのか、わからないといった困惑した表情である。愛子は自由な片手で乳房を覆った。
「ふふふ。お前のその姿を見たかったから片手を自由にしてパンティーを履かせてやったのさ」
そう言うと男は愛子のカバンから携帯を取り出して、パンティー一枚で片手で胸を覆っているみじめな愛子に向けた。
「やめてー」
愛子は叫んだが、男はかまわず携帯のボタンを押した。
カシャ。
愛子のみじめな姿の写真が撮られた。
写真を撮ると、男は、はげたかのように、愛子のパンティーを脱がして丸裸にし、また、元のように愛子の両手を縛って愛子を吊った。
ソファーの男は愛子の携帯を愛子に向け、丸裸の爪先立ちで吊られている愛子の写真をとった。
男は写真を添付したメールを愛子の姉に送った。
「妹は今、リンチされている。これは妹がマゾで俺達にリンチされる事を望んだからだ。妹を助けたければ、お前一人でここへ来い」
そう書いて写真を添付して姉に送信した。すぐに愛子の携帯に電話がかかってきた。電話に出たのが妹ではなく、男の声であるとわかると姉は半狂乱になった。
「あなたたちは誰です。今すぐリンチをやめなさい」
男はニヤリと笑って言い返した。
「だって本当に妹がマゾで俺達にリンチされる事を望んだんだぜ。証拠もある」
「ウソよ。そんなのデタラメよ」
「じゃあ妹に代わってやるよ」
そう言って男は携帯電話を愛子の耳と口にあてがった。
「愛ちゃん。今の人が言った事、ウソでしょ。今どこにいるの」
愛子は嗚咽しながら言った。
「いいの。お姉ちゃん。私が悪かったの。来ないで。自分の事は自分で責任をとります」
男は愛子から携帯を取り上げた。
「ほら。どうだ。本当だっただろう」
男は得意げに言った。
「わ、わかりました。事情は、あなた方に会って直接聞きます。今から行きますから、そちらの場所を教えて下さい。私が行くまで妹には乱暴しないで下さい」
姉の声はあせっていた。
「あんたのアパートの最寄の駅はどこだ」
「××線の××駅です」
「じゃあ、その駅で待ってろ。タクシーで迎えに行ってやる」
☆ ☆ ☆
姉は言われた通り××駅へ行った。三十分位して、タクシーが来た。後部座席に見知らぬサングラスをかけた男がいる。姉は急いでタクシーに駆け寄った。男は後部ドアを開けて姉に乗るよう顎をしゃくって合図した。姉は急いで乗り込んだ。
「乗った場所へ戻ってくれ」
男は運転手に言った。車は駅前のロータリーをUターンして走り出した。
「お金は私が払います。それまで妹には手を触れないで下さい」
姉はキッパリ言った。男はポケットから就眠用のアイマスクを取り出して、姉の目を覆った。
車は夕闇の街を走り、やがて郊外へと出た。三十分くらいして車は止まった。姉がハンドバッグから財布を取り出したので、男は財布から一万円出して運転手に渡し、おつりを受け取ると、それを財布に戻した。男は姉を突き出すようにして、外へ出した。晩秋の夜風が肌身を切った。目隠しされているので姉はここがどこだかわからない。物音一つ聞こえてこない清閑な所である。姉は背中を押されながら廃屋へ連れて行かれた。
廃屋の中に連れ込まれると姉は付き添ってきた男に目隠しをはずされた。
「愛ちゃん」
姉は立ち竦んだまま悲鳴に近い声を上げた。裸電球一つ、こうこうと灯った薄暗い廃屋の中で、一糸まとわぬ丸裸で愛子が天井から爪先立ちで吊るされている。
「お姉ちゃん」
愛子は目にいっぱい涙を浮かべて、弱々しい口調で言った。
「ほー。これは美人の愛子の姉さんだけあってハクイな。これからが楽しみだぜ」
ソファーに座っていた男がワナワナと口を震わせながら金縛りにでもあっているかのように立ち竦んでいる姉の顔をインピな目つきで眺めて言った。姉は上下そろいの白のスーツだった。肉づきのいいグラマラスなプロポーションが体にピッタリとフィットした服の上からくっきりと見える。男は姉の顔をしげしげと眺めた後、服を押し上げている姉の豊満な胸や尻を舐めるように眺めた。
「ふふ。プロポーションもバツグンだな」
男は言った。しばし呆然と我を忘れて立ち竦んでいた姉が急に我にかえったように大声を出した。
「愛ちゃん。これはどうしたことなの。どうしてこんな事になったの」
「お姉ちゃん。ごめんなさい。これは私が悪いの。私がまいた種なの。責任は私がとります。お姉ちゃんは帰って」
愛子は目に涙を滲ませながら涙声で言った。姉は信じられないといった表情で早口でまくしたてた。
「愛ちゃん。冷静になって。どうして、こういう事になったのか、そのいきさつを話して」
姉に諭されても愛子は首を振るだけである。姉が駆け出しそうになったのを、後ろの男が腕を捕まえて制止した。ソファーの男が、カバンから携帯を取り出した。
「これには愛子の恥ずかしい写真がいっぱい撮ってあるんだ。動くとこれを学校中の男達にバラまくぞ。男達はみんな愛子にあこがれているから、宝物にするため先公になんか報告したりしないぜ」
ソファーの男がこれ見よがしに携帯のボタンに手をかけた。ので、姉は眉を寄せて、もどかしそうに立ち止まった。
「ど、どうしてなの。どうしてこんな事になったの」
姉は男達を見て拳を固く握り締めて言った。
「だから言っただろう。愛子はマゾで俺達にリンチされたいんだって」
後ろの男が言った。
「ウソよ。そんなの。絶対ウソよ」
「じゃあ、証拠を見せてやるぜ」
ソファーの男は愛子のノートを取り出して開くと、日記を読み出した。